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地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

嘘八百 京町ロワイヤル

2020年01月31日 | 映画
嘘八百 京町ロワイヤル
を観ました。


今作の舞台はお宝が眠る古都・京都。注目のお宝は、千利休の茶の湯の後継者で「天下一」と称された武将茶人【古田織部】の幻の茶器。
人気漫画でもお馴染み、「へうげもの」(ひょうきん者)と呼ばれた【古田織部】の茶器の魅力は“歪み”と“疵”。
どこを撮っても絵になる美しい古都を背景に、歪みまくって疵だらけ、だけどどこか憎めない個性豊かな人間たちが、騙し騙されの化かし合いを繰り広げる。
クライマックスは国の名勝・渉成園で開かれる華やかな大茶会。
幻の茶器のお披露目を、TVのお宝番組で生放送するという前代未聞の大仕掛けだ。
コンゲーム参加者が大集結する、スケールアップしたお膳立てで、想像を超える鮮やかな逆転劇を楽しませてくれる!


武正晴監督です。
結構高評価作品が多いです。

前作が予想外に面白かったので続編があるのも納得です。

美しい女性に魅了されその手助けをする序盤、実はそれが全部裏があることを知り別のミッションをする中盤。
世間を巻き込んで思いっきり痛快に宿敵を欺くクライマックス。
コンゲームものとして非常に秀逸な起承転結です。

この手の映画に出てくる美女は基本的に峰不二子的に何度も何度も騙して来ます。
それが実に巧妙に物語を転がしていました。

個性豊かな登場人物たち、みんな強烈な一芸の特技を持っていて見事にその特徴を作戦に活かします。
前作から引き継がれるお約束は今作になりよりブラッシュアップされていましたね。
前作を見て無くても全然楽しめる構造ですが、前作を見てればより楽しめるのは見事な作りだと思います。

画面を何コマにも割って見せたり、絵や字幕で画面を装飾したり、遊び心豊かな演出は今作より良くなっていました。
アドリブ感強かったり、変なところでカットになったりとなかなかいいセンスです。

笑えるしテンポ良いし痛快な展開は見事でこの手の文化に対するメッセージ性もあって。
実力派ベテラン俳優が見事にそれぞれの長所を発揮していて良いシリーズです。

主演の中井貴一は前作同様鑑定と巧妙な作戦を立てる約目です。
騙されたり騙したり失敗したり出し抜いたりと愛すべきキャラクターです。
彼のコメディ能力をふんだんに発揮させられるようなはまり役だと思います。

ダブル主演の佐々木蔵之介は近年の活躍が目覚ましいですね。
スマッシュヒットする映画でよく主演をしてると思います。
これまた佐々木蔵之介の得意や役柄をやっていてとても見心地良いです。

ヒロイン役の広末涼子は最近幸薄いシングルマザーみたいな役が増えてきましたが。
良いキャリアの重ね方していますね。
美しくて騙し騙される役どころにぴったりでした。
シリーズ化が続くならまた登場して欲しいキャラでした。

山田裕貴が若き人気の陶芸家として出ていました。
周りに持ち上げられてアイドル陶芸家みたいになっているけど佐々木蔵之介演じる陶芸家に憧れる、本格派になりたい葛藤を抱えていて。
結構この作品そのもののテーマみたいな存在でした。

ライバル役の峰竜太や加藤雅也も見事に憎らしい悪役でした。
勧善懲悪な構図にわかりやすい良い役づくりでした。

森川葵が占い師になっていましたがなかなかコメディでした。
前作に比べると大分出番は減っていました。

木下ほうか、坂田利夫、塚地武雅、友近、前野朋哉などもお約束の感じで健在でした。

安定の娯楽を提供する良いコメディ映画だと思います。
今後も全然シリーズ化してどんどん続いてほしいです。


そんなわけで7点。
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