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交流

魔法の言葉*(キラキラ)*

2009-11-23 20:58:00 | 徒然なるままに
11月23日(月)*(日本)*勤労感謝の日

今日は、2ヶ月ぶりに白髪染めに行った。
昨夜、末娘から
「ママ、もう限界だよ」
と言われるぐらい、鏡を見るのも恐ろしいぐらいの生え際になっており、前髪も目が隠れ、無造作に掻き揚げると更に見たくないものを見てしまう、見せてしまうようになってしまっていた。

さて、今日こそは!と勇んで友人の経営する美容室に行ったら、可愛い七五三姿の女の子の前で、友人とその子のママが困り果てていた。
女の子はせっかくのお化粧が涙と鼻水で流れてしまうほど泣いていた。
着物を着慣れていないせいもあり、身体を締め付けられるのが嫌なのか、ぽろぽろ涙を流して脱ぎたがっていた。
ママは
[こんなことになると思っていないから、よそ行きのお洋服だって持って来てないし、写真の予約時間はもうすぐだし、どうしましょう*(汗)*」
友人は、
「そんなにきつく締めてないよ。これ以上緩めると着崩れてくるし・・・。お写真撮るまでがんばれない?」
女の子は涙を流しながら、きれいに飾りつけた頭を振るばかり。
いつからこの状態なのか分からないが、今にも諦めて全部ほどいて脱がすしかないか・・・というような状況で、大人二人はイライラの最高潮。

見かねた私は、いきなり割って入って、
「わぁ!可愛い*(ドキュン)*!!きれい*(キラキラ)*!!!おひめさまみた~~~い*(ハート6つ)*」
『ほめ殺し作戦』に出た。
「パパが見たら、あんまり可愛くて「お嫁さんになんかやらないぞ~*(汗)*」って、大泣き*(泣く)*しそう。おじいちゃんもおばあちゃんも近所中に自慢しちゃうよね~!」
だんだん涙が止まってきた。
「クラスの男の子たちが見たら、みんな胸キュン*(ハート目)*するくらいかわいいよぉ!今日七五三する日本中の7歳の女の子の中で、一番可愛いよ!きっと。」
ちょっとにっこりになってきた。
「ああ、やっぱり笑ったほうが可愛いよ!おばちゃん写真とってあげるよ。ぞうりはくの大丈夫だったら、お外で撮る?」
女の子はこっくり頷くと、ぞうりを履いてお外へ。
ママのカメラを借りたにわかカメラマンの私は、
「いいねえ!ちょっとおすまし*(デジカメ)*ピース*(チョキ)*してもいいよ*(デジカメ)*可愛い*(ドキュン)*今度はアップ目で*(デジカメ)*わぁ、パッチリお眼目もいいねえ!見てみて、こんなに可愛く撮れちゃった」
女の子は興味津々。もう、痛いのきついの脱ぎたいのなんかどっかに吹き飛んじゃったみたい。
「今日は皆でお祝いするの?」
「うん」
「お寿司*(トロ)*かな?」
「うん」
「いいなあ!今日はこんなにいっぱい頑張ったんだから、美味しいお寿司いっぱいご馳走してもらおうね~!」
「うん!」

ママも出てきて一緒に撮った時には最高の笑顔でした。
「今度はプロのカメラマンに、もっときれいに撮ってもらおうね!がんばれる?」
「うん」
「さすが!神様もこんな可愛い子頑張ってお参りしてくれたら、感激して何でもお願い聞いてくれちゃうかもよ~。お参りにも行けそうかな?」
「うん」
「そっか、さすがお姉ちゃんだね~!神社に行ったら、3歳の七五三が、大きくなったらおねえちゃんのようなお着物着たいなあって、みんな憧れちゃうね。ちょっときつくて苦しいけど、頑張ってね、お姉ちゃん!」
車の後部座席に乗った女の子は、椅子に寄りかかって帯をつぶさないように、背筋をしゃんとして、私に笑顔で手を振ってくれた。
私は走り去る車に向かって、エールを送った。

美容室に戻るなり、友人は放心状態。
「ほんとにありがとう。助かったわ。もう、どうなるかと思った・・・。アレで全部解いたら、私の今朝からの時間を返して~*(泣く)*だったわよ。あなた、さすが、先生やってるだけあるわ」
「私はちょっと魔法の言葉を使っただけだよ。女の子は「可愛い!」「きれい!」といわれると、もっと言われたくてがんばっちゃうじゃない。プラス「さすがお姉ちゃんだねェ!」といわれるとしゃんとするんだよねえ。」

友人は、私のカットと白髪染めを完了すると
「う~ん!めんこくなったよ~*(ハート6つ)*5歳以上若い、ううん、30代にしか見えないよ~*(キラキラ)*」
と褒めちぎってくれた*(チョキ)*
「年末、帰省する前にもう一回おいで。自分にご褒美をあげに。めんこくなって故郷に帰りなね。だから、『良いお年を』は言わないよ」

そうだねぇ、同級会では『思い切り変わってない人No1 』の座を死守しなくちゃいけないもんね*(チョキ)*。
老け込んでなんかいられないぞ~!
あと一ヶ月でこのポッコリお腹を引っ込ませなくっちゃ*(シャイ)*!

日本人の忘れ物 ドラマ『ハッピーバースデー』を見て

2009-11-23 08:13:00 | 徒然なるままに
11月22日(日)

昨夜、『日本人の忘れ物』と言う番組の中で、『ハッピーバースデー』を見た。
この物語は以前、近所の小学校のPTA主催の『親子で映画を見る会』と言う企画で、アニメーション版を見た。
その後、原作を借りて読んだ。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド
ハッピーバースデー (単行本) 金の星社

photo by toliton717 from OCNフォトフレンド
ハッピーバースデー 命かがやく瞬間(とき) (フォア文庫)

photo by toliton717 from OCNフォトフレンド
アニメ版 ハッピーバースデー―命かがやく瞬間(とき)

原作者の青木 和雄 氏は小学校教師やカウンセラーの仕事をして、さまざまな親子の問題、いじめの問題に取り組まれてきたそうだ。それらの実話を基に構成した物語だと聴いている。
原作および、アニメ版は、母親からの虐待を受けて声が出なくなった11歳のあすかが、祖父母の愛情によって声を取り戻し、いじめ問題にも立ち向かい、障害児との心のふれあいなどから成長していく姿を描いている。

しかし、今回のドラマは、あすかの成長や、いじめ問題と言う面よりも、親子の絆や家族のあり方と言う面でのテーマに絞られていたように思う。
我が子を愛せない、子どもが生まれてきてくれたことすら幸せと思えない母親が、ネグレクト(育児放棄)を自覚し、自分の心の問題と向き合い、両親との確執の原因や夫婦のあり方、自分にとっての仕事についても葛藤する姿が描かれている。

娘を愛せない苦悩する母を木村佳乃が熱演、母親の虐待から声が出なくなった少女・あすか役に大橋のぞみちゃんが挑戦した。
実際に本当にビンタするシーンがあったり、母親のネグレクト発言には見ていて耳をふさぎ、目を背けたくなった。。
でも、その感情表現が冷たく激しいほど『この母親はどれだけ苦しんでいることだろう』と思い、胸が痛んだ。

誰だって、愛されたい。自分を認め、必要としてほしい。その気持ちが誰より分かっているはずなのに、我が子を愛せない、すべてを一番弱い立場の子どものせいにして当り散らし、放棄するしかない母親の心の闇と傷は深い。

一方で、分けも無く虐待を受け、自分の誕生すら忌まわしく思われて誕生日を祝ってももらえない11歳の娘は、声を失い、自分が生まれてきたことを後悔し、絶望する。
その傷ついた妹を救おうと兄は両親に働きかけるが、自分のことでいっぱいいっぱいの親達は、子ども達のSOSにも、家族の問題にも目を向けようとも耳を傾けようともしない。
それぞれが、一つ屋根の下に暮らしながら、全員が孤独なのだ。

自分の娘が我が子を愛せない原因を知った親達もまた苦悩する。
娘が一人傷つき、抱え、苦しんできた問題に思い当たった時、やはり、そこから救い出せるのは親でしかなかった。

「許す勇気も許される勇気も、怖くて・・・」
と言う台詞があったが、その言葉が胸に突き刺さった。
その冷え切った心を溶かし、開放してくれたのは、手のぬくもりと、一通の手紙だった。

長女が6年生のときに、私にこう言ったことがあった。
「ママ、心が石のようになった人の心をやわらかくするのには、お手紙を書くといいんだよ。それも、パソコンや携帯のメールじゃなく、手書きのお手紙。手書きだと書いた人の気持ちの動きが分かるの。
書き直した文字や、震えながら書いた文字、丁寧に書いた文字、涙でにじんだ文字、裏まで文字のあとが残るくらい力強い文字・・・。
でもね、お返事は期待したり、「お返事待ってます」なんて書いちゃいけないの。
返事が無くても、読んでもらえなかったとしても、心をこめて送り続けるの。
きっと石のようになった心もいつか柔らかくなることを信じて」
あの言葉に、私はどれだけ癒され、勇気付けられ、励まされたことだろう・・・。

でも、あの時の私はそれこそ自分のことでいっぱいいっぱいで、娘が何故あんなことを私に言ったのか、娘の心のSOSに気づいてあげることが出来ていなかったのだと思う・・・。

あすかちゃんがお母さんに送った手紙のシーンを見て、涙が止まらなかった。


私も、教育現場に勤めて7年が経つが、いろいろな子ども達や母子関係を見てきた。
子どもが問題行動を起こしたり、何か身体的なSOSを発信しているときは、子ども同様、親も苦しみ、傷つき、悩んでいる。
親が不安定だと子どもはどこにも身の置き場がなくなる。
甘えることも、ぶつかることも、頼ることも、寄り添うことも出来なくなる。
親のガス抜きが必要なのだ。
親が精神的に安定し、自立することで、子どもは安定し、安心できるのだ。

ドラマはハッピーエンドに終わっているが、実際はそんな短期間に解決する問題ではない。
でも、あすかの誕生日を家族で祝うことが出来たあの家族達の、再出発を感じさせる終わり方はとても爽やかだった。

劇中で登場するウインターコスモスの花言葉は「調和」「忍耐」「真心」。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド画像は夏子さんからお借りしました。

劇中歌として、特に母親が故郷を思うシーンに流れる『500マイルも離れて』はすごく心に沁みた。http://www.youtube.com/watch?v=GXOmSlcG3I0
【歌詞】http://musicfan.exblog.jp/10387093/

今回のドラマ含む番組企画のテーマは『日本人の忘れ物』。
3夜連続でいろいろな企画があったが、
日本人が、豊かさや便利さ個人の自由と引き換えに、どれほど大切な多くのものを失ってきたのかを考えさせる企画だった。