メザスヒカリノサキニアルモノ若しくは楽園

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「ごらん、世界は美しい」

感動の映画と美しい風景と愛おしい音の虜

ドラマ批評 2018夏

2018年09月27日 | テレビ
今クールのドラマ批評。

・絶対零度~未然犯罪潜入捜査~(フジテレビ)
未然に事件を防ぐ警察内の極秘組織を描いたサスペンスフルなドラマ。
月九で沢村一樹を主演にしているのは好感持てます。
なかなか重くてダークでショッキングな展開もあって、たまにはこんな月九があってもいいと思えました。
大好きな本田翼がクールでアクションで役幅広げている感じですね。
5点。


・健康で文化的な最低限度の生活(フジテレビ)
生活保護を担当する公務員たちを描いたドラマ。
大好きな吉岡里帆主演でその吉岡里帆の良さがちゃんと出ていたいいドラマでした。
悩ましく辛辣で生々しい現代社会の底辺的な人々を描いていて、社会で暮らすだけで絶望的なことはあるけど。
それでも前向きに生きることを示すようないいドラマでした。
シンプルにこのドラマに救われる人々も居たと思います。
川栄李奈も良かったし、山田裕貴も良かったし、徳永えりも良かったです。
6点。


・義母と娘のブルース(TBS)
契約結婚によって母娘の関係になった親子のふたり暮らしを描いたホームドラマ。
ちょっと社会現象気味になっていましたが、コレは相当おもしろかったですね。
これぞ連ドラの正しい姿、って思わされるくらい素晴らしいドラマでした。
大きく二部構成で前半の5話は幼い娘と夫との三人でのホームドラマです。
ロボット的なキャリアウーマンが自分を受け入れない娘となんとか交流していくフェーズ。
ビジネス理論を掲げ子育てや学校問題に斬新な手法で挑んでいくドラマでした。
後半の5話は元々は全く無関係だった娘とふたり暮らしとなり、パン屋の経営をしながら大人になりつつある娘との交流でした。
もう思い出すだけで泣きそうなほどいいドラマでしたね。
序盤はただの痛快逆転ドラマでしたが、終盤はもう素敵なホームドラマで。
最初は全く水と油だった母子が血縁関係も無いのにどんどん似ていく描写なんて微笑ましくて泣けました。
普通の親子以上に強い絆で結ばれてるのが伝わって良かったですね。
こんなにも優しい愛に溢れたドラマはそうそう無いでしょう。
綾瀬はるかはロボット的なコミカルキャラで、最近のドラマ、映画のヒット要素にこのロボット的な主人公はあるあるですが。
流石の存在感とクオリティで改めてその価値を証明していましたね。
上白石萌歌が娘役でめちゃくちゃ素晴らしかったですね。
もうここから1年くらいでハイペースでブレイクしていくとしか思えないです。
まあ、1年後には朝ドラやってるでしょう。
9点。


・高嶺の花(日本テレビ)
名門の華道家の美女と町の自転車屋の格差恋愛を描いたドラマ。
大好きな石原さとみが惜しげなく美女役やってましたがちょっとイマイチでしたね。
このうぬぼれ高飛車キャラを出来る美女なんて多分3人くらいしか思いつきませんが。
石原さとみはちょっと控えめなキャラでこそその美しさが際立ちますね。
同じく大好きな芳根京子がその妹役で、ここもちょっと無理ある役をやらされていた感じですね。
脚本や演出をちょっと角度変えればいいドラマになりそうな企画ではありましたけどね、惜しかったです。
峯田和伸はすっかり役者が板についてきましたがめちゃくちゃ羨ましくて嫉妬でした。
自分も早く売れて役者業に手を出します。
4点。


・ハゲタカ(テレビ朝日)
企業買収を行う外資の男を描いたドラマ。
昔NHKでやってたのも見てましたが、正直そっちの方が自分にはあってましたね。
主人公が綾野剛になってましたが、ずっと力んだ変なキャラで全体的に劇画調な質感でした。
大好きな沢尻エリカが出ていたのは嬉しかったです。
ビジネス的な勉強や刺激も弱かった気がしました。
4点。


・グッド・ドクター(フジテレビ)
サヴァン症候群の小児科医を描いた感動系ドラマ。
テイスト的にはコウノトリあたりと似ていて重いけど優しい医療ドラマでした。
2話目くらいでまさかの手術失敗で幼子が亡くなって、かなりショッキングで悲しくて。
それから結構トラウマ的にこのドラマを見ていました。
山崎賢人のサヴァン症候群の演技はなかなか良かったですね、そのピュアさに結構泣かされました。
上野樹里がクールな先輩医師で流石の演技力でした。
6点。


・探偵が早すぎる(日本テレビ)
遺産相続した女の子が遺産目当ての一族にかなりハイペースで命を狙われるけど、保護者が雇った探偵が凄腕過ぎて。
毎度本人が気づかないうちに事件を未然に防いでしかもその狙いをそのままお返しして死ぬ寸前の痛い目に併せるドラマ。
近年、推理モノはコメディで痛快なものが多いですが、コレもその1つですね。
相当痛快で面白いし、ぶっ飛んだ演出だし毎回タイトルの演出も遊び心があって。
大好きな広瀬アリスが変顔全開でハイテンション演技で、それが余計に可愛かったですね。
滝藤賢一もハードボイルドで癖になるようなキャラで素晴らしかったです。
水野美紀も自分の過去ドラマの「見てるよー」をネタにするくらい面白かったですね。
8点。


・透明なゆりかご(NHK)
1997年、産婦人科で働く17歳の看護師見習いを描いたドラマ。
大好きな清原果耶初主演なので食いついて観ました。
観てみると「おや?」と思う、めちゃくちゃ地元がロケ地になっていたしゆかりの地も舞台になっていました。
内容はかなり重たくて、映像も演出も映画クオリティな感じで。
ちょっと暗い気持ちにもなりますが最後には優しい気持ちにさせられる素晴らしいドラマでした。
清原果耶の良さがちゃんと発揮される役どころで良かったです。
なんか影のある儚い美しさがありますね。
瀬戸康史がこの役やるにはちょっと若すぎる気もしましたが及第点です。
清原果耶含め葉山奨之、片山友希など少ないキャスティングなのにセトウツミと重なるキャストが多くてテンション上がりました。
水川あさみって実力派なのでもっと評価されても良い気がします。
酒井若菜も同様に素晴らしい中堅女優になっていますね、ハイセンス系映画等で活躍できそうです。
8点。


・チア☆ダン(TBS)
大ヒット映画チア☆ダンのその後を描いたようなドラマ。
土屋太鳳がやるには最適な役で特別出演ながら広瀬すず、佐久間由衣、山本舞香、朝比奈彩、堀田真由など自分の大好きな若手女優がたくさん出ていてたまらなかったです。
それだけでだいぶテンション上がるドラマです。
その他、石井杏奈、大友花恋、箭内夢菜、志田彩良、八木莉可子、伊原六花、足立佳奈、福地桃子、小倉優香、石崎なつみ、坂ノ上茜、溝口恵、守屋ことり、、、
有望な若手たくさんで青春感たっぷりで良かったです。
顧問のオダギリジョーや木下ほうかもいい味出していて度々泣かされるストーリーでした。
ところでこのドラマは非常に新しい、次世代的なマーケティングの可能性を持ったドラマだったと思います。
なぜなら上記のような若手女優がたくさん出ていて、そういう子たちはほぼSNSを多用していて。
ほぼ全員をフォローしていた自分はこの時期、本人たちによるチア☆ダン絡みの投稿をめちゃくちゃ目にしました。
こんなに目にした作品は過去になかったでしょう。
しかもドラマとリンクするような女の子たちの現実での絡みも見えて、リアルとドラマのリンクがこんなに見えたドラマも無いです。
そんなSNS時代の最たるドラマでした。
副音声企画もめちゃくちゃいい試みでした。
ホントドラマの役設定と現実の絡みや努力がリンクしていて親近感がありました。
8点。


・dele(ディーリー)(テレビ朝日)
死後、パソコンのデータを削除する仕事をする二人の男。
一人で経営していた山田孝之演じる車椅子の男と、彼の足代わりに実行部隊になる菅田将暉。
俳優界の交流の中心に居るようなイメージの二人の共演で、小規模だけど世界観強くてらしいドラマだと思います。
大好きな麻生久美子も出ていて、主に3人の主要キャストで良かったですね。
言葉少なく説明少なめで、それでもメッセージ性があるいいドラマでした。
6点。


・GIVER 復讐の贈与者(テレビ東京)
依頼を受けて復讐代行をする組織を描いたダークなドラマ。
今、最も勢いついている印象の吉沢亮主演、無感情でロボットみたいな一番怖いタイプのキャラでした。
シンプルながら毎話なかなか衝撃的でどんでん返しがありなかなかダークでした。
ただチープさも感じるドラマでした。
4点。


・インベスターZ(テレビ東京)
エリート高校にある投資部という独特な部活を描いていて、実際の企業がテーマとなる新しいタイプのドラマ。
原作を読んでいないが読んでみたいと思わされるビジネスの勉強に良さそうな原作な印象。
ドラマはちょっとおもしろみにかけていたが唯一無二な魅力はあった。
清水尋也も遂に主演するようになったなって思った。
4点。


・サバイバル・ウェディング(日本テレビ)
婚約破棄された主人公が仕事にありつくために半年で結婚しないとクビという企画で記事を書きながら婚活する物語。
波瑠らしいなって感じのラブコメで適度に生々しい負け犬女子なドラマって感じです。
吉沢亮がちょっと天然な王子様的な役でこの手の役でもちゃんと成立させますね。
ベタですがコメディもさほど悪くなくそこそこのドラマでした。
5点。


・ヒモメン(テレビ朝日)
根っからのヒモ男を更生させようとする彼女の奮闘記なドラマ。
なかなかのコメディとやりきったバカでクズな根っからのヒモ男の描写が素晴らしかったです。
大好きな川口春奈の魅力がよく出ていて嬉しかったですね。
窪田正孝の新しい面も出ていたと思うし良い企画のドラマだと思いました。
一見クズでバカなだけに見える男が常識に縛られない思考で意外と教訓があるドラマだった。
7点。


・この世界の片隅に(TBS)
戦時中、広島で健気に必死に生きたすずを描いたドラマ。
僕も大好きな大ヒット映画のドラマ版ですね。
主演が大好きな松本穂香でよりテンション上がりました。
制作発表のときから主演が懸念されていましたが結果かなり最適な松本穂香だったと思います。
彼女得意のおっとり演技がすずのキャラクターに良くあっていました。
他もとても妥当で日曜劇場らしい独特なキャスティングで良かったと思います。
松坂桃李や村上虹郎は本格派ですからね。
いつもながら高評価の伊藤沙莉は毎度ホームランなクオリティです。
7点。


・ゼロ 一獲千金ゲーム(日本テレビ)
1000億円を巡って争い失敗すれば死ぬサバイバルゲーム。
福本伸行原作らしいひりつくような極限の心理戦でかなり引き込まれました。
想像力とかそれをクリアするための方法論とか、よく考えるなぁと素直に感心しました。
加藤シゲアキはクールなキャラで妥当な感じでした、他にもっといいキャスティングで見たい気持ちにもなりました。
6点。


・恋のツキ(テレビ東京)
高校生と恋に落ちる30代女性のリアルな現実を描いたドラマ。
かなりの映画クオリティな通向けなハイセンスドラマ。
初回の冒頭からかなりびっくりするエロスで相当ドキドキするつかみでした。
ドラマで描くような特別大きな出来事が起きるわけではないのだけど30歳悩める女性の禁断の愛やらやたら生々しいやり取りの連続。
なんかめっちゃ切なく辛くなるようなシーンがたくさんありました。
大好きな徳永えりがめっちゃ体当たり演技で、「健康で文化的な最低限度の生活」とのキャラの振り幅が凄いです。
このクールだけでその力をめっちゃ見せつけていましたね。
8点。


・半分、青い(NHK)
片耳が聞こえなくなった女の子が漫画家になったり主婦になったり起業家になったり。
そして同じ日に生まれた幼馴染との切れない絆を描いたドラマ。
朝ドラウォッチャーとしては相当高評価したくなるドラマでした。
朝ドラにしてはターゲット年齢層が低めな印象で実にいいセンスをしたドラマでした。
朝ドラならではの遠回りな恋愛も最高で、遂に結ばれた二人に涙でした。
自分の中の朝ドラでは変わらずあまちゃんがずば抜けてますが次点のひよっこに匹敵する面白さでした。
9点。


今クールは久々にビッグ・ヒットな義母むすがあり、それは自分のような人間が観てもかなり面白かったです。
チア☆ダンはドラマの新しい形を観た気がしました。
深夜ドラマに先鋭的な作品が無かったのがちょっと残念でした。
探偵が早すぎる、恋のツキはとっても好みでした。

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