メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。

2017年11月07日 | 映画
IT/イット “それ”が見えたら、終わり。
を観ました。


一見、平和で静かな田舎町を恐怖が覆い尽くす。子供の失踪事件が多発していたのだ。
内気な少年ビルの弟も、ある大雨の日に外出し、通りにおびただしい血痕を残して消息を絶った。
悲しみに暮れ、行方不明の弟を案じるビルの前に、”それ”は突然現れる。”それ”を目撃して以来、恐怖に取り憑かれるビル。
しかし、得体の知れない恐怖を抱えることになったのは、彼だけではなかった。
不良少年たちにイジメの標的にされている子供たちも”それ”に遭遇していた。
自宅の地下室、バスルーム、図書館、そして町の中・・・。何かに恐怖を感じるたびに”それ”は、どこにでも現れる。
神出鬼没、変幻自在の”それ”からは、決して逃れられない・・・。
ビルとその秘密を共有することになった仲間たちは”それ”に立ち向かうことを決意。
”それ”の正体とは何か?その目的は?消えた子供たちはどこに行ったのか?
真相に迫るビルたち、さらに大きな恐怖が飲み込もうとしていた・・・。


アンディ・ムスキエティ監督作品です。
作品を観るとちょっと意外ですが、アルゼンチンの監督でした。

スティーブン・キング原作のホラーです。
今作はリメイクらしいですが元のは知りません。

いやはやコレはかなり面白い映画でした!
久々にがっつりハリウッド映画を見た、って気分になりました。
自分の記憶のノスタルジックな部分を刺激されたのも大きかったかも知れません。

相当怖いホラー映画ですが、オリジナリティがあるので見ごたえはかなりのものです。
怖さの中にほんの少しだけ、ほっこりがあったり、くすっと笑えるシーンがあったり。
それが本当に少しなのでそれが逆に絶妙でした。

冒頭いきなりショッキングなシーンでした。
怖いのに何か温度感もあり、見事なつかみでした。

この映画は呪怨を初めて見た時と近い感覚がありました。
井戸が重要だったり、結構ジャパニーズ・ホラーの影響を受けているのでは?
と思わずには居られないほど、そんな感じが強いです。

平和で静かな田舎町だと思われているけど27年おきに大事件が起き、
行方不明の数が全国平均の6倍という設定。
杜王町みたいだな・・・と思いました。

とにかく突然恐怖シーンになるのです。
大抵の映画ならば突然こんなわけわからない状況になったら夢オチで、
汗だくでガバっと起きるはずなのにそんなの一つも無かったです。
それくらい突拍子もないシーンを全部全部リアル設定で成立させる凄さ。
前フリも無く突然恐怖シーンになるのはかなり呪怨的です。
ホラーって前フリと恐怖がセットだとは思うのですが、まれにそれを打ち破ってる映画があります。

一人だけに起きるシーンならばまだしもみんなでいるときにも唐突の恐怖があって。
ジャパニーズ・ホラーの忍び寄る恐怖感とまた違う、
突然凄いスピードで”それ”が迫ってくる脅かしはなかなかです。
失禁する人も居ると思います。

全然退屈シーンもなく、ストーリー部分と恐怖シーンの連続。
登場する少年たちの背景もちゃんと描かれ個性もわかり易いです。
ここまでのトーンで描かれるので正直「?」なクライマックスでも満足出来ました。
そもそも”それ”がなんなのか?は自分にはさっぱり。
怪物なのか?お化けなのか?
既存のそういう概念で捉えようとしてはダメそうです。

少年たちが遊ぶシーン、仲間が増えるシーン、ヒロイン的な女の子への恋心。
女の子は一人なので彼女へ想いを寄せる男の子たちの微妙な空気感。
全体に漂う思春期感はかなりのノスタルジックを刺激されます。
スタンド・バイ・ミーに近い感情もありました。

コレほど大変な事件が起きているのに大人が全然行動しない違和感はずっとありましたが。
勇敢な子供たちの目線で描かれる田舎町という世界観が素晴らしい舞台だと思いました。
大人はクズばかりです。

いじめっ子たちはもはやイジメの域を超えて殺人鬼です。
逃げなければ殺される様なイジメです。
アメリカのイジメってこんなに過激なんですかね?
スクールカーストを強烈に極端に描いていました。
だからこそいじめっ子たちが犠牲になるシーンへの精神的ネガティブさは消え失せますが。

主人公の男の子ジェイデン・リーバハーはヴィンセントが教えてくれことの男の子なんですね。
急に成長した感じがあるのでわかりませんでしたが、ヴィンセントの時と変わらずかなり可愛いです。
既に名作に複数出ている時点で将来有望過ぎますね。

主人公の弟の子もかなり可愛かったです。

ヒロインのソフィア・リリスはかなり魅力的な女の子でした。
ほんのりのエロスも醸し出し過激なアクションから辛いシーンまで。
演技もいいしルックスもオシャレかわいい感じでかなり気に入りました。

ペニーワイズ役のビル・スカルスガルドはかなりすごかったですね。
コレはバットマンのジョーカーみたいにこの役をやること自体がステータスになりそうなキャラですね。

全く油断できない2時間強、観た後ぐったりなりました。
かなり混んでいて今後拡大上映になるのも納得しました。

アメリカ人って怖いものの象徴をピエロにしがち♪と思いました。
怖いですけど映画館を目一杯楽しめる映画だと思いました。


そんなわけで9点。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。