メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

幻夜

2010年10月08日 | 
幻夜を読んだ。

先日、白夜行を読んであまりに面白くてなんとも言えない余韻が残っていてもう一度読もうかな・・・なんて思っていたらどうやら姉妹作品的な幻夜と言うものがあると知り、こりゃいいと急いで買って読み始めました。

阪神大震災の混乱の中で起きた殺人事件をきっかけに水原雅也と新海美冬が出会い、運命共同体として生きていくまたもやブラックなお話。

確かにテイストは白夜行に似ていますし、物語が何処かつながってるんじゃないか?と疑わせるように構成されてます。
しかし白夜行の様な物悲しさ、謎めき、重厚感には及びませんでしたね。
今回一人称で描かれないのは美冬のみ、雅也視点はかなり多いです。
その辺が白夜行ほどの奥深さを感じさせなかったのかもしれません。

美冬はちょっと強引過ぎるし、雅也はちょっと間抜けすぎます。
そして官能的な表現も多いです。

白夜行の雪穂は大好きでしたが、美冬は憎たらしかったです。

しかし白夜行が面白すぎただけであって幻夜も十分面白かったです。
結構ドキドキさせられました。

少々大衆的な物語になったという感じです。

もし白夜行の続編ならばこれでは思いっきり途中な感じの終わり方です。
さらに関連作を書いて欲しいです。

7点。




幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))
東野 圭吾
集英社

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