日時:2023年(令和5年)10月17日(火)10:00~12:00
テーマ:「つながっている こころとからだ~こころを見よう からだに聴こう」
講師:大阪医科薬科大学 金泰子 氏
日本小児心身医学会指導医で心身症を専門とされる金先生に、実体験を踏まえた未就学児〜思春期まで
幅広い年齢層での発達についてお話を聞かせていただきました。
金先生ご自身は4人の子供を持つ母親であると話してくださいました。
忘れたくても忘れられない失敗談を聞いた時、私にも似たような経験があり、子育てには悩みがつきものなのだと共感しました。
発達障害は、最近では『神経発達症』とも言われており、脳機能障害と定義されています。
『発達障害』は
・自閉症スペクトラム障害(以前はアスペルガー症候群・広範性発達障害・自閉症と呼ばれていた)
・学習障害
・ADHD
・発達性協調運動障害
などが含まれます。
金先生は「発達障害の呼び名は変わっても、子供が困っていることに変わりはない」と仰っていました。
『発達障害』と診断される子どもは平成14年は6.3%に対し、令和4年には8.8%と増加傾向にあるという調査結果があるそうです。
その背景には、『発達障害』が社会で認知され始めて今まで見過ごされてきた子どもが把握されたことや、
生活習慣・環境の変化が考えられるそうです。
症状は幼児期から行動・情緒面で特徴が見られるため、親が育児に悩んだり、子どもが『生きづらさ』を感じることがあります。
このような発達障害のある子どもたちは、発達の凹凸があり、
例えば、
・対人関係やコミュニケーション(話すのが苦手など等)
・こだわり(予定変更が苦手等)
・感覚(音や光など、感じ方が他の人と違う等)
・学習面(知能が高い・読み書きが苦手・計算が苦手等)
・注意・行動・衝動のコントロール(落ち着きがない、ケアレスミスが多い、約束や期限を守れない、過集中等)
・運動面(運動が苦手、ぶつかったり転んでしまう等)
このようなことで、困ることがあるそうです。
見た目ではわからず、親や先生・周囲の人に『困った子だな』と言われてしまうことも少なくないと思います。
でも本当は、その子なりに頑張っていると言うことを理解したいと思います。
自分の勝手な思い込み、寄り添うことが出来ていなかったと反省する点が沢山ありました。
こんな声掛けを、子どもにしてませんか?
『ちゃんとして』、『しっかりやって』、『何であなたはいつもそんなことするの』、『普通は…』
金先生にそう言われて、私もドキッとした1人です。笑
私たちは無意識に『ここまでならできるはず』『何でもチャレンジすることが大事』などと、
子ども達に求めたり思い込んでいることがあるかもしれません。
ただの困った行動なのではなく、【子どもの行動には必ず理由がある】のです。
まずは、子どもの話をじっくり聞いて、出来たことをきちんと褒めたり、
『たとえ出来なくても、あなたのことが大切だよ、大好きだよ』と言葉できちんと伝えたり、
喜びを共有したり、子どものペースで成長するのを信じて見守るなど、
子どもたちの心の声にも耳を傾けて信頼関係を構築することが大切だと学びました。
子供が失敗した時に怒るのではなく、どうしたらいいのか教える、当たり前のことでもできた時は褒める、
”ほめて愛された子はよく育つ” この言葉を自分の心に書き留めておきたいと思います。
金先生の【人の子は我が子のように、我が子は人の子のように】という言葉がとても響きました。
思春期は身体や心の変化がとても大きい時期で、疲れやすかったり、体調を崩すこともあります。
生意気な事を言ってきたり、ハグしてきたり・・・話したい事、聞きたい事があっても親には話しづらい事もある。
自分自身が通ってきた道なので子供を見ていると伝わってきます。
自分から子供とたくさん話す、子供の話をたくさん聞こうと思いました。
障害のある子どもが日常生活の困難さを軽減するために、親はもちろん周囲の人も『特性を理解』して過ごしやすい環境を作ってあげられる、森町もそんなあたたかい地域であってほしいなと思いました。
今回の学びを実践して・・
日頃から発達の気になる家族に、金先生のお声掛けの仕方など実践してみたところ、
効果テキメンで絶賛され、ビックリしました。
これをきっかけに、もっと実践的で具体的な声掛けやコツなどを学んでいきたいなと思いました。
学びの有り難さを実感できる体験ができたこの機会に感謝したいなと思いました。