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メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

私は貝になりたい

2008年12月04日 | 映画
私は貝になりたいを観た。

SMAP中居君主演の冤罪の戦犯の悲しいお話。

ロミオとジュリエットのように結ばれてはいけない清水豊松(中居正広)と房江(仲間由紀恵)は愛し合い町を追いやられ放浪し最果ての地、土佐で床屋を開き息子と三人、貧しいながらも幸せに暮していた。

ある日赤紙が来て豊松は戦争に行かされる。

元々足の不自由な豊松は出来が悪く臆病で地獄の様なしごきを受ける。

戦争は終わり無事に生きて帰れ再び幸せな日々が始まる。
房江のお腹には二人目の子が宿る。

しかし戦犯逮捕を始めたアメリカ軍に豊松は逮捕されて家族と引き離されてしまう。


(ネタバレ)
戦争中捉えた捕虜を殺せと上官に銃口を向けて命令され磔にされた米兵を殺そうとする。

しかし臆病な豊松は米兵を刺せず、米兵は自然死した。

それに関わった人間達は法廷に呼ばれ裁かれる。

必死に無実を訴える豊松。
しかし上官には絶対逆らえない日本軍の精神はアメリカ人には理解してもらえず、豊松は事件に関わった人間の中で最も思い死罪を言い渡される。

その部隊の司令官、中野中将(石坂浩二)は死罪。
その他実際に豊松をしごき倒し、銃口を向け殺せと命じた上官達は死罪にならなかった。

あまりのショックで放心状態になる豊松。

毎日眠れず、同室の大西(草剛)は死刑が執行され毎週死刑が執行される木曜日には恐怖に震える。

豊松はショックで手紙も書かなかったため房江は夫の状況をまるで知らず、豊松を
哀れに思った小宮神父(上川隆也)の手紙で夫の死罪を知る。

船や電車を乗り継ぎやっと刑務所へ辿り着き二人は金網越しに感動の再会を果たす。
そこで生まれた娘とも始めて会い家族は金網越しに涙する。

そして豊松は家に帰りたいと切に想う。

同室の西澤(笑福亭鶴瓶)の進めで大統領宛に再審の嘆願書を書いてる事を伝え、200人位の署名があればきっと裁判をやり直してもらえると信じている事も伝える。

それを聞いた房江は固く決意し、世間で軽蔑される戦犯の妻で辛い思いをしながらも必死にお願いしてまわり署名を集める。

大雪の日も娘を背負い山を越え、お願いにまわりついに200人の署名を集める。

しばらく死刑執行されておらず、はもうすぐ結ばれる講和条約で囚人達は釈放されると信じていた。

豊松はそれに加え200人の署名付きの嘆願書もある。

もうすぐ帰れると思い家族の心は希望で一杯になる。

そしてある木曜日ついに豊松は移動のために監房から出される。

それは大統領に嘆願書が届き釈放の第一号だと牢獄中のみんなが大喜びで彼を称える。

豊松も涙ながらみんなに礼をする。

しかし連れて行かれた部屋であなたの死刑を明日執行すると伝えられ気を失う。

抜け殻のようになってしまいしゃべらず、焦点もさだまらない。

酒をのみ小宮神父に人生の後悔を語る。

そして夜中に最期の力を振り絞り遺書を書く。

「どうしても生まれ変わらなければいけないならば、私は貝になりたい」といった内容。
人間とは一切関わらず海のそこでひっそりと暮したいと。

そして死刑台に上り死刑執行される。

夫の死を知らない家族はもうすぐ帰ってくる夫のために床屋に新しい機械を入れていた。

希望で一杯だ。


(評価)
なかなか感動的で悲しいな映画でした。

中居君はまさに熱演でした。

劇中で丸刈りになり、痩せて、今まで見た中居君の全ての作品の中で一番良い演技をしていたのは間違い無いと思います。

二人が刑務所で久々に再会するシーンでは劇場内はすすり泣く音で一杯になっていました。

向かい合ったら豊松も房江も涙で動けなくなりそこそこ長い時間二人の涙が止まらそしてないシーン。
金網越しに初めて触れる娘。

確かにかなり泣けるシーンだったと思います。

物語はダイジェスト方式で短い時間で多くの情報を詰め込んでいる手法が多く使われ、なかなか濃い2時間だったと思います。

演出もベタな物が多く感動的な場面では泣けという大音量の音楽が流れ、死刑執行シーンでは逆にかなり長い静寂で、非常にコントラストをはっきりさせていてこれはこれで大衆向けのいい演出だと思いました。

しかし戦争物は悲しいので辛いです。

結構重厚な映画で後引く感じでした。

そんなわけで7点。

普通に完成度の高い映画で泣きそうになりました。

日本アカデミー賞向けって感じの映画です。

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