メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

地球は丸かった 太陽が輝いていた
「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ラブ&ピース

2015年07月05日 | 映画
ラブ&ピース を観た。

楽器の部品会社で働くサラリーマン・鈴木良一(長谷川博己)は、以前はロックミュージシャンを目指していたが挫折し、それ以来うだつのあがらない毎日を過ごしていた。
同僚の寺島裕子(麻生久美子)に想いを寄せているが、小心者すぎてまともに話すこともできない。
ある日、良一はデパートの屋上で一匹のミドリガメと目が合い、運命を感じる。
あきらめたロックミュージシャンへの道、裕子への想い・・・
良一の人生を取り戻すために必要な最後の欠片<ピース>、それが・・・そのミドリガメだった!
そのミドリガメ・ピカドンとの出会いが転機となり、良一の人生は怒涛の展開をみせ、日本じゅうを巻き込んでいきー。
そしてそれは謎の老人(西田敏行)と言葉を得たおもちゃたちの住む、不思議な地下の世界にまで席巻していく。
ーその半年後、来る東京オリンピックのために作られた「日本スタジアム」で行われている、熱狂した観客に包まれた大人気ロックスターのライブ。
そのスターは、自身に満ち溢れ、きらびやかに変貌した良一だった。
そしてそんな良一を客席から見守る裕子。
良一、裕子、ピカドン、謎の老人、おもちゃたち。
愛を奪い返そうとする彼らの想いは、愛を背負った巨大な怪獣【LOVE】を東京の街に出現させる。

って話。


今年、前情報的には最も期待度が高かった作品の一つです。
好物の園子温作品です。

彼が魂の集大成と銘打った映画なので期待度大でした。

簡単に言ってしまえば、
超ダメ男の鈴木が亀との出会いをきっかけにロックスターになっていくって話ですが。
ストーリーを文字にするのは難しいくらいの支離滅裂です。

テレビが話しかけてくるし、世界中の人間が結託してるし、半分は人形劇だし。
その辺の設定というか世界観もよくわからないですし。

ちょっと大日本人を彷彿とさせる謎の設定です。
流石に園子温の魂の集大成というだけあってかなりぶっ飛んでます。
確かに彼の長編デビュー的な自転車吐息とか意味不明でしたからね。
ストレンジサーカスも意味不明でしたからね。

元々とことん意味不明な世界観を映像にするアート寄りの監督だった事が思い出されます。
凄くファンタジーでクリスマス感たっぷりでラブ&ピースでした。

意味不明ですが巨大過ぎる愛にやっぱり涙が出てくるんですよね。

長谷川博己の演技がやっぱり相当凄いです。
園子温は彼のポテンシャルを凄く引き出します。

そして僕のNo.1の麻生久美子がヒロインで。
なんとも変な女をやらされてましたけど、佇まいだけで雰囲気十分でした。

西田敏行がまさかのオチな感じでしたが、いつもの西田敏行でした。

意味不明過ぎてしんどい退屈なシーンもあって寝そうな感じもありましたが。
何か彼の原点な部分と売れっ子になってお金を使って
描きたいシーンを描ける様になった進化を観せてもらった気分です。

とにかく抑えきれない情熱って映像にするならば物語にはならないし、こういうことなんですね。
個人的にはもう少しストーリー性強いほうが好みですが。

地獄でなぜ悪い、同様。
理由がわからないですが情熱が凄すぎて涙が出てくるんですね、園子温作品は。
理屈抜きで情熱で涙を流させるのは流石です。

きっと多くの人が、意味不明、つまらない、と言うでしょう。
この作品に関してはそれを否定もしないですが。

でもやっぱり部屋に篭って一人で悶々と心を暴走させてる人間ってこんなんなんですよね。
そしてそんな魂を具現化させたらこうなるんでしょうね。

こういうのはそういう領域で生きている人々同士で伝わり合えればいいんですね。
そういうアハ体験なんですね。
なんだか物凄い映画を見せてもらった気分です。

劇中の音楽も全部園子温が作詞作曲してて名曲でした。
ラブ&ピース お前を 忘れない
ラブ&ピース お前を 忘れない
ラブ&ピース お前を 忘れない
ラブ&ピース お前を 忘れない
ラブ&ピース お前を 忘れない
ラブ&ピース お前を 忘れない
・・・


そんなわけで8点です。


カメちゃんのことが忘れられない。

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