メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ブラインドネス

2008年11月29日 | 映画
ブラインドネスを観た。

ある日伊勢谷祐介演じる男が急に失明してしまう。
医者に見せても原因不明だった。

そしてそこから彼の妻(木村佳乃、彼を診察した医者(マーク・ラファロ)、彼から車を盗んだ男、同じ日に医者に観てもらった売春婦と次々に失明していく。

失明は伝染病と思われ彼等は隔離施設に入れられそこで共同生活を始める。

しかし何故か医者の妻(ジュリアン・ムーア)だけは失明しない。

(ネタバレ)
無造作に施設に放り込まれた人間達は飯もまともに食えず、トイレにも行けずただただしんどい。

医者はリーダーシップがありみんなをまとめようとルールを作る。

夫と一緒にいたい妻は失明したフリをしてみんなの世話をする。

外の世界では次々と失明が広がり、次々に施設に失明者が放り込まれ、逃げようとする物は撃ち殺され、見えない人々はパニックになる。

やがて医者を初めとする正義の派閥(第一病室)と、野蛮な人間達が手を組んだ悪の派閥(第三病室)が出来る。

人が増えたから何とか食事を平等に確保しようとする医者と、それに反発する第三病室のリーダーの男。
第三病室には元々盲目の悪い爺さんが居てこの人は施設の中では非常に優れた人材。
第三病室のリーダーは銃を持っている。

ついに第三病室の人間達は全ての食事を確保してしまい施設の支配者となってしまう。

そこから地獄が始まる。

食事を貰うために、皆金品を渡す。
金品が無くなったら女を差し出しレイプされる。
その際殺される女もいる。

まさに狂気の世界。

毎日恐怖との戦い。

誠実な医者は抵抗するがそのせいで第一病室にはあまり食事がまわってこなくなる。

堪忍袋の尾が切れた医者の妻はついに第三病室のリーダーを刺し殺す。

そして第三病室と第一病室はついに戦争を決意する。

その際第一病室から抜け出した女が奇襲で第三病室に火を放ちあっさりみんな死んでしまう。

気付くと施設を監視していた軍隊も誰もいなくなっており、みんな自由の身になる。

第一病室で仲良くなった6人程は医者の妻に連れられ放浪する。

外の世界は施設と同じように地獄絵図。

建物の外も中も散らかり放題。

盲目の人間達がゾンビのようにあちこちを徘徊。

スーパーも荒らされきっており食事の確保もままならず、食事を手にすると臭いを嗅ぎ付けてみんなが襲ってくる。

彼等は食事を確保し医者の家でみんなで仲良く暮し始める。

未来への不安はあれどそこは幸せな空間になってゆく。

そしてある朝最初に盲目になった男の目が急に見えるようになりみんなで歓喜する。

それを観てホッとする医者の妻。


(評価)
施設での狂気のシーンから街のシーンまで、絵的な完成度はなかなかのもんでした。

街はかなり広範囲に渡って広いアングルで惨状が描かれるので良く出来てるなーと思いました。

まともな人間が一人だけなので基本ゾンビ映画の空気感です。

映像は映画のコンセプトに沿って白っぽい感じの絵で表現されているシーンが多い。

目が見えない世界はこうなると言うのは結構リアルに描かれていました。
環境も人の心も汚くなってしまう世界でした。

しかしジュリアン・ムーアは目が見えるのに第三病室に従い、レイプまでされて意味がわかりませんでした。

一人だけ目が見えるあのシチュエーションならばもっとみんなを救える手段が沢山あったと思えてしかたない。

そのせいで観ていて歯がゆさが募りました。

そんなわけで5点です。

まーまーです。

空気がおもーい嫌なストレスを感じる映画です。

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