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1917 命をかけた伝令

2020年02月14日 | 映画
1917 命をかけた伝令
を観ました。


第一次世界大戦真っ只中の1917年のある朝、若きイギリス人兵士のスコフィールドとブレイクにひとつの重要な任務が命じられる。
それは一触即発の最前線にいる1600人の味方に、明朝までに作戦中止の命令を届けること。
進行する先には罠が張り巡らされており、さらに1600人の中にはブレイクの兄も配属されていたのだ。
戦場を駆け抜け、この伝令が間に合わなければ、兄を含めた味方兵士全員が命を落とし、イギリスは戦いに敗北することになる―
刻々とタイムリミットが迫る中、2人の危険かつ困難なミッションが始まる・・・。


サム・メンデス監督です。
かなり高評価多めの監督ですね。
若き日にみたアメリカン・ビューティーはかなり人生の一本として自分の中にありました。

今作はなんと言っても激しい戦争映画なのにワンカット(に見える)手法で撮られているということです。
かなり思い切ったコンセプトと強い意思を感じさせる作品ですね。
ストーリーはタイムリミットがある中、危険地帯を通って前線の部隊に攻撃中止の伝令を届けるだけのシンプルさです。

過去にはバードマンという映画がその手法でかなり話題になりましたが。
日本でもカメラを止めるな!というワンカットをテーマにした映画が大ヒットしましたが。
ワンカットには作りての大いなるロマンがあるのはわかります。

軽くメイキングのドキュメンタリーなんかも観ていたので一体どういうこと?
は見るまでやっぱりかなり強くありました。
冒頭の和やかなシーンからとにかくとことんシームレスに場面を変えながらストーリーを展開させていきます。

激しく衝突する熱演や激しい戦闘やら。
予告であるように戦闘機が墜落してきたり。
川に流されたり。

面白いかどうかの判断はさておき、よくぞ頑張った、あっぱれ、な気持ちは間違いなくトップクラスに感じます。
ワンカットならではのシームレスなメリットを活かしつつ退屈させずにどんどん場面とストーリーが展開していくのは良かったです。
ワンカットで2時間尺なのに不思議とストーリー上の時間は24時間くらい経ってる感じでした。
上手いこと時間感覚をコントロールしてるのはワンカット同様にかなり見事だと思いました。

実際はここでカット入れたかな?って暗いシーンは幾つかありますが。
それに麻痺しそうですがそれを差し引いてもめちゃくちゃ長いワンカットです。

ストーリー的にも中盤で驚きの展開でした。
かなりの嘘でしょ?でした。

そこからはより激しくて主人公が気の毒で仕方なかったですね。
作戦に対してネガティブだった主人公がクライマックスの頃にはかなり強い意思で遂行していて。
観てる側の感情も見事に乗せていく感じでした。

行け!立ち上がれ!走れ!頑張れ!
な気持ちでした。

ただワンカットという縛りには当然ネガティブ要素も多く。
普通に撮ってればもう少し見応えありそうなシーンも独特なカメラ回しやらアングルやらフォーカスで撮っているので。
ちょっと物足りないって思えたりするシーンも多々ありました。
タイムリミットがあるストーリーなのでワンカットというのは辻褄が合っていますが。
その分主人公たちの行動しか描いていないのでストーリーがうすいのは否めないですね。

近年の戦争ものはワンポイントにフォーカスすることが多いですね。
ダンケルク等に方法論やテーマは近いですね。

主演のジョージ・マッケイは作りて同様かなり頑張っていたと思います。
このワンカットでずっと追われているという酷な仕事をよくやり遂げたと思います。
これは頑張りに対する評価を与えてもいいと思います。

もうひとりの主演のディーン=チャールズ・チャップマンはなかなか可愛いルックスで良かったですね。
将来のスター候補の雰囲気はなかなかありました。

場面が同じ場所に居ないので他のキャストは基本ワンポイントでの登場でした。

コリン・ファースやベネディクト・カンバーバッチなんかも出ていて作品に風格を与えていました。

とにかく頑張りの観点では凄い映画だと思います。
ただここまでワンカットである必要性は宣伝文句以外では必要ない気がしました。


そんなわけで8点。
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