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コレット

2019年06月03日 | 映画
コレット
を観ました。


フランスの田舎町サン・ソヴールで生まれ育ったコレット。
豊かな自然と心優しい両親に囲まれながら平穏な日々を送る一方で、14歳年上の人気作家ウィリーと出会い、激しい恋に落ちていた。
1893年、大人の女性へと成長したコレットは、結婚を機にそれまでとは別世界のパリへと移り住む。
“ベル・エポック”真っ只中の活気にあふれていた1890年代のパリ。
コレットは夫のウィリーとともに芸術家たちの集うサロンへと足繫く通うことになる。
初めは馴染めなかったコレットも、少しずつ新しい環境へ順応していき、いつの間にか享楽の世界に浸っていた。
しかし、派手な暮らしの裏では、ウィリーの浪費癖が原因で借金はかさんでいくばかり。
さらに、ウィリーは編集の勉強会と称して、ほかの作家たちに自分の作品を書かせていたのだった。
そんななか、コレットの才能にいち早く気が付いたウィリーは、自身のゴーストライターとして彼女に自伝的な小説を書かせることに。
その後、コレットが執筆した「クロディーヌ」シリーズは、社会現象を巻き起こすほどの一大ブームとなるのだった。
革新的な商才のあったウィリーは、本の出版だけにとどまらず、舞台化やブランドを立ち上げることで幅広く商品を展開することを思いつく。


ウォッシュ・ウェストモアランド監督・脚本です。

ココ・シャネルに愛されオードリー・ヘップバーンを見出したという実在の女性のお話でした。
片田舎で年上の人気作家に見初められ都会で活躍する女性。

ただ結婚前、女癖の評判がすこぶる悪い夫を承知で結婚しましたが、夫は変わらずめちゃくちゃクズなのです。
やり手のフリをしていますが、浮気しまくりお金が無いのに贅沢をやめず金銭トラブルだらけ。
浮気やら金銭トラブルの度に離縁の危機ほど衝突する二人ですが、なぜか夫に従う妻。
圧倒的に理不尽なのに従うのでなかなか見ていてストレスでした。

浮気され借金取りに詰め寄られてるのに
「お前文章書くの好きだったな、俺の代わりに小説を書け」
で何故か従って小説を書いてそれがヒットです。
小説を書く喜びに目覚めたのはわかりますが書きたくない時もだまされて監禁されて書かされたり。
ゴーストライターであることがバレないようにもっと振る舞いを気をつけろと圧力をかけられたり。
今のご時世だとパワハラ、モラハラの極地です。
そもそも監禁の罪があるでしょう。

自叙伝に近い小説のヒットなので、夫は芸の肥やしに妻に女性との浮気を仕向けたり、
その女性と自分も関係を持ったりとなかなかクレイジーでした。

流石に妻も自立していき遂に夫の元を離れていって自分は演劇界でも活動していきます。
かなり先鋭的な内容なので社会のバッシングと戦いながらの活動でした。
小説も書けて演技もできるので非常に多彩だったのでしょう。

そしていつもの意見になってしまいますが、フランスが舞台のフランス人の映画なのに英語劇というのは個人的に苦手なやつです。
日本でも中国の歴史物を日本語でやったりしますが、それを第三国の人が見たら急に違和感になるでしょうね。
それと同じです。
文字はフランス語で書かれているのに会話は英語でちょっと違和感でした。

実話なので仕方ないですが、基本的には僕が苦手とするバカがバカをやって展開する物語。
ヒステリックなやり取りをする物語でした。
優れた小説を書く人がこんな愚かな男に囚われていたのは不思議でした。

主人公のコレットを演じたのはキーラ・ナイトレイです。
演技派でこの手の歴史作品には非常にマッチしますね。
それなりに長い期間を描いていましたが序盤は本当に少女のような雰囲気で、終盤には熟女のような空気感でした。
その外見と内面の役作りは見事でした。

夫のウィリーを演じたのはドミニク・ウェストでした。
ひげの効果もあり普段の印象とはだいぶ違ってとても説得力あるキャラになっていました。
第三者から見ると圧倒的に非があるのに強気でディベートするスタイルはなんか良かったです。

コレットのパートナーになる女性ミッシーを演じたデニース・ゴフはなかなか良かったです。
最初からかなり中性感が強くて、喋り方もルックスも非常に説得力ありました。

思ったより子供のやり取りみたいな映画でしたが品質はそれなりに良かったと思います。


そんなわけで5点。

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