メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

小さな恋のうた

2019年05月24日 | 映画
小さな恋のうた
を観ました。


沖縄の小さな町。日本とアメリカ、フェンスで隔てられた二つの「国」が存在する場所。
そこでは、ある高校生バンドが熱い人気を集めていた。
自作の歌を歌いこなし、観るものを熱狂させるその実力で、東京のレーベルからスカウトを受け、なんとプロデビューが決まる。
しかし、喜びの絶頂で盛り上がる彼らに一台の車が突っ込み、バンドは行く先を見失ってしまう。
そこに現れた、一曲のデモテープと、米軍基地に住む一人の少女。それらによって、止まった時計の針は前に進み始める。
フェンスの向こう側に友の“想い”を届けるため、彼らは再び楽器を手に取り立ち上がる―。


橋本光二郎監督です。
最近良く名前を見かけますね。

タイトルの通り、MONGOL800の名曲にインスパイアされた物語です。
沖縄の高校の軽音楽部を舞台にした青春ムービーです。

冒頭にバンドの準備から練習、それに全校生徒が反応して大盛り上がりなあり得ない展開。
こう言う高校生のハイテンションってちょっと苦手ででも好きなので不安感はありました。
曲はMONGOL800なので劇場で聴くには高揚するのですが。
いきなりメジャーデビューみたいな流れで暫くサブいハイテンションな序盤でした。

しかし大展開で一気に潮目は変わり作風も変わりました。
演出は変わらずベタで単純明快ですが、なかなか引きの強い序盤の衝撃展開でした。
バンドのストーリーでは比較的あるあるなパターンですが、その辺で個人的にも好奇心は強まりました。

そしてフェンスを隔てての基地の女の子との許されぬ交流と恋。
ロミオとジュリエット的でわかりやすい極端設定、演出でした。
ちょっと安直な描写でしたが沖縄の基地問題、現地住民たちそれぞれの基地への思い、向き合い方も描かれています。
子どもたちは何の違和感も無く交流したいが国民感情の事情でそうできなかったり。
ちょっと事件が起きるとアメリカ軍のせいだと思ったり、それからデモ活動に繋がったり。
そんな感じで意外と社会派な要素もありました。

モンパチの名曲たちが出来上がっていく高揚感、本物同様4人組から3人組へと変異していく様。
なんか興味は引かれました。
高校時代からバンドをしている自分からすれば恵まれすぎた環境に嫉妬もあり、非現実的であり。
何故かこの手のハイテンション映画につきもののやたら世話してくれるスタジオ、ライブハウスの人物。
実際、ここまで面倒見てくれる人は沖縄にも居ないと思いますが。

演出はどちらかと言えば中高生向けくらいのローセンスですがモンパチの曲の良さと熱血とハイテンションで見れました。

主演は自分が結構好きな佐野勇斗でした。
まあ典型的なハイテンションで熱血な青春モノの主人公像でした。
適度にこなれていないベースの演奏もいい感じでした。

山田杏奈が途中からギターとしてメンバーになる重要な役どころでした。
ちょいちょい見かけてきた女の子ですがこうしてガッツリメインキャストで見たのは初めてでしたがかなりいい感じでした。
深みのある雰囲気と独特の可愛さ、今後どんどん好きになりそうな気がしました。

森永悠希がドラム役でムードメーカーでした。
近年、若手のバイプレーヤーとしてかなり活躍していますが今作もさすがの存在感で作品を引き締めていました。
ドラムの演奏もなかなか様になっていて上手でした。

話題の眞栄田郷敦が元々のギター役でした。
初めて見ましたが正直まだお世辞にも上手とは言えないので今後どうなるか?って感じでしょう。

世良公則が気前のいいスタジオ兼ライブハウスの親父役でした。
こんないい感じの人は居ないですが居て欲しいと思えるタイプでした。
そして自分が高校時代に練習していたスタジオってこんな感じだったな、今はもうないなって急にノスタルジックでした。
地方にはまだあるのですかね?

自分が若い頃青春だった清水美砂はすっかりいい感じのお母さんでした。

まあ想像したくらいの面白さでした。
若者がバンドをやる上での刺激にはなりそうな作品です。
なんにおいてもモンパチの曲の良さは結構出ていたと思います。
劇場で見ると高揚しました。


そんなわけで6点。
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