セーラー服と機関銃-卒業-

セーラー服と機関銃-卒業-
を観ました。

元めだか組組長の星泉は組を解散して街でカフェを営んでいる女子高生。
しかし街にはびこるドラッグ売買や胡散臭いモデルスカウト商売と街の再建計画。
それらにまつわる犯罪が元めだか組の宿敵浜口組の仕業との噂で再び2つの組が揉めかけるが、実はカタギのふりをして街に乗り込んできた堀内組の仕業だった。
星泉は組を復活させ浜口組の若頭・月永と組んで堀内組と対抗するお話です。


ご存知、昭和のヒット映画セーラー服と機関銃の新章的な映画です。

前田弘二監督です。
評価は良し悪しですが、渋い作品を撮っている印象のある監督です。

観る予定の映画に間に合わず代わりに観ました。
かなり食欲をそそらない映画でしたが、予想外に面白かったです。

R12だけあって結構残虐で本格表現です。

ちょいちょいありえない昭和な演出は多々ありますが、それはわざとかも知れません。
凄い至近距離で銃の撃ち合いをしますが、主要キャラは死なないですし。
何故か銃とナイフで互角に戦ってたり。
死んでそうでも星泉を守ろうとする奴はなかなか死ななかったり。
しかし死ぬときは結構あっさりだったり。
「いやいや、そんな頑張れるなら自分のピンチにも使いなさいよ」
的な。
何か死ぬシーンはみんな殆ど自殺みたいなシチュエーションでした。

全く好きではない橋本環奈が主演なのでどうなのだろう？
と思いましたが、なかなか良かったです。
もっといいキャスティングがあったのでは？広瀬すずには断られたのかな？みたいな印象もありましたが。
童顔で小さくて演技もなかなか上手です。
ちょっとハスキーボイスが過ぎますが、監督の撮り方も上手でとても魅力的に写ってました。
情熱的で体当たり感もあって結構トキメキました、状況が困難なので必死に応援するように観てしまいました。
アドリブっぽい演出が沢山ありますが、上々でした。
今作で女優評価は上がるのではないでしょうか？

僕の大好き安藤政信が最近安定の悪役ヤクザを演じてますが、いいですねー。
かなりの本格派で怖くて憎らしくていいです。
容赦なく残虐なのでこいつのせいで結構ハラハラドキドキです。

長谷川博己が出てるのがかなり意外ですが、いつも通りの本格演技でかなり良かったです。
かっこ良くて強くて、ほんのり星泉が憧れるラブロマンスっぽい場面もあって。
それにふさわしい佇まいでした。

武田鉄矢は熟練の武田鉄矢で言うまでもなく素晴らしかったです。
武田鉄矢の良さをふんだんに活かしていてコメディ要素強いですが面白かったです。

最近良く見かける宇野祥平ですが、相当いいです。
今作の宇野祥平はかなりいいです。
アドリブ感強いし、ナチュラル感強いし。
恐らく業界評価はかなり高そうですが、自分もかなり高評価なので今後もますます活躍するでしょう。

こういう脇役の豪華さが観に行くモチベーションでしたが、期待通りでした。

なかなか迫真で本格派な映画でした。


そんなわけで7点です。