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アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲

2016年09月10日 | 映画
アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲
を観ました。


アントワーヌ(ジャン・デュジャルダン)は、映画音楽作曲家として成功を収め、美しい恋人アリス(アリス・ポル)との恋愛も順調で、今まで自分が作曲してきた映画の主人公のように、飄々とユーモアにあふれた人生を謳歌していた。そんな折、ボリウッド版『ロミオとジュリエット』作品の製作のためにインドを訪れた彼は、熱気あふれる大都市ニューデリーで行われた大使館のレセプションで、フランス大使の妻アンナ(エルザ・ジルベルスタイン)と出会う。
エリートで有能な夫(クリストファー・ランバート)の愛を一身に受けるアンナは、女性の幸せをすべて手に入れたかのような朗らかで魅力あふれる女性だった。異国の地で出会った二人は、すぐさま意気投合し、そこからつきない会話が始まるのだった。
やがて、弾む会話のなかで、大使夫妻には子供がなく、愛する夫との間に子供を授かりたいと願う彼女は、聖者アンマに会うためにインド南部の村まで旅に出かけるのだと言う。実はアントワーヌは、インドに来てからひどい頭痛に悩まされ、医者に精密検査を進められたところだった。
多忙を極めているアントワーヌは、気分転換としばしの休息を求めて、アンナを追って2日間の旅で出かけることを決めた―。


巨匠クロード・ルルーシュ監督作品です。

全く情報なしで観に行ったので、どんな作品か?想像すらつかないまま観ました。
なので冒頭の無言の数分間で、アレ?ドキュメンタリー?と思ってしまいました。

しかしそこから急な展開でドラマティックでロマンティックな展開になります。

更にそれは劇中劇でようやく物語が始まって行きます。
それは劇中劇さながらのドラマティックでロマンティックなモノ。
大人たちの大人の恋愛。

偏見かも知れませんがフランス映画らしいフランス映画。
もう溢れんばかりのフランス映画って感じです。
フランス語の響きも最大限に引き出しているような作風です。

大人の恋愛映画、不倫しそうで不倫しない。
お互いの心を探り合いながら、本心には気づいていながらのきわどいやり取りです。

そして詩的で哲学的なセリフをウィットに富んだ感じで語る主人公たち。
それらのフレーズはいちいち深くてとても心に刺さりました。

コレほどフランス感が強いのに舞台はインドです。
それがまた見事な設定だったと思います。
確かにフランス人は信心深い人は多いしスピリチュアルなものが好きですからね。
登場人物の一人がインドに魅せられとてもそういうものに関心を抱いていました。
それが物語を大きく引っ張ります。

主演のジャン・デュジャルダンは近年ハリウッドでも見かけますが、
フランス人ダンディーを見事に体現してました。
ハリウッドでの活動もいいですが、やはりフランス人はフランス映画で活きますね。

相手役はエルザ・ジルベルスタインが演じていましたが、
大人の美人って感じでいいですね。

でも自分はやはり若い恋人役のアリル・ポルの方が好きでした。

ベタな不倫劇ですが、それを真っ向から描いたような作品です。
フランス映画以外では成立しなそうな、それくらいフランス映画が持つ大人のオシャレさってありますね。

そして予感だけを提供してくれる爽やかなエンディング。

個人的にかなり好みの作品です。
クロード・ルルーシュ監督は恐らく2本くらいしか拝見していないので今後観ていこうと思います。
急に興味がわきました。

そして自分の中のフランス愛が久々に熱くなりました。
フランスに滞在もしたしフランス人の知り合いも居ますが、
最近はやはり遠くの国になってしまっていましたが。
この映画を観て猛烈にフランスに行きたくなりました。

そしてインドには是非とも行きたくなりました。
スピリチュアルなモノは一切受け付けない自分でも、
かなり関心を抱いた素晴らしい作品でした。


そんなわけで8点。
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