守田です(20241120 23:00)
● 1116企画、大成功でした!
11月16日に大阪で企画『原発・核燃からの撤退を! 南海トラフ巨大地震が来る前に 2024関西集会』が行われ、大成功でした!
この日の登壇者のみなさま、集って下さったみなさま、スタッフのみなさま、そして現場には来れなかったけれど心を寄せて下さったみなさまに心から感謝を申し上げます。
僕も主催者の「脱原発政策実現全国ネットワーク関西・福井ブロック」の一員としてスタッフを担い、頑張り抜けました。強い充実感を得ることができました。
今後、おいおいと記録動画や報告を上げていきますが、午前中から参加して下さった下澤陽子さんがとても素敵な報告をFacebookにあげて下さったので、この場でシェアさせて頂きます。
なお下澤さんは東京都国分寺市から神戸に避難してきて来られた方で、にょきにょきプロジェクトのメンバーでもあります。ともあれ下澤さんのご報告をお読み下さい。なお写真も全て下澤さん撮影です。
● 1116企画に参加された下澤陽子さんの感想文です!
もともと原子力は核兵器の製造と使用を目的に開発が始まった。
再処理工場は原爆の材料製造場だ。
原子力の平和利用」などというまやかしの美しい言葉のウソを、集会で流された、「六ケ所再処理と憲法9条」(浅石紘爾さん) https://youtu.be/uLpP9UFSVEc?si=BxcPCxjE8SkKD-9e
の、講演動画は、そのことを一つ一つ丁寧にわかりやすく、暴き立てていきました。
浅石さん動画ダイジェスト版のサムネイル 20分です。ぜひご覧下さい
先日行われた、
『原発・核燃からの撤退を! 南海トラフ巨大地震が来る前に 2024関西集会』
この集会は、私がいつも脱原発の集会で感じる「モヤモヤ」が一切感じられない、まっすぐに本質へと向かう素晴らしい集会だったと思います。
とても貴重な経験でしたので、ここにシェアします。
さて、、
これは、兵器なんだ。
人を殺すための兵器、それを作るために作られたのが原発、それを回していくための核燃料サイクル。
で、その兵器製造の過程で生み出される死の灰をばらまかれて、起きている事は?
ぐったりと横たわっていた我が子。
奪われた途方もない数の人たちの健康と、当たり前の日常。
いや、そんなものは今、何もないことになっている、事故は終了して、忘却へ。
そんなバカな?
て、だって当たり前。「兵器」だもの。人の命を奪うために生み出されたものだもの。私たちからどれだけのものが奪われようと、関係ない、むしろそれが目的。
そんなものはないことにすればよいだけ。
兵器の力はすさまじい。
そうして、多くの人たちの目に、目隠しをし、口を塞ぎ、心を分断してきた。
原発、核燃料サイクル
そんなものの正体が、この集会で見事にクリアに見えました。
賛成?反対?
さて、この議論は成り立つの?
多くの人が、現在の日本の土壌の放射能汚染の度合いさえ知らないなかで。
多くの人が、原発は全エネルギーの30%は、担っている、と認識している(本当は5%以下)なかで。
アピールをされた福島からの若い避難者、鴨下全生さん、の話はそんなふうに始まりました。
鴨下さんが質問として出した【現在】の放射能汚染の状況。この4つのどれだと思いますか?正解は左上です!
午前中に行われたプレ企画
「子供たちにヒバクのない未来を」
での内容を、大集会での話も織り込みながら、そして私の思いも少しだけ混ぜながら、、紹介させてください。
ここでは、3人の避難者が話をされました。
ひとりは
郡山市から母子避難を続ける森松明希子さん。(原発関西訴訟の原告)
もうひとりは
8歳の時に、いわき市から東京へ避難された鴨下全生さん。(原発東京訴訟の原告)
森松さんと鴨下さん 午後の発言より
そして、もうひとりは
東京で開業医をしていて、首都圏4000人の検査診察を続けていく中で危機感を持ち、岡山へ避難移住をされた三田茂医師。
プレ企画より
どなたも、このおかしな理不尽な、世の中で、堂々と、声をあげる避難者です。
私たちが、人を殺す兵器の下に生きることを止めるために、身体を張って訴えてくださる方々、私はこの集会にて、そのように、とらえました。
………………………
森松明希子さんの話より
…水やオレンジジュースぶっかけられたって、人は怒る、文句を言える、賠償を要求したりもする。
放射能を無差別にぶっかけられたら、見えないからセーフ?
そこに対してはこの十数年間、シーン…として、声は出さない。
そして、なかったことにして原発再稼働。
なぜ放射能をぶっかけられて、私たちは文句を言えないのか?
私たちは、この問いを共有したい。
鼻血がヒステリック?
子どもの体調異変。
なぜ?って親なら思う。
それが放射能のため、と疑えば、その原因から遠ざかろうとするのは当たり前の行動。
放射能が降り注いだら、なぜ、"逃げたらいけない"と言われなくてはいけないのか。
放射能汚染の線引きは国がしている。
しかし事実として、汚染は、東日本ほぼ全域に、深刻にある。(前述の、鴨下さんが見せた汚染の日本地図にあるように)
そこで、子どもが体調をおかしくした。
だから、逃げた。
これを、自主避難、と呼ばせる。
これが許されない社会。
被ばくからの自由
私たちはこの基本的人権を守る、手放さないために闘っている。
言論の自由、職業選択の自由、表現の自由、、他の様々な権利と同じように、私たちが持っている権利。私たち原発賠償訴訟の全国の原告の人たち、声を上げる全てのヒバクシャ、核燃料や核エネルギーに反対する人々、すべてに通用する権利。
その、私たちの権利のための情報は、私たちが手にしなければならない。
この権利の確立をベースに置いて、様々な活動を一緒にしていきましょう。
プレ企画より
………………………………
鴨下全生さんの話より
『広く東日本に降り注いだ放射性物質は、今もなお放射線を放っています。汚染された大地や森が、元通りになるには、僕の寿命の、何倍もの歳月が必要です。だから、そこで生きていく僕たちに、大人たちは、汚染も被曝も、これから起きる可能性のある被害も、隠さず伝える責任があると思います。嘘をついたまま、認めないまま、先に死なないで欲しいのです。』
以上は、読み上げられたのは、鴨下さんが、17歳の時、ローマ教皇に伝えた言葉の一部です。
汚染や被ばくのことを口にするのは、残酷だ、傷つく人がいるからやめろと、差別につながるからやめろと言う人がいる。
でも、本当に残酷なのは、それを口にすることではなく、起きてしまった事実そのものが残酷なのです。目を閉じて口を塞いでいても、汚染は消えません。事実を隠してなかったことにして、防災は解決しません。僕は当事者だからこそ復興とか、絆、とか言う美学で覆い隠すことなく、これからも被害の発信を続けていきたいと思っています。
………………………………
三田茂医師の話
いつも、健康被害から逃げ出した首都圏避難者が中心の、コアな学習会のような形の集会で、幾度も写し出されるのを見てきた、三田医院の建物の写真が、大集会の会場の大きなスクリーンに映し出されるのを見て、私はなんとなく胸が詰まった。。
私はどれだけこの先生の病院の診察室で聞いてきたことを、この場で伝えたいと願ったことだろう。。
今日は本人が話してくださる(>_<)
午後の集会より
今回の三田茂医師のお話のテーマは、午前も午後も、
『定説にとらわれない』
ということ。
でないと、まともなことが、見えなくなる。
初まりに、
映し出される東京の地図。地形と、3/15、3/21、プルームの流れ。
部屋の奥のレントゲンフィルムにはっきりと写る放射性微粒子の存在。
311当初の、たくさんの患者さんの症例が話されます。
口の中に感じる金属の味と匂い
大量の鼻血(救急車に乗る位)
原因不明のあざ
主に中高年の人の喘息などの持病の悪化
リンパのおかしな腫れ
転地するごとの、それらの劇的な改善例。
そして、配られた資料は、何千と言う症例をまとめ、例として挙げられた、
311ヒバクをきっかけに健康を損なった一例。
その一例は、転地で元気を取り戻し、戻るとダメになる、白血球、好中球がひどく減少する子ども。診察室で、なぜか激しく医者に怒られるをお母さん。の姿があり、
ああ、私たち親子のことが言われてる、と私は感じてしまった。
この原発についての大きな集会の場で、私や私の娘や、つながる沢山の方々に、「こんなことが起きたんだ」ということが、初めてしっかりと共有されたような、ほっとするような気持ちになった。
話されたのは、「定説」ではなく、
起きてきた「事実」です。
臨床医である、先生が見てきたもの、観察してきたもの。
ヒバクの「定説」、ひとつに、免疫の低下。
先生が自分の目で見たこと。
それは、免疫の低下、でなく、逆。
暴走(アレルギー) アナフィラキシーショック、膠原病、喘息。
先生が見てきたこと。
それはぶらぶら病のような症状、それに私たちは人を苦しめられているのではないか?それは、事故後から増え、2016年、事故から5年後、非常に目立つようになる。
自分はその症状を診断名として「能力減退症」という名前をつけた。
自分が診てきたのは、首都圏の人たち。
「新ヒバクシャ」とカテゴライズ。
それは、東海村や、原爆、高線量の被ばくとは違う。低線量内部被ばく。
つながるのは…
ヒロシマ・ナガサキ入市被ばく、二世三世。
チェルノブイリの低線量汚染地帯。
能力減退症の症状とは?
疲れやすい
集中力、判断力の低下、
眠気がひどい。
病気が治りにくい。
スクリーンに映し出されたのは、車の事故、現場、電車の張り紙。。
電車、バス等。運転手のミス、居眠り、おかしな事故の多発。急病人が多く、地下鉄に対処法の張り紙まで貼られる異常。
ウクライナ、1番問題となったことは?
不正、汚職 犯罪、蔓延る麻薬
これを知り、自分は原発事故後、日本、東京のこれからを恐れた。
今、それは起きてるのでは?
政治の乱れ
人口が減る、国力が落ちる
ヒバクの「定説」、DNA。
放射線はDNAを切断する。細胞が死ぬ。ガンとなる。
ヒバクの定説、それは、細胞分裂の激しい子どもが放射線の影響を強く受ける。
が…
実際、診ていて、子どもより、ずっと年配者の方の被害が大きかった。そして、ガンではなかった。
「定説」それは否定はしない。
しかし、それでは起きてることは説明できない。
身体は複雑なネットワークで成り立つ。
身体を一定に保とうとするホメオスタシス(ホルモン、自律神経、免疫)が壊される→能力減退症
それは、=原爆ぶらぶら病。
被爆者の、そして新ヒバクシャの、多くの人にとりもっとも問題となってきたのがそれ。
治療法はない。
当時はそうだった。
でも、今は違う。
ホルモン補充による、治療効果は、非常に高い。(それについて三田医師には実績がある)
ヒバクの「定説」、血液は?
それは、リンパ球が減る。
しかし三田医院の観察では違う。
白血球のなかでは好中球が減った。
そして、異形リンパ球の出現。
当初、汚染の強い下町の子どもを中心に、その後、弱い多摩地域にも、非常な高率で現れた。
それが被ばくで現れるのは、物理学の放射線防御の世界では、常識。福島の作業員にも頻発したが、普通の医者は知らない、知ろうともしない。
医者の「定説」には、ない。
だから、そんなことは、起こらない。
「直ちに影響はない」と繰り返し人々にヒバクから身を護ることを訴えなかった枝野官房長官(当時) 罪は重い
ヒバクの「定説」、被ばく線量。
どれくらい浴びたか、で、その影響は決まる。
しかし、三田医院の観察では、個体差、感受性。
それがずっと大きい。
ヒバクの「定説」、事故後の放射線は福島の問題である。。?
311当初、西日本岡山にもプルームが来ている。(4月6日、18日)様々な資料に線量変化がある。
このために、岡山県民にも今被ばく症状が広がってきている。僕はそう見ている。
ノルウェーの機関が出しているデータ。
偏西風に乗り福島第一原発の爆発による放射能は北半球全体を汚染していることがわかる。
福島だけの問題ではない。
東京、日本全体、北半球全体。
人類の問題。
しかし…
自分の実感。
ICRP、IAEA、WHO、国連科学委員会、放影研。
これら権威の作った枠組み「定説」に皆がとらわれている。
誘導、が行われている。
………………………………
以下は、三田先生からのメッセージです。
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僕たちは『新ヒバクシャ』
まちがえなく とても大きなダメージを負わされてしまった
昔はブラブラ病と言われて成す術が無かったが、今は治療もある程度はできるので無理せず楽しく過ごしていこう
考えたくもないかもしれないけれど
15~20年後から始まるかもしれない晩期性障害にもしっかり対応しようね❤
三田茂
三田医院
2024年11月
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原発賛成も反対も、推進派も、みんな、
誰もが当事者です、ね。
私たちは、核兵器の下に、奪われながら生きること、そして生きることさえ奪われることをやめたい、です。
誰も幸せにならない。
待っているのは滅亡。
この日、この場で、ずっと原発に反対してきてくださった方々に、この事実が伝わったことを願いたいです。
そして、広く、日本、地球に生きるすべての人たちに、伝わりますように。
午後の集会で守田も六ケ所再処理工場視察報告で発言しました
下澤さんのご報告は以上です。とても的確で三田さんからも「完璧な理解ですね」とのコメントが寄せられています。大感謝です!
● 守田の岡山講演動画もご覧下さい
こうした内容を僕も岡山市でも話しました(11月1日)
この間、その動画もご紹介しています。いま4204回視聴されています。(20日午後11時) ご覧下さい。
以下のバナーをクリックすると動画に飛びます。
なおこの日、使ったパワポをPDFにして以下にアップしています。
https://xgf.nu/vKCBN
これをゲットしてお手元におきながら動画をご覧いただけるとより見やすいと思います。
(PDFは11月26日までダウンロード可)
共に核なき未来へと歩んでいきましょう!
#原発核燃からの撤退を #下澤陽子 #鴨下全生 #三田茂 #新ヒバクシャ #浅石紘爾 #六ヶ所再処理工場と憲法九条 #原爆ぶらぶら病 #能力減退症