牛首村

牛首村
を観ました。


”私がもうひとりいる・・・？”
奏音（Kōki,）は、ある心霊動画に映った、自分そっくりの女子高生を見て驚愕する。
牛首マスクを無理やり被せられ、廃墟に閉じ込められたところで、映像は途切れた。
彼女は誰なのか？
妙な胸騒ぎと、忍び寄る恐怖。
何者かに導かれるように、動画の撮影地・坪野鉱泉へと向かう。
妹の存在、双子、牛の首・・・
「牛首村」と呼ばれるおぞましい場所の秘密と風習が、狂気と恐怖となり、彼女にまとわりついていく・・・！


清水崇監督です。
Vシネだったころからの呪怨ファンなので好きな監督でした。
正直近年はピンとくる作品が無いのですがそれでも最高到達点を知ってるのでそれを期待して観てしまいます。

さらに日本の芸能界史でもトップクラスの二世女優Kōki,が主演なので、主にそこの好奇心で観に行きました。

動画配信で心霊現象を体験するという近年のジャパニーズホラーではあるあるのプロローグでした。
ユーチューバーのノリでやってる人は不幸になってもみんなが納得するという風潮がありますね。

唐突に訪れる恐怖、特にプライバシー空間の極地な自分の部屋で唐突に怖いのは呪怨的で好みでした。

舞台が限界集落みたいな田舎の廃墟になっていきタイトル通りのホラー作品に。
田舎に伝わる残虐な風習がきっかけで起きる祟り的な怪奇現象。
田舎だからおかしな価値観で変な風習があるという設定は世の中に多いですね。
田舎差別的な観点から未来ではこういう描写も出来なくなるんじゃあないかなと思ってしまいます。

自分はジャパニーズホラーにはとにかく恐怖を求めるのでそういう観点ではだいぶ不足してました。
突然人物が現れたり、ワープしたり、時空を越えたりご都合主義でストーリーの崩壊感はありました。
何故か近年のジャパニーズホラーはこういうストーリーの崩壊が多い印象でどこかで脱却して欲しいです。

Kōki,が双子で1人二役のシーンが結構あるのですがそこの見せ方は結構チープでシーンに集中しにくかったです。
同一人物と思った人が実は双子という古典展開ももう少し工夫が無いと厳しい気はしました。

ひとまず怖いか？と聞かれれば結構怖くないホラーでどちらかというと奇怪なホームドラマって感じでした。

主演はKōki,でした。
今作がデビューと思えないくらい演技は非常に上手で全然そういう目線で見なくて良かったです。
作風上パニックの演技も多いですが単純な演技ではなくキーキーとした不快感も無くかなり見心地は良かったです。
そして言わずもがなルックスはかなり良いです、意地を張らなければみんな好きになれる女優だと思います。
ぜひ順調に大物女優になってほしいです。

恋人的な同級生を萩原利久がやってました。
話題作でちょっと難し目な役をやる印象がありいつも高評価です。
今作もこの子がいたおかげで作品が引き締まっていた気がします。

田中直樹や松尾諭などそれなりに見どころある脇役も良かったです。

未来の大物Kōki,のデビューを見届けられたことは良かったです。


そんなわけで5点。