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暗黒女子

2017年04月04日 | 映画
暗黒女子
を観ました。


お金持ちのお嬢様が通う、聖母マリア女子高等学院。清く正しいキリスト教系の学校で、あり得ない事件が起きる。
学院の経営者の娘で、容姿から学業成績、人格に至るまで完璧で、全生徒の憧れの的だった白石いつみ(飯豊まりえ)が、謎の死を遂げたのだ。
校舎の屋上から落下したのだが、自殺か他殺か、事故死かさえわからない。
やがて、いつみが会長を務めていた文学サークルの部員の誰かが、いつみを殺したという噂が立つ。
いつみの親友で、会長の座を引き継いだ澄川小百合(清水富美加)は、各自が創作した小説を朗読する定例会のテーマを、急遽「いつみの死」に決定する。
そうすることで、いつみの死の理由と真犯人が見えてくるはずだというのだ。
定例会はいつものように、部員が持ち寄った具材を入れた鍋を、灯りを消した部室で食べる”闇鍋”から始まったー。


耶雲哉治監督です。
良くも悪くも清水富美加問題で話題になっていましたが、
それを抜きにしてもなかなかおもしろかったです。

今をときめくような、今後が期待されるような若い6人の女優のキャスティング。
飯豊まりえと清水富美加のダブル主演と言うような触れ込みですが、
6人全員が主役といったような作りです。

それぞれが平等くらいの尺で自分の書いた小説を朗読していき、
その内容が一つのエピソードとして描かれて居ます。
死んだ一人を残った4人がテーマにして書いていて、
自分目線で描いているので書いた人が主役になっています。
最初にメンバーたち4人の作品があり絞めに死んだ会長の作品があります。

テイストは全然違いますがキサラギ的な手法ですね。
それぞれの物語に全然別物なのに共通のキーワードが出てきたり、
同じ場面をそれぞれの目線から見たりしている群像劇な手法は基本的に大好物です。
ちょっと謎めいた場面が別のエピソードの中で解き明かされるのも良いですね。

この作品で一番凄いと思ったことは6人が平等にキャラが立っていたこと、
そしてそれぞれが二面性、いや三面性くらいの演技をしていたことですね。

最初は仲良しお嬢様たちの和気あいあいとした学園生活を幸せな感じで描いています。
4人はそれぞれローテーションのように4人の中の誰かを容疑者として疑って描いています。
なのでそれぞれのキャストはその時点で最初の可愛い女子高生から疑われる悪女的な演技に切り替わります。
それを取りまとめている清水富美加、朗読の中にしか出てこない飯豊まりえもどんでん返しの中で180度キャラが変わっています。
一つの映画の中でこのクオリティで全員が複数のキャラを演じたのは素晴らしいと思います。

メンバー4人のエピソードはなかなか矛盾しているのですが、
この矛盾にほぼ嘘が無いのが見事な物語でした。
嘘は無く、それぞれがそれぞれの闇を隠して書いているだけという感じです。
それが最後の作品で全て明らかになり、
さらにラスト24分のどんでん返しです。

飯豊まりえは実質一番出番が多く主役という感じですが、素敵で可愛い女の子から最悪の悪女までの振り幅が見事でした。
飯豊まりえにしてはなかなか色気があってセクシーな役立ったと思います。
先日見た今日のキラくんとのギャップもなかなかでした。
スタイルの良さを踏まえても学園の憧れというポジションは似合ってました。

清水富美加は一人だけ二面性が無く無表情で淡々としたキャラクターでした。
それが不気味で、結局一番怖かったです。
見た目もかなり可愛いしこの役にピッタリでした。
何とか復活して欲しいですね。

平祐奈は最近観る青春ものに全部出ているのでは?ってくらい非常に沢山見てるような気分になります。
ちょっと背丈が小さくて幼く見えてしまいますが顔が可愛いし演技も上手ですね。
この子の役の裏は悪というかは腹黒いという感じでした。
そして個人的にはかなり衝撃的なシーンがあり興奮してしまいました。

清野菜名はこのキャストの中では最も好みで非常に好きな女優です。
一番明るいポジションだけに裏の嫌な感じが引き立ってました。
にしても可愛くていいですね、かなり好きです。

小島梨里杏はちょいちょい見かけた事はありましたが、ここまで注目する役で観たのは多分初めてです。
なかなかかわいい顔しているので今後、こういった脇役での活躍が増えそうです。
演技力はそこそこでわかり易く感情的なキャラクターでした。

玉城ティナは最近良く見かけます。
オシャレなルックスでこの作品に良くマッチしていた気がします。
やはり感情的でしたが、この子だけホラーでした。

千葉雄大は控えめで出番もそこそこでしたが、キーとなる役でした。

この映画はきっと原作が優秀なのでしょう、読んでないですが。
それを見事に実写化したいように思えました。
キャスティングもなかなか秀逸だったと思います。
序盤が少々退屈ですが、面白い映画でした。


そんなわけで7点。

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