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ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -

2019年09月09日 | 映画
ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -
を観ました。


……大切なものを守るのと引き換えに僕は、僕の未来を売り払ったんだ。
良家の子女のみが通うことを許される女学校。
父親と「契約」を交わしたイザベラ・ヨークにとって、
白椿が咲き誇る美しいこの場所は牢獄そのもので……。
未来への希望や期待を失っていたイザベラの前に現れたのは、教育係として雇われたヴァイオレット・エヴァーガーデンだった。

藤田春香監督、石立太一監修です。

基本的にオタク向け文化が苦手なのでアニメは苦手な事が多いです。
全く前情報無しで見に行ったのですがびっくりするくらいいい映画でした。

全然偏見するような作風でもなく、謎の制服コスチュームとか不自然な巨乳とかメルヘンなキャラとかなく。
老若男女に受け入れられそうな素晴らしいクオリティの正統派アニメ映画でした。

ヨーロッパ風の世界設定。
美しく非常に丁寧で繊細な描写が印象的な作風です。

上品で冷静沈着な主人公・ヴァイオレットのキャラクターと、
その彼女が世話をする紳士淑女的マナーを知らないイザベラのキャラとのコントラストです。
このコンビが素敵でした。
最初は受け入れないイザベラと何をやらせてもとことん完璧なヴァイオレットにいつしか心を開いていきます。
その目盛りの上がり具合、極端な時間もなく実に説得力を持って少しずつ二人の絆が強まるのが伝わりました。
短い尺なのに深みのある演出と説得力で想定外にかなり感動してしまいました。

アニメ映画なので上映時間は短めですが大きく2部構成になっていました。
序盤が素敵で感動が早いなと思ったらそこからちょっと時が過ぎて場面が変わった後半の物語でした。
前半で感動していたのでそのまま二人を見ていたい気持ちもあったのですが。
後半は更に引き込まれる物語で感動的でした。

イザベラが人生をかけて守っていた妹が少し成長して都会に出てきた物語で。
そこで人としての成長、シンプルな学習、そして姉との再会を願うという。
この尺の物語なのにかなり濃密で深みがあって繊細で爽やかで。
BGMの塩梅もかなりストレートな感動路線でしたが全部ちゃんとストライクゾーンって感じでした。

終始いいセンスで描かれていた物語。
クライマックス、終わらせ方も極上にいいセンスでした。
妙に爽やかでジーンとする後味がありました。

こういう作品ならばアニメ映画はいくらでも見たいと思いますね。
もっと製作や監督で事前に見極めて行こうと思います。

そしてこれは最近悲しい事件があった京都アニメーション製作でした。
今までもオタク向けでは無いようなこの手の京アニの作品を見てきましたが。
改めて非常に優秀なスタジオだと痛感し、切ないやりきれない気持ちになりました。

自分は作品を見るくらいしか出来ないですが、またこういう作品を生み出し続けることを願います。


そんなわけで8点。

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