メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ドラマ批評 2019春

2019年07月10日 | テレビ
毎度遅くなりましたが今クールのドラマ批評です。
最近クールの切れ目がわかりにくくなっている気がします。
今クールも無作為に沢山のドラマを見ていて忙しかったです。


・ラジエーションハウス~放射線科の診断レポート~(フジテレビ)
窪田正孝演じる放射線技師を描いたドラマ。
久々にフジテレビらしい高揚感あるチームワークの物語で毎週準主役のポジションが変わっていくような。
いわゆる王様のレストラン式な手法です、空気感もその手のものです。
基本的には医師免許を持っていることを何故か隠す主人公が実際は医師よりスキルも知識もあるのに邪魔者扱いされるパターンです。
毎度毎度の放射線技師が出しゃばるな!パターンにいい加減うんざりはしましたが。
大好きな本田翼と広瀬アリスの共演で他もなかなか好みのキャスティングで良かったです。
長年片思いされるには説得力ある本田翼でした。
久々にこの感じで面白い月九だったかも。
7点。


・パーフェクトワールド(フジテレビ)
松坂桃李演じる車椅子生活の建築家と山本美月演じる彼に片想いする女性とのラブストーリー。
1話目で「あれ?見たことあるな」と思いましたがつい岩田剛典と杉咲花が最近映画でやってたやつのドラマ版ですね。
基本的には車椅子生活や障害者の生活の問題点やら雑学をドラマに乗せて見せつつの恋愛ドラマです。
正直同じテーマに対するトライ・アンド・エラーの繰り返しでした。
5点。


・わたし、定時で帰ります。(TBS)
IT企業を舞台に吉高由里子演じる主人公が現代問題をさり気なく提示しながら奮闘するドラマ。
コレは非常にいいドラマでしょう、何よりかなりリアルです。
まさしく全く同じようなシチュエーションで長く働いてきた自分からすると、ちゃんと調査や準備したのだろうなってくらいリアルです。
現場のやり取りやら労働環境やら会話の内容やら技術的話題やら何気なく映る機器や画面やら。
まさしくコレが現代のIT会社でしょう。
そして定時で帰ることの難しさやら気不味さやらそれの出来なさやら。
説教臭く無く現代社会の問題を実に見事に描いていました。
それもコレも今その業界にいる人達の共感を得るくらいにリアルに描いたからでしょう。
新人たちのマインドやら恋愛模様やらも結構リアルでした。
8点。


・白衣の戦士!(日本テレビ)
中条あやみ演じる新人ナースと水川あさみ演じる指導係のナースを中心としたナースのお仕事ドラマ。
元ヤンでおっちょこちょいでトラブルメーカーだけど情熱で周りを動かす主人公、今にも「あーさーくーらー」ってあの音楽が聴こえそうなドラマでしたが。
ガッツリそこをやりきってなかなか面白かったです。
今までの中条あやみのイメージからはなかなか想像できなかったので1話目を見た時はだいぶ違和感でしたが意外と徐々に馴染みやがてクセになり。
胸キュンな恋愛模様も痛快なお仕事模様もとても面白かった。
7点。


・ストロベリーナイト・サーガ(フジテレビ)
二階堂ふみ演じる女刑事のハードボイルドなドラマ。
かつて竹内結子がやっていたストロベリーナイトのリメイクと言って良いでしょう。
同じドラマ、同じ内容の話もありましたがリメイクするだけあって繰り返し見れるドラマではありますね。
最近のドラマにしてはシリアスでダークで残虐な方だと思います。
最初は疑問符だった二階堂ふみが流石の演技力で十分成立してました。
元々不思議ちゃん専門女優って感じだったのに素晴らしい成長っぷりですね。
亀梨和也が意外と目立たず逆にちょっと好感度は上がりました。
江口洋介のがさつ悪徳刑事キャラは結構最後まで馴染めませんでした。
6点。


・執事 西園寺の名推理2(テレビ東京)
上川隆也演じるスーパー執事が事件を解決するミステリーのシーズン2。
若干キャスティングがマイナーチェンジしつつも同じテイストで面白いです。
この手のミステリー世界観強めの作品は妥当に楽しめるのでミステリー好きとしては定期的にほしいです。
上川隆也演じる執事がめちゃくちゃハイスペックになっていて、あらゆるスペシャルな職業のスキルを持っていました。
ミステリーの内容も毎度予想が外れるくらいなかなかいいレベルでした。
6点。


・インハンド(TBS)
山下智久演じる寄生虫学者と濱田岳演じる医師と菜々緒演じるエリート官僚が様々なトラブルを解決するちょっと独特な医療ドラマ。
山下智久が義手で濱田岳がその助手で二人のコント的な掛け合いが見どころですが、山下智久のコメディ力はちょっと物足りないですね。
やはりただただイケメンな役をやっておく方が良いでしょうか。
逆に濱田岳と菜々緒はコメディ力高くてこのドラマにマッチしていました。
濱田岳の落語能力は感心しました。
なかなか怖い病気ばかりのドラマでそれに対するかなり斬新な解決法を毎度提供していて。
純粋に科学に関心がある自分には勉強になることが多かったです。
6点。


・俺のスカート、どこ行った?(日本テレビ)
古田新太演じる女装家が超破天荒な高校教師になる学園ドラマです。
前情報の期待値を大きく上回る名作学園ドラマでした。
かなり破天荒に生徒の問題やら学校の問題やら社会の問題やらに強烈な提言をしていくドラマでした。
序盤は反発する生徒とのやり取りでしたがそのイデオロギー闘争やらディベートのレベルやら生徒の反抗的なスタイルのレベルが高くかなり食いつきました。
単純説得でまとまるようなドラマではなくリアルな若者と討論してるような気分になれました、少なくとも自分の若い頃はこんな感じに生意気でした。
後半は社会的メッセージも強かったですが、昨今のテレビ事情と同じで女装家やらオネエだけはちょっとコンプライアンスの外側に居る感じがして過激な発言が許される免罪符をうまく利用していたと思います。
何よりこの役を見事にこなす古田新太の達観っぷりが素晴らしかったです。
正直ルックス的にはだいぶきつかったのにかなり楽しめました。
8点。


・いだてん~東京オリムピック噺~(NHK)
前半なのでオリンピックに初めて出場した金栗四三の物語です。
大好物なクドカン作品で脇を固めるスタッフも好みばかりですが、、、低視聴率。
ファンの自分が見ても望むクドカンドラマらしさはだいぶ欠けていて低視聴率も仕方ないかなと思います。
あまちゃんの時みたいに常識を覆すターゲット設定をしてこそのクドカンドラマだと思うのですが。
きっと大河ドラマの事情ではそれが許されなかったのかな?なんて想像してしまいます。
4点。


・あなたの番です(日本テレビ)
とあるマンションで交換殺人ゲームをしたらそれが実際に起ってしまうミステリーです。
なかなかショッキングな展開の連続なのですが、ちょいちょい挟まれるコミカルさでうまく緩和してる感じです。
ただ個人的にはコレはとことんダークにしたほうが面白かったと思います。
いくらなんでも田中圭のキャラがおバカ天然過ぎて見てられないです。
他のキャラもクセが強いですがそれはドラマの内容からすれば許せますかね。
袴田吉彦が袴田吉彦に似てる人の役という、ちょっと飛んだふざけた設定も内容からすれば微妙ですかね。
西野七瀬がいい感じの役で良かったです。
6点。


・きのう何食べた?(テレビ東京)
西島秀俊演じる弁護士と内野聖陽演じる美容師のゲイカップルの同棲模様を描いたドラマ。
正直近年のLGBT推しにはもううんざりなのですが、何か社会的にメディアへのそういう圧力があるのでしょうか。
ゲイカップルに訪れる日常的な問題を適度なレベルで描きつつ丁寧な調理描写。
なんだかんだ問題も美味しい料理で一旦落ち着くという良い設定でした。
最初は抵抗ありましたが絶妙なキャスティングでした、特に内野聖陽の演技は凄かったです。
正直今までは苦手な俳優でしたが今作でだいぶ印象は変わりました。
6点。


・四月一日さん家の(テレビ東京)
主演の三姉妹をVtuberが演じるアニメ的な設定のホームドラマ。
チャレンジドラマを多く生み出してきたテレビ東京が遂にVtuberドラマまで生み出すという。
最初は画のタッチ等でだいぶ引いていましたがかなりハイレベルなドラマでした。
お笑い芸人やらそっち方面の人が毎話脚本してるだけあってお笑いのレベル、掛け合いのレベルは高かったです。
意外と10年後はこんな作り方がドラマの当たり前になっている可能性があると思いました。
7点。


・頭に来てもアホとは戦うな!(日本テレビ)
知念侑李演じるサラリーマンが乗っ取られた叔父のおもちゃ会社を取り返そうとするドラマ。
仕事上や恋愛上や人間関係にあるトラブルや問題をうまく解決する方法を見つけ毎話教訓として提示するドラマでした。
目の付け所やらその問題への回答は悪くなかったですが、ドラマの演出やら肝心のキャスティングがイマイチでした。
3点。


・家政夫のミタゾノ 第3シリーズ(テレビ朝日)
すっかりお馴染みの松岡昌宏演じる女装家政婦ミタゾノさんの3作目。
ロボット主人公がぶっ飛んだ方法で各家庭の問題を解決しつつ家事の知恵袋的な提示をする名作ドラマ。
何故かミタゾノさんのパートナーをやる女優さんがことごとくお騒がせでシリーズ毎に変わってしまいますが。
今作の川栄李奈さんは続くでしょうか?
なかなかぶっ飛んだコメディも入れてきて、現実社会をいじったりジャニーズ的ないじりをしたりと「8時だJ」を久々に聞きましたね。
ドラマは変わらず妥当に面白いです。
6点。


・集団左遷!!(TBS)
福山雅治演じる銀行支店長が閉店を目録上司と戦う企業ドラマ。
日曜劇場らしい企業ドラマ、福山雅治&香川照之VS三上博史という構図も見応えはありました。
この手のドラマはもう日曜劇場の定番なのでマイナーチェンジくらいで特別な個性は無いですが妥当に楽しめます。
6点。


・遊戯みたいにいかない。(日本テレビ)
大好きな、漫画みたいにいかない。の続きです。
とにかく大好きなシリーズです。
ラジオで聴くポンコツのオークラがこんなハイセンスなドラマを作れるとは想像がつきません。
大好きな山本舞香の魅力が一番見れる作品の一つですし、円熟味を増す東京03と山下健二郎も最高です。
前作の漫画調に毎話の裏テーマのような物をハイテンポで見せるのが良かったのに今回はそれがファミコン的なゲーム画像で見せていてこれまた素晴らしかったです。
そこで語るトークも素晴らしくて毎回食いついて見てしまいました。
内容やゲストのこじんまり感は本当にたまらなくて見ている間ずっと幸せでした。
9点。


・東京独身男子(テレビ朝日)
ハイスペックなのにAK男子(あえて結婚しない男子)を高橋一生、斎藤工、滝藤賢一が演じたスタイリッシュなドラマ。
なんか社会現象的なモノ狙ってる感プンプンでそのあざとさしか感じなかった、今クール一番スベっていたドラマだと思いました。
おっさんずラブ的な社会現象を狙ったのでしょうか、AK男子って言葉をあわよくば流行語にしたかった感じが痛々しかったです。
この贅沢キャストでこの内容もかなりもったいなかったです。
みんなが演技が上手だったのが逆に小手先感増していて、なのでこれまた逆に演技下手な役者でやったほうがまだ可能性あったかもですね。
なかなかの残念ドラマでした。
3点。


・電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-
電影少女の別ストーリなドラマです。
前作を見て乃木坂46の西野七瀬を好きになったのでそれの二番煎じを期待して見てみましたが。
山下美月はほぼ知らないメンバーでしたがちょっとメイクというかキャラ設定がイマイチでまだファンになれませんでした。
内容がなかなかダークで攻めていましたが全然ハマれませんでした。
3点。


今クールはいつもよりは若干少なめのラインナップだったかもですね。
特別ひどいドラマも少なかったですが、特別良いドラマも無かったですかね。
大抵が6点くらいの妥当なドラマでした。

安定の
・遊戯みたいにいかない。
が一番楽しかったですかね。
時点としては
・俺のスカート、どこいった?
・私、定時で帰ります。
あたりがいいドラマでした。
・白衣の戦士
が期待値を上回って好きでした。
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