蜜蜂と遠雷
を観ました。
3年に一度開催され、若手ピアニストの登竜門として注目される芳ヶ江国際ピアノコンクール。
かつて天才少女と言われ、その将来を嘱望されるも、7年前、母親の死をきっかけに表舞台から消えていた栄伝亜夜は、再起をかけ、自分の音を探しに、コンクールに挑む。
そしてそこで、3人のコンテスタントと出会う。岩手の楽器店で働くかたわら、夢を諦めず、“生活者の音楽”を掲げ、年齢制限ギリギリで最後のコンクールに挑むサラリーマン奏者、高島明石。幼少の頃、亜夜と共にピアノを学び、いまは名門ジュリアード音楽院に在学し、人気実力を兼ね備えた優勝大本命のマサル・カルロス・レヴィ・アナトール。
そして、今は亡き“ピアノの神様”の推薦状を持ち、突如として現れた謎の少年、風間塵。国際コンクールの熾烈な戦いを通し、ライバルたちと互いに刺激し合う中で、亜夜は、かつての自分の音楽と向き合うことになる。果たして亜夜は、まだ音楽の神様に愛されているのか。そして、最後に勝つのは誰か?
石川慶監督・脚本です。
原作は読んでいないのですが高評価の噂は結構聞いていました。
自分も子供の頃から20年近くピアノを習っていたのでピアノ系映画は非常に好奇心を抱きます。
天才的な4人のピアニストのコンクールにまつわる日々をちょっとドキュメンタリーのように淡々と描いた物語でした。
ちょっと予想してた方向性の作品でしたが、ここまでクールな作品とは予想外でした。
一般的な映画やドラマのようにドラマチックな事が起きるわけでもなく。
トラブルが起きるのかな?と思いきや大したトラブルも起きず。
ミラクルが起きてなにか劇的な展開が、、、ともならず。
ただただそれぞれのピアニストがそれぞれのスタンスでピアノに向かい合う、その生き様を見せているだけな感じです。
その中でも美しい映像や芸術家目線での視点を意識したような目線はとても印象的で好みでした。
ちょっと一般の人、音楽経験の無い人には共感できなそうな気はしましたが。
楽器をやって多少自分なりの追求をした人には共感出来るような描写が多かったと思います。
一見上手く行かないようなシーンもありますが、全然勧善懲悪な物語では無ありません。
足引っ張ったり邪魔したりなどは無いです。
それぞれの音楽への向かい方の差があるだけという感じでした。
なのでセリフも多くなく、ピアノの演奏シーンでその瞬間の感情やら考えやら思いを伝えるような作品でした。
言葉では無い分、終盤の演奏シーンなどはかなりグッと来るものがありました。
そして演奏曲の選曲もかなり通好みで。
クラシックのメジャー曲だけが好きなようなミーハーな人にはちょっとわからなそうな曲ばかりでした。
ただその選曲が作品にあまりにマッチしていてかなり素晴らしいセンスでした。
主演の松岡茉優はなかなか寡黙で感情を内に秘める感じで素晴らしかったです。
近ごろはこういう静かな役でもしっかり存在感を示すので実力派っぷりを証明してますね。
程よいルックスと演技力とナチュラルのセンス良いキャラ、クレバーで器用なのでしばらくは安泰でしょう。
松坂桃李はメインの4人の中では唯一異質で。
エリート街道の天才たちとは全く違う境遇、方法論で戦っていました。
正直この松坂桃李の部分だけ強めに演技っぽくなっていて個人的にマイナスポイントでした。
このキャラも境遇そのままにクールに淡々としてたらもっと良かった気はします。
森崎ウィンが松岡茉優の幼馴染的なエリートで。
噛ませ犬的な雰囲気もありましたが全然そういう扱いじゃなかったです。
とても上品な雰囲気とルックスでかなり良いキャスティングだと思いました。
この子はこういう上品な役が最適なのかも知れないです。
鈴鹿央士という新人俳優が破天荒な典型的な天才肌のピアニスト役でした。
破天荒にあまりに独創的に悩まずに音楽をしていて、最も底力ありそうな感じでした。
ただやはりこのキャラも特別に抜けた天才として描かれず。
リアルなピアノコンクールの範疇な設定におさめていたのは見事でした。
ブルゾンちえみがなんだかすっかり女優でした。
鹿賀丈史も上品な役をやらせると相変わらず良かったです。
福島リラもピアニスト役でしたがあまり目立たないですが、唯一くらい若干噛ませ犬なポジションでした。
なかなか上級者向けな映画なので娯楽性は低めでした。
大衆受けはしないでしょうが音楽好きをターゲットにしてるのは好感度でした。
そんなわけで6点。
を観ました。
3年に一度開催され、若手ピアニストの登竜門として注目される芳ヶ江国際ピアノコンクール。
かつて天才少女と言われ、その将来を嘱望されるも、7年前、母親の死をきっかけに表舞台から消えていた栄伝亜夜は、再起をかけ、自分の音を探しに、コンクールに挑む。
そしてそこで、3人のコンテスタントと出会う。岩手の楽器店で働くかたわら、夢を諦めず、“生活者の音楽”を掲げ、年齢制限ギリギリで最後のコンクールに挑むサラリーマン奏者、高島明石。幼少の頃、亜夜と共にピアノを学び、いまは名門ジュリアード音楽院に在学し、人気実力を兼ね備えた優勝大本命のマサル・カルロス・レヴィ・アナトール。
そして、今は亡き“ピアノの神様”の推薦状を持ち、突如として現れた謎の少年、風間塵。国際コンクールの熾烈な戦いを通し、ライバルたちと互いに刺激し合う中で、亜夜は、かつての自分の音楽と向き合うことになる。果たして亜夜は、まだ音楽の神様に愛されているのか。そして、最後に勝つのは誰か?
石川慶監督・脚本です。
原作は読んでいないのですが高評価の噂は結構聞いていました。
自分も子供の頃から20年近くピアノを習っていたのでピアノ系映画は非常に好奇心を抱きます。
天才的な4人のピアニストのコンクールにまつわる日々をちょっとドキュメンタリーのように淡々と描いた物語でした。
ちょっと予想してた方向性の作品でしたが、ここまでクールな作品とは予想外でした。
一般的な映画やドラマのようにドラマチックな事が起きるわけでもなく。
トラブルが起きるのかな?と思いきや大したトラブルも起きず。
ミラクルが起きてなにか劇的な展開が、、、ともならず。
ただただそれぞれのピアニストがそれぞれのスタンスでピアノに向かい合う、その生き様を見せているだけな感じです。
その中でも美しい映像や芸術家目線での視点を意識したような目線はとても印象的で好みでした。
ちょっと一般の人、音楽経験の無い人には共感できなそうな気はしましたが。
楽器をやって多少自分なりの追求をした人には共感出来るような描写が多かったと思います。
一見上手く行かないようなシーンもありますが、全然勧善懲悪な物語では無ありません。
足引っ張ったり邪魔したりなどは無いです。
それぞれの音楽への向かい方の差があるだけという感じでした。
なのでセリフも多くなく、ピアノの演奏シーンでその瞬間の感情やら考えやら思いを伝えるような作品でした。
言葉では無い分、終盤の演奏シーンなどはかなりグッと来るものがありました。
そして演奏曲の選曲もかなり通好みで。
クラシックのメジャー曲だけが好きなようなミーハーな人にはちょっとわからなそうな曲ばかりでした。
ただその選曲が作品にあまりにマッチしていてかなり素晴らしいセンスでした。
主演の松岡茉優はなかなか寡黙で感情を内に秘める感じで素晴らしかったです。
近ごろはこういう静かな役でもしっかり存在感を示すので実力派っぷりを証明してますね。
程よいルックスと演技力とナチュラルのセンス良いキャラ、クレバーで器用なのでしばらくは安泰でしょう。
松坂桃李はメインの4人の中では唯一異質で。
エリート街道の天才たちとは全く違う境遇、方法論で戦っていました。
正直この松坂桃李の部分だけ強めに演技っぽくなっていて個人的にマイナスポイントでした。
このキャラも境遇そのままにクールに淡々としてたらもっと良かった気はします。
森崎ウィンが松岡茉優の幼馴染的なエリートで。
噛ませ犬的な雰囲気もありましたが全然そういう扱いじゃなかったです。
とても上品な雰囲気とルックスでかなり良いキャスティングだと思いました。
この子はこういう上品な役が最適なのかも知れないです。
鈴鹿央士という新人俳優が破天荒な典型的な天才肌のピアニスト役でした。
破天荒にあまりに独創的に悩まずに音楽をしていて、最も底力ありそうな感じでした。
ただやはりこのキャラも特別に抜けた天才として描かれず。
リアルなピアノコンクールの範疇な設定におさめていたのは見事でした。
ブルゾンちえみがなんだかすっかり女優でした。
鹿賀丈史も上品な役をやらせると相変わらず良かったです。
福島リラもピアニスト役でしたがあまり目立たないですが、唯一くらい若干噛ませ犬なポジションでした。
なかなか上級者向けな映画なので娯楽性は低めでした。
大衆受けはしないでしょうが音楽好きをターゲットにしてるのは好感度でした。
そんなわけで6点。