メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ラプラスの魔女

2018年05月04日 | 映画
ラプラスの魔女
を観ました。


初老の男性が妻と訪れた温泉地で、硫化水素中毒により死亡した。
事件の担当刑事・中岡(玉木宏)は、妻による遺産目当ての計画殺人ではないかと疑いを抱く。
警察からの依頼で事故現場の調査を行った地球化学の専門家・青江修介教授(櫻井翔)は、「気象条件の安定しない屋外で、致死量の硫化水素ガスを吸引させる計画殺人は実行不可能」と断定、事件性を否定した。
それから数日後。別の地方都市でも硫化水素中毒による死亡事故が発生、その被害者が全開の事故で死亡した男と顔見知りであることが判明した。
青江は新たな事故現場の調査に当たるが、やはり前回同様、事件性は見受けられない。
遠く離れた場所で同じ自然現象による事故が連続して起こり、被害者が知人同士だった・・・この事実は、単なる奇妙な偶然なのか?
だが、もしこれらが事故でなく、連続殺人事件と仮定するのであれば、犯人は【その場所で起きるすべての自然現象をあらかじめ予測していた】ことになる。そんなことは絶対に不可能だ。
未来を予見する知性=「ラプラスの悪魔」など現実に存在するはずがない・・・。
行き詰まる青江の前に、1人の女が現れた。彼女の名は、羽原円華(広瀬すず)。
事件の秘密を知る人物・甘粕謙人(福士蒼汰)の行方を追っているという。
怪しむ青江の目の前で、円華は、これから起こる自然現象を言い当ててみせた。
円華の「予知」に隠された秘密とは?甘粕謙人とは何者なのか?そして動き出す、第三の事件・・・。
青江の想像をはるかに超える、おそるべき全貌とは!?
驚愕と衝撃の結末に向けて、彼らの運命が大きく動き始めた。


三池崇史監督作品です。
そういうスタッフ情報は知らずに観ていましたが、三池崇史作品っぽいなー、と思ってみていましたが、本当にそうでした。
三池崇史にしては意外な素材であることと、自分の予想が的中していて驚きました。

昔はほぼ全部読んでいた東野圭吾ミステリーですが、今作は読んでいません。
ラプラスの悪魔をテーマにしているので非常に物理的で数学的で好みでした。
その辺の勘を極めれば自然現象の論理的な予測が可能になるみたいな設定です。
スーパーマンみたいのが出てきてしまうのでちょっとSFですが、理論上不可能ではない感じは東野圭吾らしいです。

演出はかなり淡々としていて、場面場面が冗長的でちょっとしんどかったですね。
初日に行ったので非常に混んでいましたが、みんな退屈そうでした。

映像的な見どころは対して無く、描写は平坦で。
三池作品らしい演説シーンも多めで。
力んで長く話すシーンはちょっと早送りしたくなりますね。
クライマックスにはいつもどおりな、何故か敵対する人間が見守るガッツリの演説でした。
殺す気満々なのにその相手に延々と演説するのは違和感しか無いですが。

物語のテーマがかなり科学的なのでもう少しそういう要素に傾倒した描写を望んだのですが。
テーマの割に科学感が弱い仕上がりでそこは大衆向けな印象でした。

主演は櫻井翔ですが、それなりにらしさは出ていたでしょう。
実際の彼を知りませんが、比較的リアルの櫻井翔に近いキャラな印象でした。
この人事態がなかなか賢いのにスーパーマンが出てきてしまう設定なので滑稽さがなかなか良かったです。

大好きな広瀬すずももうひとりの主役で、もちろん彼女を目当てに観に行ったので可愛くて良かったです。
クールで暗くて、その割に感情的で。
時々、こういうダークさのある役をやりますがちはやふるの役みたいなのが好みです。
全体的に彼女の良さは出ていない印象でした。

玉木宏が意外と小さい役で出ていて意外でした。
信条描写も無く物語をデコレートするだけなシンプルな刑事役でした。

豊川悦司がなかなかクセの強い役をやっていました。
彼の演技力で何とか成立させていましたが、なかなか厳しい演出ではありました。

福士蒼汰は元々苦手ですが、その点では彼らしかったですかね。
出番は少ないですがインパクトはありました。

佐藤江梨子は最近なかなかいい女優になってきていますね。

高嶋政伸は最近兄弟揃ってクセの強い役をやるようになっていて。
何か良い存在感があって良いと思います。

その他志田未来、TAO、檀れい、リリー・フランキーなど出ていて。
妙に豪華キャストでそのへんは監督の力を感じました。

三池監督は好きな作品はかなり好きなのですが、苦手な作品はかなり苦手で。
中でもかなり苦手なタイプの三池監督作品でした。


そんなわけで4点。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。