メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密

2020年02月01日 | 映画
ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密
を観ました。


NY郊外の館で、巨大な出版社の創設者ハーラン・スロンビーが85歳の誕生日パーティーの翌朝、遺体で発見される。
名探偵ブノワ・ブランは、匿名の人物からこの事件の調査依頼を受けることになる。
パーティーに参加していた資産家の家族や看護師、家政婦ら屋敷にいた全員が第一容疑者。
調査が進むうちに名探偵が家族のもつれた謎を解き明かし、事件の真相に迫っていく―。


ライアン・ジョンソン監督です。

ちょっと期待していたのですがめちゃくちゃ面白かったです。
ミステリー好きにはたまらない極上の謎解きと見事なオチでした。

犯人がわかって刑事コロンボや古畑任三郎的に追い詰めていくドキドキと、犯人がわからない本格的なミステリーと両立している作品を初めて観ました。
これだけこすられてきたジャンルでこんなにも王道な感じで新しい構造を作ったのは見事としか言えないです。

冒頭はクセの強い容疑者たちをテレビのインタビュー番組みたいな構図で見せて。
編集で継ぎ接ぎ的に5人位の人間を繰り返し登場させて事件の夜のそれぞれの概要やら嘘を見せていきます。
この時点でもうほぼ全員が嘘をついていることを見せる巧妙さです。

その後出てくる嘘をつけない唯一いい人な女性と捜査をしていきますがこの女性が一番の秘密を抱えていて。

あるパーティーの夜に起きた簡単な事件、自殺にしか見えないのに捜査すればするほど怪しくなっていく展開。
嘘つきだらけのクセモノたちの中に唯一嘘がつけない女性。
大クセ探偵とツッコミ役の刑事、ミステリー好きの新米刑事。
ミステリーに相応しい極上の設定だと思います。

事件は一見簡単なのに大クセ探偵がやたら引っ張る感じに33分探偵を思い出しました。

編集も独特でカット割りも印象的で。
ダニエル・グレイグ演じる探偵の登場シーンというか、ずっと映ってるのに映ってないみたいな状況から、しっかり顔が映るシーンですでに心掴まれました。

ミステリーの王道的な起承転結で探偵がみんなの前でやる謎解きでの痛快感やら驚きはかなりのものでした。
幼少期からミステリーマニアで沢山の本や映画を観てきましたがそれでもしっかり満足できる謎の提供とそれを回収する解決編でした。
勘違いやすれ違いや想定外をうまく利用していました。
色々予想しながら観ててもわからなかったです。

主演のダニエル・グレイグが大クセ探偵を演じていましたが新たな引き出しですね。
陽気なコメディキャラでコロンボ的な良い雰囲気だしていて、ジェームズ・ボンドに匹敵する新たな役だと思いました。
このキャラでシリーズもの全然いけるでしょう。

クリス・エヴァンスが道楽息子的な役でした。
アクションなしでもしっかりといい演技でした。
アベンジャーズ後も順調に良い仕事してますね。

好みのアナ・デ・アルマスが被害者の主治医で友人の役でした。
健気で善人でとてもらしい役で、今作で更に飛躍しそうな予感はかなりありました。

長女役をジェイミー・リー・カーティスが演じていました。
トゥルーライズのイメージからは大分おばあさんになりましたが未だに健在で良い存在感を放っていました。

トニ・コレットは次女役でした。
思ったより出番は少なかったですがとても良い存在感でした。
へレディタリー以降トラウマが治りません。

マイケル・シャノン、ドン・ジョンソン、キース・スタンフィールドなど脇役も豪華でした。

itでおなじみのジェイデン・マーテルも孫役で出ていました。
itでは良い子役でしたが今作では憎らしいガキな役でした。

もうひとりの大きな孫をキャサリン・ラングフォードが演じていました。
なかなか可愛いので今後は主演作等で見たいです。

期待通りかなり面白いミステリーでした。
是非ともシリーズ化して続けて欲しいですね。


そんなわけで8点。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。