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冷たい熱帯魚

2012年09月23日 | 映画
冷たい熱帯魚 を観た。


静岡県で熱帯魚ショップを営む社本信行(吹越満)、前妻の子美津子(梶原ひかり)はグレて後妻妙子(神楽坂恵)を酷く嫌い暴力を振るう。
社本は何もできず見て見ぬふりをし続けて現実逃避気味なロマンチスト。
ある日美津子がスーパーの万引きで捕まりそれを助けてくれた店長の友人村田幸雄(でんでん)と知り合いになる。
熱帯魚ショップ経営で大きく成功して活動的で人当たりの良い、しかし馴々しい村田とその妻愛子(黒沢あすか)に内気な社本は流され言いなりに。
家を出たがっていた娘は村田の勧めで村田の店で住み込みで働くようになり、妻も手込めにされる。
そして村田の悪徳で非道なビジネスに巻き込まれ村田夫妻の衝撃の裏の顔を知る。


ってお話。

国内外で非常に話題で、僕の周りでも非常に高評価だったのでずっと気になっていたのですがやっと観れました。
ネットレンタルでずっとカゴに入れてたのに何ヶ月も待たされました。

まあ園子温監督なのでR18だし過激なのはわかりますけど相変わらず容赦無いですね。
しばらく飯食えなくなるパターンの映画ですね。

これが実話をベースにしているってのも驚きですね。
あんなに恐ろしいのに場面によってはかなりリアルに再現されてるっぽいですね。

映画を観た後モデルとなった事件に関してかなり勉強しましたが、
でんでんのなりきりっぷりは僕の抱く事件の犯人のイメージ通りです。
ホント凄い演技だったと思います、最優秀助演も与えざるを得ないですね。
陽気でいい人だけど笑いながら人を解体出来る残忍さと異常さ。
しかしそれなりに彼なりの強烈な哲学を持っていて社本を説教する。
その説教っぷりもかなり熱くて考えさせられるモノがありました。

でんでんに匹敵するくらいその妻役の黒沢あすかも凄まじかったです。
夫と共同で死体の解体をする狂気っぷり。
不倫しながらも夫の言いなりで最終的に一番カオスな役どころでした。
大体が胡散臭い成金な婦人ですが、狂ったようにおっかないシーンもあれば、妖艶でセクシーなシーンもあり、可愛い女の子みたいなシーンもあれば、ホラーのお化けみたいなシーンもあり。
そのすべてが相当ななりきりでした。

村田の顧問弁護士と言う極道の筒井を演じた渡辺哲も村田夫婦と同ジャンルで、
ちょっと狂った悪人な役どころでした。
見た目の怖さをふんだんに活かしてました。

主演の吹越満はそんな悪人たちを引き立たせる断れない内気な男をいい感じで演じてました。
まさにわかりやすいコントラストでした。
しかしながら最後には村田の影響を受けて過激に生まれ変わる難しい役どころでした。

神楽坂恵は園子温作品には欠かせないオプションですね。
セクシーでいいです。

ストーリーはかなり引き込まれるモノがありましたが、
ラストはちょっとやり過ぎかな?って言うのが率直な感想でした。
まあスッキリさせないのが園子温監督の特徴ですけどね。


そんなわけで8点です。


いやー相変わらず園子温監督のクセが凄い!

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