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エベレスト3D

2015年11月10日 | 映画
エベレスト3D を観た。

1996年に起きたエベレスト大量遭難を描いたノンフィクション。
登山家ロブ・ホールたちがガイドしてアマチュア登山家たちをエベレスト登頂させようとするが酷い嵐に巻き込まれてしまう。
ってお話。


バルタザール・コルマウクル監督作品です。

いやはや物凄い映像でした、怖かったですねー。
ずっと緊迫してて観てて疲れました。
映画館で映画観たーって気分にはさせてもらえます。

かなり壮絶だったので観終わった後、
この事件についてネットで調べてみましたが、かなり忠実な感じです。

本当にこんな感じだったのかも知れないですね。
登場人物たちの詳細な行動も記録の通りでした。
かなり調べて作ったんでしょう、見事な再現性だと思います。

そんな登場人物たちをジェイソン・クラーク、ジョシュ・ブローリン、サム・ワーシントン、ジェイク・ギレンホール、キーラ・ナイトレイ、ロビン・ライト、ジョン・ホークス、エミリー・ワトソンらが演じています。
なかなかの豪華キャストです。

冒頭に軽くエベレスト登山の歴史が語られ、
この事故が起きた頃はエベレスト登山が大きなビジネスになっていて、
エベレスト登山で渋滞が起きるような危険な状態になっていたようです。

しかしみんなビジネスのために譲る事を知らず。
人の金銭的欲望の成れの果ての教訓が一つの大きなテーマです。

ロブのライバルの隊のガイドのスコットは素人を連れるロブに否定的で、
ロブの願いを聞き入れ隊を合体させる事に同意しますが。
個人的にはスコットの考えが正しいんだろうなと思いました。
コレほどの過酷な環境ならばビジネスや夢や魂や気持ちなんかよりまずプロフェッショナルですね。

他にも南アフリカ隊や台湾隊が居て。
みんな物凄い大金を使ってエベレストまで来てるからガイドたちに高圧的で無茶を言うイライラする展開です。
素人の馬鹿たちが熟練のロブやスコットに迷惑をかけまくる展開にイライラです。
しかしロブやスコットにも大いに問題はあるように思えます。

もう終始、どうやって撮影してるのさ!の連続でした。
高所恐怖症の人にはキツいと思います。

そして後半は寒そうで孤独で過酷な状況の連続でしんどかったです。
もうこんなことしなきゃいいのにー、と百回くらい思いました。
暖かい家の中に居れば良かったのに、こんなことするなんて病気だなと思っていました。
こいつらも温かい家に帰りたいだろうなーと。

家族や周りの人々は反対するのにエベレストに行ってしまう人々。
結局、結構な人数が帰れないですが。

まあこれから映画観る人のために誰が帰れないかは言わない方がいいですけど、
Wikipediaですぐわかっちゃうから観ない方がいいと思います。

登山客達は自分の事で精一杯だけどガイド側の人たちは人を助けようと命がけで。
そして命がけで助けに行って死んでしまう人も居てやるせない。
助けを求めた人も助けに行った人も帰れないなんて辛過ぎますね。

ただちょっと登場人物たちの背景があまり描かれて無くて、
登山前のシーンでもう少し一人一人を印象づけて欲しかったかな。
遭難後はもう誰が誰か分からなくて。

ロブの客の中に難波康子って日本人が居て、
日本にそういう女性登山家が居たことを知らなかったです。
その方がこの遭難事故に巻き込まれたせいでこの事故は日本でも大きなニュースになっていたそうですが、全く記憶に無いです。

今現在エベレスト登山の状況がどうなってるか知らないですが、
アマチュアが行ったらいけない場所ですね。

登山を開始する位置が3800メートル以上で富士山より高いし。
僕、実はこういう登山家にちょっと憧れを抱いていていつかやってみようかな、
とか思ってましたけどこの映画観たおかげでやめることを決意しました。
そういう軽はずみな憧れを抱く人間を山に行かせない様にする抑止力になる映画にはなるでしょう。

ビジネスの追求は時に悪魔に魅入られるところまで行ってしまうのだなと非常に大きな教訓に満ちている映画でした。


そんなわけで8点です。

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