忙しかった一週間の終り、気の緩みから帰りの電車で寝過ごしてしまった。
予定外に降りた駅は、ひとっこ一人居なくて、虫の声以外は何も聞こえてこない。
僕はそれが好きで、とても嬉しくなった。
秋虫達がリンリンと言う。
すっかり貸し切りの駅だ。
しばらくすると踏み切りが遠くの方でカンカンと鳴り始め、静寂を切り裂きながら快速の電車が過ぎて行った。
ひときわ明るい光の箱は沢山の人間を軽々と連れ去った。
やがて踏み切りの音がが止み、空車のタクシーが渡って行くのが見えた。
そして世界は再び静寂を取り戻す。
僕はもう20分、こうして電車を待っている。
予定外に降りた駅は、ひとっこ一人居なくて、虫の声以外は何も聞こえてこない。
僕はそれが好きで、とても嬉しくなった。
秋虫達がリンリンと言う。
すっかり貸し切りの駅だ。
しばらくすると踏み切りが遠くの方でカンカンと鳴り始め、静寂を切り裂きながら快速の電車が過ぎて行った。
ひときわ明るい光の箱は沢山の人間を軽々と連れ去った。
やがて踏み切りの音がが止み、空車のタクシーが渡って行くのが見えた。
そして世界は再び静寂を取り戻す。
僕はもう20分、こうして電車を待っている。