真実
を観ました。
世界中にその名を知られる、国民的大女優ファビエンヌが、自伝本「真実」を出版。
海外で脚本家として活躍している娘のリュミール、テレビ俳優として人気の娘婿、そのふたりの娘シャルロット、ファビエンヌの現在のパートナーと元夫、彼女の公私にわたるすべてを把握する長年の秘書─。
“出版祝い”を口実に、ファビエンヌを取り巻く“家族”が集まるが、全員の気がかりはただ一つ。「いったい彼女は何を綴ったのか?」
そしてこの自伝に綴られた<嘘>と、綴られなかった<真実>が、次第に母と娘の間に隠された、愛憎うず巻く心の影を露わにしていき―。
是枝裕和監督です。
世界的評価の高い、とかくカンヌでの評価が高い是枝監督ですが。
そのキャリアに大きな助けになったフランスに還元するかのようにフランスを舞台にした映画でした。
主にフランス人キャストでフランス語の作品で。
日本人監督がこうして海外で活躍するのはとても誇らしく嬉しいですね。
舞台も言語も変わってますがいつものようにナチュラル系演出です。
海外の文化に媚びることなく是枝監督らしい演出と編集に満ちていました。
是枝作品は万引き家族、誰も知らない、そして父になる、三度目の殺人のように設定が強めのものもあれば、
海街diary、奇跡、海よりもまだ深くのように淡々と家族やコミュニティの日常の風景を描いたような2系統なイメージです。
少なくとも僕はそういう仕分けをしてますが。
今作は後者の方ですね。
明確なストーリー展開はなく人生の中の切り取った一時期の日々の中での主に親子の関係性の変化です。
その日々の中での気付き、確執、和解などをしっとり見せてきます。
母親とそのパートナーと主人公一家の3人が適度にバランス良くそれぞれのポジションを担っていて。
必要最小限くらいにその多様性を見せていて。
いくら家族でもここまで噛み砕いたら一枚岩では無いよな、なんて思いました。
そして家族でも、母娘でも、お互いが愛し合っていてもこんな感じですれ違うこともあるねと痛感するような内容でした。
フランスの家族が舞台になっていますが不思議と日本的にも感じました。
この辺は世界共通のテーマなのかも知れませんね。
基本的にフランス語ですがアメリカで暮らす娘一家の中だけは英語で、そういう設定がまた家族の関係性をいい塩梅で表していました。
夫は英語しか喋れませんが、母娘は相手によって言語を変えるバイリンガルという。
アメリカ移住した人あるあるって感じですね。
主演はカトリーヌ・ドヌーヴです。
8人の女たちが印象的ですが、作品にマッチした実力派の女優さんですね。
傲慢な女優の感じから心優しい感じ、そして途中はちょっとボケてしまったのかな?っていう怖い演技もありました。
一作の中で幅広い演技を非常に上質にこなしていました。
とかく孫との絡みはなんかとても素敵でずっと見てられました。
ジュリエット・ビノシュが娘役でこの人も主演と言って良いようなポジションでした。
個人的にショコラが大好きなので結構高感度高い方の女優さんです。
母との確執に葛藤する上品でクレバーな女性っぷりが素敵でした。
この母と娘にナチュラル演出する是枝監督はさすがです。
イーサン・ホークはそんな家族を一歩引いたところから見て適度にヘルプします。
能天気に何も考えて居ないようで実は思慮深くそういう楽天家を装っているようでした。
自分の若い頃青春なイケメン俳優でしたが年々ハイセンス俳優になっていきますね。
クレモンティーヌ・グルニエが主人公の孫役でとてもかわいくて演技も良くて素晴らしかったですね。
是枝作品を象徴するような子供の自由演技を海外舞台の海外の子役でもしっかりやってました。
この子は英語とフランス語を流暢に使い分けてて素晴らしかったです。
比較的おとなし目の方の是枝作品でしたが繰り返し見る度に好きになりそうな上質な映画でした。
大衆向けでは無いのでヒットはしないかもですが。
そんなわけで7点。
を観ました。
世界中にその名を知られる、国民的大女優ファビエンヌが、自伝本「真実」を出版。
海外で脚本家として活躍している娘のリュミール、テレビ俳優として人気の娘婿、そのふたりの娘シャルロット、ファビエンヌの現在のパートナーと元夫、彼女の公私にわたるすべてを把握する長年の秘書─。
“出版祝い”を口実に、ファビエンヌを取り巻く“家族”が集まるが、全員の気がかりはただ一つ。「いったい彼女は何を綴ったのか?」
そしてこの自伝に綴られた<嘘>と、綴られなかった<真実>が、次第に母と娘の間に隠された、愛憎うず巻く心の影を露わにしていき―。
是枝裕和監督です。
世界的評価の高い、とかくカンヌでの評価が高い是枝監督ですが。
そのキャリアに大きな助けになったフランスに還元するかのようにフランスを舞台にした映画でした。
主にフランス人キャストでフランス語の作品で。
日本人監督がこうして海外で活躍するのはとても誇らしく嬉しいですね。
舞台も言語も変わってますがいつものようにナチュラル系演出です。
海外の文化に媚びることなく是枝監督らしい演出と編集に満ちていました。
是枝作品は万引き家族、誰も知らない、そして父になる、三度目の殺人のように設定が強めのものもあれば、
海街diary、奇跡、海よりもまだ深くのように淡々と家族やコミュニティの日常の風景を描いたような2系統なイメージです。
少なくとも僕はそういう仕分けをしてますが。
今作は後者の方ですね。
明確なストーリー展開はなく人生の中の切り取った一時期の日々の中での主に親子の関係性の変化です。
その日々の中での気付き、確執、和解などをしっとり見せてきます。
母親とそのパートナーと主人公一家の3人が適度にバランス良くそれぞれのポジションを担っていて。
必要最小限くらいにその多様性を見せていて。
いくら家族でもここまで噛み砕いたら一枚岩では無いよな、なんて思いました。
そして家族でも、母娘でも、お互いが愛し合っていてもこんな感じですれ違うこともあるねと痛感するような内容でした。
フランスの家族が舞台になっていますが不思議と日本的にも感じました。
この辺は世界共通のテーマなのかも知れませんね。
基本的にフランス語ですがアメリカで暮らす娘一家の中だけは英語で、そういう設定がまた家族の関係性をいい塩梅で表していました。
夫は英語しか喋れませんが、母娘は相手によって言語を変えるバイリンガルという。
アメリカ移住した人あるあるって感じですね。
主演はカトリーヌ・ドヌーヴです。
8人の女たちが印象的ですが、作品にマッチした実力派の女優さんですね。
傲慢な女優の感じから心優しい感じ、そして途中はちょっとボケてしまったのかな?っていう怖い演技もありました。
一作の中で幅広い演技を非常に上質にこなしていました。
とかく孫との絡みはなんかとても素敵でずっと見てられました。
ジュリエット・ビノシュが娘役でこの人も主演と言って良いようなポジションでした。
個人的にショコラが大好きなので結構高感度高い方の女優さんです。
母との確執に葛藤する上品でクレバーな女性っぷりが素敵でした。
この母と娘にナチュラル演出する是枝監督はさすがです。
イーサン・ホークはそんな家族を一歩引いたところから見て適度にヘルプします。
能天気に何も考えて居ないようで実は思慮深くそういう楽天家を装っているようでした。
自分の若い頃青春なイケメン俳優でしたが年々ハイセンス俳優になっていきますね。
クレモンティーヌ・グルニエが主人公の孫役でとてもかわいくて演技も良くて素晴らしかったですね。
是枝作品を象徴するような子供の自由演技を海外舞台の海外の子役でもしっかりやってました。
この子は英語とフランス語を流暢に使い分けてて素晴らしかったです。
比較的おとなし目の方の是枝作品でしたが繰り返し見る度に好きになりそうな上質な映画でした。
大衆向けでは無いのでヒットはしないかもですが。
そんなわけで7点。