ハロルドが笑うその日まで
を観ました。
ノルウェーの街、オサネで40年以上にわたり妻マルニィとともに小さくも誇り高き家具店を営んできたハロルド。
しかし、世界中で展開する有名家具チェーン店「IKEA」(イケア)の北欧最大店舗がハロルドの店のすぐ隣にオープンしたことから、ハロルドの店は閉店に追い込まれる。
さらに最愛の妻を失い、怒りを募らせたハロルドが思い付いたのは、イケアの創業者、イングヴァル・カンプラードを誘拐して、復讐することだった!
おんぼろ車に乗り込み、イケアの第一号店があるスウェーデンのエルムフルトへと向かうハロルド。
道中で出会った孤独な少女エバも巻き込み、極寒の地での珍道中が幕を開ける――。
前情報無しで観に行くことは多々ありますが、その中でもさらに最たる情報の少なさで観に行きました。
ノルウェー映画でした。
グンナル・ヴィケネ監督です、もちろん初めましての監督でした。
上映規模も小さいので余程の駄作か、余程の名画か、という予想ではありましたが。
いやはや名画です!
コレは素晴らしい名画でした。
思い出し泣きしそうです。
かなり言葉少なで言葉ではない無言で状況を伝えるハイセンスな手法で。
テンポやわかり易いフリやツッコミなども無いですが非常に笑えるコメディ要素でした。
手叩いて笑いたいくらい面白かったです。
ただですね、それらのコメディがイチイチ非常に悲しく切ないのですよ。
本当は笑っちゃいけないんだろうけど、深刻な状況だから笑っちゃいけないんだろうけど、
間抜け過ぎて悲しすぎて笑わずには居られないって感じです。
コーエン兄弟作品に通ずる様なテイストですかね。
そして驚きなのはこの映画の設定です。
IKEAに無茶苦茶な逆恨みを抱いてその創業者カンプラードを無計画と偶然で誘拐するのですが。
調べるとIKEAの創業者って本当にカンプラードって人で人物像もかなり再現していて。
かなりコメディなおっさんに仕上がっていましたが、主要な要素はちゃんとつめ込まれていました。
こんなことが可能なんですかね?見ながら混乱しました。
日本で実際の企業の実在の人物をモデルにして誘拐する作品なんて作れます?
恐らく知名度的にはソフトバンクの孫さん辺りを誘拐する映画って感じですよ。
そんな孫さんを間抜けに描いて銃で脅して誘拐する映画なんて作れますかね?
何か凄い設定の映画でしたが、実在の企業、人物を描いてるだけあって入り込みやすさは半端ないです。
恐らくノルウェーやスウェーデンの人々は僕の比じゃないくらい入り込めるでしょう。
現地の人達にはさらにめちゃくちゃ面白いでしょうね。
死にそこねた爺さんの無計画過ぎるロードムービーですけど。
爺さんと若い女の子の交流という結構王道な設定もありますが、
主人公の偏屈過ぎるキャラがイチイチ思うような展開にはしてくれない感じです。
女の子の母親が結構ダメ女ですが、
そのお母さんが元新体操選手でチャンピオンだったという何気ない設定も凄いセンスだと思いました。
誘拐したカンプラードとも不思議な友情みたいなのが生まれますが、
かと言って慣れ合いの関係になるほどでもなく。
やっぱり嫌いは嫌いのままって感じです。
観てる側としては仲良くして欲しいって気持ちになりますが、まあそうしたらハイセンスでは無くなりますからね。
ですが二人のやり取り、会話には教訓が満ちていて素晴らしかったです。
お見事でした。
イチイチワイパー動かした後じゃないとエンジンがかからないオンボロ車も良かったです。
それに特にふれないで当たり前にワイパーを観てる感じのセンスですね。
ペラペラ話せる外国語は無い僕ですが、大抵主要な言語はなんとなくわかる僕ですが、
流石にノルウェーやスウェーデンの人々が話す言葉はよくわからず、字幕を必死に見ながらだったのでいつもより集中して少々疲れました。
でも自分がもっと若い頃にこの映画と出会っていたら人生変わったかも、
忘れられない人生の一本になってたかもというくらいのクオリティでした。
今だってこの先だってもっともっと絶望して人生を諦めそうになっている様な状況で見たら、
そんな人生を救う一本になるかもってくらいのクオリティでした。
決して大作では無い小規模な作品だとは思いますが個人的には非常に好みで最高でした。
悲しすぎて笑うしか無いってくらいのコメディでした。
邦題のセンスは毎度微妙ですが、確かにコレはそういうことなんでしょう。
こういう作品に絡む人は流石にハイセンスなんでしょうね。
北欧の映画が日本まで来ることは滅多に無いですが、それが日本まで来たってことはやっぱり名画だってことですね。
馴染みのない北欧の風景を沢山観れたことも非常に収穫でした。
何か思い出してほっこりして泣けてきそうです。
北欧にも引っ越したくなりました。
そんなわけで9点です。
を観ました。
ノルウェーの街、オサネで40年以上にわたり妻マルニィとともに小さくも誇り高き家具店を営んできたハロルド。
しかし、世界中で展開する有名家具チェーン店「IKEA」(イケア)の北欧最大店舗がハロルドの店のすぐ隣にオープンしたことから、ハロルドの店は閉店に追い込まれる。
さらに最愛の妻を失い、怒りを募らせたハロルドが思い付いたのは、イケアの創業者、イングヴァル・カンプラードを誘拐して、復讐することだった!
おんぼろ車に乗り込み、イケアの第一号店があるスウェーデンのエルムフルトへと向かうハロルド。
道中で出会った孤独な少女エバも巻き込み、極寒の地での珍道中が幕を開ける――。
前情報無しで観に行くことは多々ありますが、その中でもさらに最たる情報の少なさで観に行きました。
ノルウェー映画でした。
グンナル・ヴィケネ監督です、もちろん初めましての監督でした。
上映規模も小さいので余程の駄作か、余程の名画か、という予想ではありましたが。
いやはや名画です!
コレは素晴らしい名画でした。
思い出し泣きしそうです。
かなり言葉少なで言葉ではない無言で状況を伝えるハイセンスな手法で。
テンポやわかり易いフリやツッコミなども無いですが非常に笑えるコメディ要素でした。
手叩いて笑いたいくらい面白かったです。
ただですね、それらのコメディがイチイチ非常に悲しく切ないのですよ。
本当は笑っちゃいけないんだろうけど、深刻な状況だから笑っちゃいけないんだろうけど、
間抜け過ぎて悲しすぎて笑わずには居られないって感じです。
コーエン兄弟作品に通ずる様なテイストですかね。
そして驚きなのはこの映画の設定です。
IKEAに無茶苦茶な逆恨みを抱いてその創業者カンプラードを無計画と偶然で誘拐するのですが。
調べるとIKEAの創業者って本当にカンプラードって人で人物像もかなり再現していて。
かなりコメディなおっさんに仕上がっていましたが、主要な要素はちゃんとつめ込まれていました。
こんなことが可能なんですかね?見ながら混乱しました。
日本で実際の企業の実在の人物をモデルにして誘拐する作品なんて作れます?
恐らく知名度的にはソフトバンクの孫さん辺りを誘拐する映画って感じですよ。
そんな孫さんを間抜けに描いて銃で脅して誘拐する映画なんて作れますかね?
何か凄い設定の映画でしたが、実在の企業、人物を描いてるだけあって入り込みやすさは半端ないです。
恐らくノルウェーやスウェーデンの人々は僕の比じゃないくらい入り込めるでしょう。
現地の人達にはさらにめちゃくちゃ面白いでしょうね。
死にそこねた爺さんの無計画過ぎるロードムービーですけど。
爺さんと若い女の子の交流という結構王道な設定もありますが、
主人公の偏屈過ぎるキャラがイチイチ思うような展開にはしてくれない感じです。
女の子の母親が結構ダメ女ですが、
そのお母さんが元新体操選手でチャンピオンだったという何気ない設定も凄いセンスだと思いました。
誘拐したカンプラードとも不思議な友情みたいなのが生まれますが、
かと言って慣れ合いの関係になるほどでもなく。
やっぱり嫌いは嫌いのままって感じです。
観てる側としては仲良くして欲しいって気持ちになりますが、まあそうしたらハイセンスでは無くなりますからね。
ですが二人のやり取り、会話には教訓が満ちていて素晴らしかったです。
お見事でした。
イチイチワイパー動かした後じゃないとエンジンがかからないオンボロ車も良かったです。
それに特にふれないで当たり前にワイパーを観てる感じのセンスですね。
ペラペラ話せる外国語は無い僕ですが、大抵主要な言語はなんとなくわかる僕ですが、
流石にノルウェーやスウェーデンの人々が話す言葉はよくわからず、字幕を必死に見ながらだったのでいつもより集中して少々疲れました。
でも自分がもっと若い頃にこの映画と出会っていたら人生変わったかも、
忘れられない人生の一本になってたかもというくらいのクオリティでした。
今だってこの先だってもっともっと絶望して人生を諦めそうになっている様な状況で見たら、
そんな人生を救う一本になるかもってくらいのクオリティでした。
決して大作では無い小規模な作品だとは思いますが個人的には非常に好みで最高でした。
悲しすぎて笑うしか無いってくらいのコメディでした。
邦題のセンスは毎度微妙ですが、確かにコレはそういうことなんでしょう。
こういう作品に絡む人は流石にハイセンスなんでしょうね。
北欧の映画が日本まで来ることは滅多に無いですが、それが日本まで来たってことはやっぱり名画だってことですね。
馴染みのない北欧の風景を沢山観れたことも非常に収穫でした。
何か思い出してほっこりして泣けてきそうです。
北欧にも引っ越したくなりました。
そんなわけで9点です。