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シン・ウルトラマン

2022年05月08日 | 映画
シン・ウルトラマン
を観ました。


次々と巨大不明生物【禍威獣(カイジュウ)】があらわれ、その存在が日常となった日本。
通常兵器は全く役に立たず、限界を迎える日本政府は、禍威獣対策のスペシャリストを集結し、【禍威獣特設対策室専従班】通称【禍特対(カトクタイ)】を設立。
班長・田村君男(西島秀俊)
作戦立案担当官・神永新二(斎藤工)
非粒子物理学者・滝明久(有岡大貴)
汎用生物学者・船縁由美(早見あかり)
が選ばれ、任務に当たっていた。
禍威獣の危機がせまる中、大気圏外から突如あらわれた銀色の巨人。
禍特対には、巨人対策のために
分析官・浅見弘子(長澤まさみ)
が新たに配属され、神永とバディを組むことに。
浅見による報告書に書かれていたのは・・・【ウルトラマン(仮称)、正体不明】。


企画・脚本・総監修に庵野秀明。
監督に樋口真嗣というほかも豪華な陣容での制作でした。
日本でも庵野秀明さん周りはチームで映画を作るようになってきていて世界基準を感じます。

自分は昭和ウルトラマンに夢中だった幼少期でした。
詳しくは覚えて居ないですが漠然とした作風はもちろん知っています。
それがまさに現代のセンスと映像技術で蘇った感じで。
ウルトラマンをこんな感じで見れるなんて長生きするものだなとしみじみ思いました。
昔の名作を現代の技術で蘇らせる系は多々ありますがその最たるものだと思いました。

そしてエヴァンゲリオンからシン・ゴジラ等に引き継がれる多くの文字とハイテンポのセリフのやり取り。
普段倍速で動画を見ることが多い自分でも早く感じるほどで、この映画は倍速で見せないぞ!みたいな意志も感じました。
冒頭からジェットコースターに乗せられるような極限まで作り込まれたエンタメって感じでした。

カメラアングルのクセの強さ、アングルの切り替えのスピードも非常に印象的です。
この辺も相当庵野秀明作品らしさを感じるポイントでした。

ストーリーは元ネタ全然知りませんが多分原作に忠実な部分が多そうに思いました。
現代の価値観にマッチしないようなぶっ飛んだ展開も真正面から描ききっています。
それが自分的にはウルトラマンらしさを感じてとても好印象でした。

ウルトラマンや怪獣のデザインも元ネタに忠実っぽいのにちょっとした細部の作り込みだけで非常に高品質に見えるので不思議でした。
こんなに古臭いデザインなのに迫力満点でした。

一番印象的なポイントは昭和のウルトラマンがある程度行きあたりばったりの空想特撮な感じなのに、
今作はそれに説得力ある科学の視点を入れているのが非常に面白かったです。
凄い時を経て謎を回収してくれた気分でした。

主演の禍威獣特設対策室メンバー・神永新二は斎藤工です。
実質異星人役ですがこの人のこの手の役を過去に何度か見たことがありかなり違和感なく見れます。
こういう超不思議キャラをやらせたらピカイチですね。
ハンサムだしウルトラマンとしての説得力はあってナイスキャスティングだと思いました。

禍威獣特設対策室メンバー・浅見弘子は長澤まさみでした。
とても目立つクセの強いキャラで、それなのにヒロインとしての存在感と成立感は見事でした。
こういう美人役をやらせた時の説得力はさすがです。

同じくメンバーの滝明久は有岡大貴でした。
正直ジャニーズというフィルターをかけがちですが逆に素晴らしい演技でびっくりしました。
早口で数学者的なセリフばかりで英語セリフもあり難しい役だと思いましたが。
この役をこんなにこなせるとは今後も彼の演技を見たくなりました。

同じくメンバーの船縁由美は早見あかりでした。
アイドル時代をほぼ知らないですがソロになり女優になってからは好みの作品によく出てくるので結構好きです。
恐らく出産等の影響でしょうがしばらく見れて無かったので久々に見れて嬉しかったですね。
結構替えが利きにくい個性派女優になってますね。

班長の田村君男は西島秀俊でした。
今や本家アカデミー賞俳優という印象ですがこういう役もやれるのは素晴らしいですね。
存在感と重厚感は年々増すのでこの人をキャスティングするだけで引き締まります。

田中哲司、嶋田久作、岩松了、堀内正美、山崎一、益岡徹、などベテラン勢も多く、作品にマッチしたいい演技してました。

日本のエンタメSF映画の一つの到達点くらい高品質な作品でした。
とっても面白かったしすぐにもう一度見たくなりました。


そんなわけで9点。

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