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メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ビューティー・インサイド

2016年01月26日 | 映画
ビューティー・インサイド
を観ました。


眠って目覚めると姿が変わってしまうという数奇な運命を背負ったがゆえ人前に出ず、
家具デザイナーとして暮らす孤独な男性ウジンと、大型家具量販店で働く真面目な女性イスの純愛モノです。


全くノーマークで情報ゼロで観に行きました。
韓国映画でした。

冒頭から映像がオシャレでいい感じでした。

岩井俊二的な光のぬくもりが強い映像世界と家具のデザイナーが主人公というオシャレ感でかなり好みのタッチでした。

最初、目覚める度に男、女、おじいさん、おばあさん、子供、外人と姿が変わる特異体質である主人公の暮らしを観客に伝える様な件が続きますが、
「どうなんだろうか?この設定は・・・」と少々疑いましたが。
でも
「コレはひょっとしてラストに猛烈に感動させられるやつかしら?」
とも思いました。

案の定ラストに猛烈に感動させられるやつです。
”猟奇的な彼女”、”私の頭の中の消しゴム”に匹敵するくらいの名作韓流ラブロマンスでした。

毎朝姿が変わってしまう様は僕の大好きなカフカの小説「変身」を思わせるものがあっていい感じです。
その設定の中、恋した女性にどうやってアプローチするか?を苦悩して作戦立てる感じは好きです。

一人何役とかは良くある話ですが、この映画はなんと123人1役です。

それをもったいぶること無く描ききるのは流石の韓国映画って感じです。
結構豪華な役者のラインナップみたいですが、
本当にみんな一日ずつです、二度出てくる人はいません。

日本では気を使ったり契約だったりでこういう映画は作れなそうですね。
こういう韓国映画の妥協無さは毎度感心させられます。

途中、日本人女性に変わってしまい、それを上野樹里が演じてて驚きました。
最近韓国で人気みたいですね。

ヒロインのハン・ヒョジュがかなり好みの感じでたまらなかったです。
自分は本心ではこういう綺麗系なルックスで内面にキュートさを持った女性が好きなのです。

そして、悲しき別れもあって。
辛かったけどとても幸せな日々を過ごしたヒロインのイス。
「彼と食べた料理のメニューは全部覚えているのに、彼の顔が思い出せない!」
と姉に号泣するシーンはなかなかもらい泣きでした。

凄く愛し合っているのに、毎日彼女は彼を見つけることが出来ない。
なので彼が彼女を見つけるのですが、
二人だけのサインで自分がウジンであることを伝えます。

人間は相手の外見に恋をするのか?内面に恋をするのか?
のテーマをとことん追求した映画ですね。
シンプルなお題ですがとても深くて、結構考えさせられました。

ラストは自分には馴染みのチェコが舞台になっていて、
オシャレ映画を更にオシャレに締めくくっていて素晴らしかったですね。
自分もチェコに引っ越したくなりました。

終始の映像の美しさ、字幕やエンドロールも素敵で、
ハングル文字ってこんなにオシャレなんだ、と思いました。
その点でも価値のある映画です。

ペク監督の一作目だそうですが、このクオリティ。
今後もチェックしていこうと思います。

映像も物語も設定も舞台もキャストも素晴らしくて非常に感動しました。


そんなわけで9点です。

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