平成24年2月7日(火) 10:30~12:00
とどろみの森学園会議室にて「認知症サポーター養成講座」を行いました。
20名を超える多くの方に参加して頂きありがとうございました。
講 師 箕面市健康福祉部高齢福祉課 保健師 森田 こずえ 氏 (左)
箕面市 北部・西南地域包括支援センター 看護師 井口 悦子 氏 (右)
1.認知症を正しく理解しましょう!!
認知症とは、いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなったためにさまざまな身体機能や精神機能の障がいが起こり、日常生活や社会生活が困難になっている状態です。 ポイント:認知症は脳の機能低下
2.脳の機能低下でおこる症状(脳の障害として)
・記憶障がい ・見当識障がい(時間・場所がわからない。道に迷う) ・理解、判断力の低下 ・言葉に関連した障がい(言葉が理解しにくい、でにくい) ・実行機能障がい(手順がわからない、段取りがたてられない) ・うつ状態 ・意欲や感情の変化(周りの状況がよめない) ・幻覚、妄想、不安、暴力 ・徘徊(迷子)目的を持って外出するが途中でわからなくなる
3.初期の認知症の症状
・最近の出来事が思い出せない ・人や物の名前が思い出せない ・同じ質問を何度もする ・つかみどころのないおしゃべりをする ・外出や人に会うのを嫌がる ・探し物をすることが増える ・財布に小銭が増える ・今まで好きだったことに、興味を示さなくなった
4.認知症の診断と治療
・「治らないから病院に行かない」ではない・・・精神科が担当 箕面市では、箕面市立病院とためなが温泉病院に専門医がいるそうです。
・診断のポイントは「認知症状」・・・一人で受診すると「認知症状」がわからないことがある。 一人では受診させない。
・原因になっている病気を治療する・・・転倒により頭部を打ち一時的に認知症状がでることがあります。
・進行を遅らせる薬、これからの薬・・・主にアリセプトを服用。最近では新薬もでている。副作用では吐き気が多い。
5.認知症の予防
・生活習慣病を予防する。脳の血管の保護 ・適度な運動を行う。 ・脳の活性化をはかる。他者と交流を図ることも大切。
6.接し方のポイント
・親しみをこめて話しかける(相手の見える所に入ってから話しかける) ・感情やプライドは保たれている ・間違っていることでも訂正せず聞く姿勢を示す ・不安な状態を取りのぞく ・残っている能力をいかす役割分担 ・ゆっくりしたペースで行動する
7.介護者の気持ちを理解する
受け入れることが難しく、とまどい・否定・混乱・怒り・拒絶がありますが、わりきり・受容が必要。
8.認知症の在宅ケア
・介護者だけで負担を背負わない ・介護者自身の健康管理 ・周囲による支援 ・公的支援を利用する
9.認知症サポーターとして
認知症を理解した認知症の人の「応援者」です。認知症は誰にでもなる可能性がある。他人事ではない。 何かするのではなく、見守るだけでもサポートになります。
10.相談先
箕面市北部・西南地域包括支援センター 電話 725-7029
箕面市健康福祉部高齢福祉課 介護予防・在宅支援担当 電話 727-9505
認知症高齢者の医療ガイド http://www.iph.pref.osaka.jp/guide 大阪府内の精神医療機関の情報を掲載
感想: とてもわかりやすく話をしてくださり勉強になりました。認知症の徘徊と言われる行動にも、目的があること、途中で何をしていたかわからなくなることなど知ることができました。また、接し方についても「必ず見える所から声をかけること」と言われ、わからなくなるという不安がすごく大きいことも知りました。まだ私の周りには認知症の方はいませんが、今回の研修を通して知ることができ少し落ち着いて接することができそうな気がしました。ありがとうございました。
先生が誰にでもなる可能性があるといわれていましたので、病気について知っているだけでも心強いのでは・・・と思い少し詳しく掲載させていただきました。