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「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ハッピー・デス・デイ 2U

2019年07月29日 | 映画
ハッピー・デス・デイ 2U
を観ました。


主人公、女子大生のツリー(ジェシカ・ロース 『ラ・ラ・ランド』)は自己チューで、世界は自分ひとりのために回っていると思っている、高飛車でビッチなタイプ。
誕生日の朝、たぶん泥酔した勢いついでに、「やらかして」しまったと思われる、男子寮に暮らす見知らぬ男のベッドでぼんやりと目を覚ます。
だが彼女はすぐに今日は何かがいつもと違うことに気づき、また何もかもがすでに経験しているように感じるのだった。


クリストファー・ランドン監督です。

同じ日に1作目と続けて見ました。
1作目の終わりにこの予告編がありましたが。

1作目の興奮冷めやらぬ状態でしたが、もう今作への期待は高かったです。
ただし、1作目があまりに完璧な綺麗過ぎる起承転結だったので。

構造的にかなり巧妙だったので2作目はもう要らないよ、1作目で綺麗に終わっておこうよ、って気持ちも結構強めにありました。
そんなわけで懲りずに疑心暗鬼で観始めました。

ところがそんな懸念も開始30秒で反省するような見事な始まり方でした。
ああ!そこを突いてくるの??
今度はそういう感じ??
ってな。
個人的には大好物な始まり方でした。

分かる人にはネタバレに近いですが、ガイ・リッチーやら木更津キャッツアイです。
1作目の裏側、1作目で見事にただの超脇役、ただの景色のひとつくらいにしか思わなかった人物。
そう思わさせられていた人物、ただ繰り返しリープしていたので1作目を見ていた人には明らかにわかる人物の同時刻の行動です。

そして完璧と思われた1作目をベースに、1作目で起きていた不思議現象を解明していくような。
冒頭は脇役が主役で、彼にタイムリープが起きて、それっぽい発言を聞いた主人公が食い気味に理解する見事なつかみ。
そして登場人物たちに自分の身に起きたことを説明する形で、ホント1分位で超早回し早口で1作目をおさらいしてきます。

そしてどうしてタイムリープが起きるのか?という現象そのものを追求していく展開です。
この辺は大学で物理学を専攻していて量子力学の研究をしていた自分にはピッタリの展開でした。
もうちょっとタイムリープの説得力を付けれそうな気がしましたが、量子力学の世界ではこういう現象が起きているには起きているので。

そしてなんとか解消しようとすると絶望的な展開になってしまいます。
コレは1作目を見ている人、全員が絶望的って思うような展開です。

ただここにまたちょっと宇宙物理学なパラレルワールド理論が絡んできて、1作目には無かった感動が芽生えてきます。
2作目はジャンルとしてはもう全然ホラーでは無いですね。
コミカルにグロテスクなシーンやら一応ドキドキのシーンはありますが。
ミステリーとコメディと感動なジャンルの映画です。

1作目を踏まえて更にタイムリープするのでもう見てる人みんなが主人公と同じくらい把握していて。
主人公はそれを汲み取ったかのように鮮やかにその1日の出来事を繰り返して行きます。
コレは実に現実世界の縮図で、テレビゲームと同じなのですが。
初見ではあんなに苦労したゲームも繰り返している内にめちゃくちゃ鮮やかにクリア出来てしまうものです。
1作目で主人公を恐怖のどん底に陥れた殺人鬼なども顔すら映らないくらいの食い気味で倒してしまいます。

その上でより上級なクリアをしなければいけないというか、より理想的なクリアを目指す感じでした。

ちょっとコミカル要素がましてチープな雰囲気も増しましたが構造の巧妙さはすごかったです。
同じ要素をこんなに繰り返しこすってこんなに面白く出来るという発想にあっぱれでした。

ジェシカ・ロースの演技の見事さも相変わらずです。
この人はこの作品でブレイクできると思います。

1作目と完全にセットの映画でした。
こういう安めの映画でめちゃくちゃ面白いってのはたまにありますね。
相当面白かったし、めちゃくちゃ人に薦めたくなる映画でした。


そんなわけで8点。
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