素晴らしきかな、人生
を観ました。
ニューヨークの広告代理店で成功を収めていたハワード(ウィル・スミス)。
しかし彼は最愛の人を失い、深い喪失感に見舞われ、プライベートも仕事もやる気なし。会社も危ない。
同僚たち(ケイト・ウィンスレット、エドワード・ノートン、マイケル・ペーニャ)もそんなハワードと会社を心配していた。
そんなある日、人生ドン底のハワードの前に3人の奇妙な舞台俳優(キーラ・ナイトレイ、ヘレン・ミレン、ジェイコブ・ラティモア)が突然現れた。
不思議な言動をハワードに投げかける年代も性別も異なる3人。その出会いによってハワードに徐々に変化が・・・。
デヴィッド・フランケル監督作品です。
予告編からもタイトルの雰囲気からも感動作を感じさせます。
最近のハリウッド感動作的なテイストの冒頭です。
成功してる近代的なベンチャー会社の幸せな雰囲気。
しかし数年後は陰鬱な空気感に。
セリフは無いですが、何故かドミノをしてる社長がドミノ倒しを初めて、
それらが崩れていく描写に今があまりよくない状況であるという無言のメッセージ性があります。
ウィル・スミスが主役と思いきや、3人の同僚と3人の俳優が結構平等です。
群像劇と言ってもいいでしょう。
愛する娘を失った主人公は眠らず働かずゾンビの様な暮らしをしています。
愛・時間・死に深く悩み、それらを擬人化してるような節があります。
なので同僚たちが実際にそれらを役者たちに演じさせる流れで。
ところが3人の同僚たちもそれぞれ愛、死、時間に悩んでいるので、
それらがペア的な状況になりそれぞれのエピソードが綴られる感じです。
最初は普通のヒューマンドラマですが、その辺からほんのりファンタジーを感じさせます。
勘の良い人、疑い深い人が裏読みしたくなるような後半の展開になっていきます。
自分は微妙なシーンに、なんか布石が打たれてるなぁと思いながら観ていました。
だんだん露骨になっていくような場面もあり終盤は何が本当かわかりにくくもなります。
登場人物の感情もわかりにくくなります。
ただ個人的にコレはとてもいい方法だと思いました。
子供の死を経験した人々を柱に、子供との確執、不治の病、子供を持てない女性という改めてかなり重いテーマを扱っているので、
あまり明確な思想を描かない方が正解なんだなと思いました。
クライマックスに不満を抱く人もいそうですが、自分は良いと思いました。
観てる人の心に余白を与えて、それぞれに補完させる様な作品は好きですね。
ざっくり言うとどんでん返しを予想させて起きながらどんでん返しはなく、
そうでない場所にどんでん返しがありました。
違う方に見事にミスリードさせられていたので、そっちのどんでん返しは全く予想しておらずそれなりに驚きました。
ウィル・スミスはかなり病んだ役で、良い落ちぶれっぷりでした。
普通の物語の主人公ならば、何処かで説得されて立ち直りそうなのに、
この主人公はかなり意固地に落ち込み続けます。
その辺は結構リアルだと思いました。
自分の大好き、青春でもあるエドワード・ノートンが久々に普通の役をやっていました。
自分の青春時代には若手の超演技派なイメージでしたが、クセの強い役が多かったですが、
普通の役も普通にこなせますね。
ケイト・ウィンスレットはシングルでありながら子供を持つ夢を持つ切ない女性でした。
それでいて愛に溢れ母性を感じさせる女性を見事に演じていました。
名脇役のマイケル・ペーニャは好みの俳優です。
今作でも派手なことはせずとも見事な存在感を出していましたね。
ヘレン・ミレンが俳優としてウィル・スミスを騙す役どころでしたが相変わらず素晴らしいです。
年の功で人生悟った様なところもあり、凄い教訓めいた事を言います。
彼女の言った名言が非常に印象に残りました。
愛を演じる役者の役をキーラ・ナイトレイがやっていました。
今やトップクラスの女優だと思いますが、彼女にこの役をやらせるなんて豪華だなと思いました。
タイプでは無いですが非常に雰囲気を持った女優さんで好きです。
子供を失った人々がお互いに集う会の主催をナオミ・ハリスが演じていました。
一応この作品のヒロインのポジションでしょう。
この人も今やトップクラスの女優だと思いますが、非常にいい存在感がありますね。
美人で知的でいい女優だと思います。
全般的にしっとりしてますが、深い悲しみの描写は秀逸な映画でした。
作品のクライマックスの舞台がクリスマスなのでクリスマス付近に上映してほしかったです。
子供を失う人に語りかける「見逃さないで、”幸せのオマケを”」みたいなセリフが深く胸に刺さりました。
確かにこの世界には幸せのオマケが沢山あるものです。
わかりやすい起承転結を期待しないで見ればなかなかいい映画だと思います。
そんなわけで8点。
を観ました。
ニューヨークの広告代理店で成功を収めていたハワード(ウィル・スミス)。
しかし彼は最愛の人を失い、深い喪失感に見舞われ、プライベートも仕事もやる気なし。会社も危ない。
同僚たち(ケイト・ウィンスレット、エドワード・ノートン、マイケル・ペーニャ)もそんなハワードと会社を心配していた。
そんなある日、人生ドン底のハワードの前に3人の奇妙な舞台俳優(キーラ・ナイトレイ、ヘレン・ミレン、ジェイコブ・ラティモア)が突然現れた。
不思議な言動をハワードに投げかける年代も性別も異なる3人。その出会いによってハワードに徐々に変化が・・・。
デヴィッド・フランケル監督作品です。
予告編からもタイトルの雰囲気からも感動作を感じさせます。
最近のハリウッド感動作的なテイストの冒頭です。
成功してる近代的なベンチャー会社の幸せな雰囲気。
しかし数年後は陰鬱な空気感に。
セリフは無いですが、何故かドミノをしてる社長がドミノ倒しを初めて、
それらが崩れていく描写に今があまりよくない状況であるという無言のメッセージ性があります。
ウィル・スミスが主役と思いきや、3人の同僚と3人の俳優が結構平等です。
群像劇と言ってもいいでしょう。
愛する娘を失った主人公は眠らず働かずゾンビの様な暮らしをしています。
愛・時間・死に深く悩み、それらを擬人化してるような節があります。
なので同僚たちが実際にそれらを役者たちに演じさせる流れで。
ところが3人の同僚たちもそれぞれ愛、死、時間に悩んでいるので、
それらがペア的な状況になりそれぞれのエピソードが綴られる感じです。
最初は普通のヒューマンドラマですが、その辺からほんのりファンタジーを感じさせます。
勘の良い人、疑い深い人が裏読みしたくなるような後半の展開になっていきます。
自分は微妙なシーンに、なんか布石が打たれてるなぁと思いながら観ていました。
だんだん露骨になっていくような場面もあり終盤は何が本当かわかりにくくもなります。
登場人物の感情もわかりにくくなります。
ただ個人的にコレはとてもいい方法だと思いました。
子供の死を経験した人々を柱に、子供との確執、不治の病、子供を持てない女性という改めてかなり重いテーマを扱っているので、
あまり明確な思想を描かない方が正解なんだなと思いました。
クライマックスに不満を抱く人もいそうですが、自分は良いと思いました。
観てる人の心に余白を与えて、それぞれに補完させる様な作品は好きですね。
ざっくり言うとどんでん返しを予想させて起きながらどんでん返しはなく、
そうでない場所にどんでん返しがありました。
違う方に見事にミスリードさせられていたので、そっちのどんでん返しは全く予想しておらずそれなりに驚きました。
ウィル・スミスはかなり病んだ役で、良い落ちぶれっぷりでした。
普通の物語の主人公ならば、何処かで説得されて立ち直りそうなのに、
この主人公はかなり意固地に落ち込み続けます。
その辺は結構リアルだと思いました。
自分の大好き、青春でもあるエドワード・ノートンが久々に普通の役をやっていました。
自分の青春時代には若手の超演技派なイメージでしたが、クセの強い役が多かったですが、
普通の役も普通にこなせますね。
ケイト・ウィンスレットはシングルでありながら子供を持つ夢を持つ切ない女性でした。
それでいて愛に溢れ母性を感じさせる女性を見事に演じていました。
名脇役のマイケル・ペーニャは好みの俳優です。
今作でも派手なことはせずとも見事な存在感を出していましたね。
ヘレン・ミレンが俳優としてウィル・スミスを騙す役どころでしたが相変わらず素晴らしいです。
年の功で人生悟った様なところもあり、凄い教訓めいた事を言います。
彼女の言った名言が非常に印象に残りました。
愛を演じる役者の役をキーラ・ナイトレイがやっていました。
今やトップクラスの女優だと思いますが、彼女にこの役をやらせるなんて豪華だなと思いました。
タイプでは無いですが非常に雰囲気を持った女優さんで好きです。
子供を失った人々がお互いに集う会の主催をナオミ・ハリスが演じていました。
一応この作品のヒロインのポジションでしょう。
この人も今やトップクラスの女優だと思いますが、非常にいい存在感がありますね。
美人で知的でいい女優だと思います。
全般的にしっとりしてますが、深い悲しみの描写は秀逸な映画でした。
作品のクライマックスの舞台がクリスマスなのでクリスマス付近に上映してほしかったです。
子供を失う人に語りかける「見逃さないで、”幸せのオマケを”」みたいなセリフが深く胸に刺さりました。
確かにこの世界には幸せのオマケが沢山あるものです。
わかりやすい起承転結を期待しないで見ればなかなかいい映画だと思います。
そんなわけで8点。