メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

バベル

2007年06月01日 | 映画
バベルを観た。

アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の作品です。
イニャリトゥ監督の作品は過去に「アモーレス・ペロス」「21グラム」と観ましたがどちらもとっても素晴らしい作品だった。
なのでバベルも面白いはずだというかなり高めのハードルを設定し映画館へと向かいました。

イニャリトゥ監督は基本的に群像劇を撮るので「マグノリア」系が好きな人にはお薦めです。
また倫理的なものをテーマにするので観るととっても疲れます。
夜中とかに一人でみちゃうといい感じに悩ませてくれます。

でバベルは
通じない心がテーマ。
「届け!こころ」
まさにそんな感じのとっても悲しい映画です。

モロッコでアメリカ人旅行客が撃たれ異国の言葉の通じない国でその旦那ブラット・ピットが悲しくも嫁を助けようと右往左往します。

銃弾はとある少年兄弟が羊達を守る為に持っていた銃から放たれました。
屈折した砂漠の田舎の環境で育った少年のこころの歪みも垣間見れます。

そのブラット・ピット邸で家政婦をする、そこのアメリカ人の2人の子供をわが子の様に面倒みている優しいメキシコ人のおばさん。
息子の結婚式で最高の幸せを感じていたのだが、馬鹿で気の短い親戚の青年のせいで悲しい事になってしまう。

日本では菊地凛子演じる耳の聞こえない女子高生が日ごとの堕落を繰り返す。
ただ愛されたい哀しみを体いっぱいに表現しながら。

役所広司演じるその女子高生の父親。
妻は自殺していて娘と上手く接しられない哀しみがある。
猟が趣味なのだが今回そのアメリカ人を撃ち抜いた弾丸はこの男が所持していた銃から放たれたものだった。

そこに聞き込みにくる若い刑事。
娘にせまられるが、救えない哀しみがある。
なんか虚しい日常を生きている。

そんな人々が主人公です。
テーマもストーリーもよく、演出的にも役者達に極端で不自然な演技などをさせずとっても素晴らしかったです。
早くも今年の俺アカデミー賞の最有力候補です。

僕の最も好きな邦画のひとつ「空の穴」で見事奔放なヒロインを演じていた菊地さんもかなりの体当たり演技をしていてとっても素晴らしい演技だった。(もう見えちゃってました)

ブラット・ピットは見た目も変わってたしもうブラピではなくなってました。ただの哀しい男になってて素晴らしかった。


とにかく泣けましたね。
久しぶりに映画館で泣ける映画でした。

そういうことで9点。

ちなみち
アモーレス・ペロス8点。
21グラム8点です。

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