守田です(20200521 23:30)
● 自然災害への備えを進めよう
新型コロナウイルス感染症の山が一度、抑えこまれました。すでに39県で緊急事態宣言が解除されましたが、さらに明日より、京都・大阪・兵庫が解除されます。
このまま順調にいけば残る東京と近県、北海道も今月末までに解除される可能性が高いです。ただしウイルスそのものはなくならないので、次の山がまた来る可能性が高い。それまでにいろいろな準備を固めたいものです。
中でも大きなものは、あらためて地震・豪雨・台風などへの備えを逞しくしていくことです。地震については、このところ長野県と東京都で、小さな地震が続いていて、多くの方が不安を感じています。
東京と長野での地震の群発を伝えるウェザーニュースとまぐまぐニュース
地震ほど、予兆のわかりにくいものはない。しかし南海トラフ地震や関東直下型地震は、確実にいつかやってきます。ある程度の周期の中で繰り返し起こっている地震だからです。
日本列島は地震の巣で、世界の0.25%の国土でありながら、世界で起こる地震の約2割が起こっていますから、とにかくどこにいても地震に見舞われる可能性がある。
だからとにかく備えましょう。まずは地震の第一撃から命を守ること。けがをしないようにすることです。家具に転倒防止を施す。重いものを高い所から下に移す。食器棚の扉にロックをかけられるようにする。寝室の足元に靴などをおいておく。
ライフラインが途絶えた中で家にこもることを想定して備蓄を行っておきましょう。水、非常食、燃料(カセットコンロなど)、電池やバッテリー(とくに携帯用)、簡易トイレ(袋の中に用を足してベランダなどにおけるもの)などなどです。
車のある方は、家に帰るときにガソリンを満タンにする習慣をつけると良いです。いざというときにどこへでも避難できるようにしておくためです。
● 豪雨・台風被害に備えよう
すでに5月も下旬を迎えています。沖縄はすでに梅雨入り。全国もこれから梅雨に向かっていきますが、2018年7月にはその梅雨に豪雨が起こり、岡山県を始め、あちこちで大水害が起こりました。
さらに2018年は台風21号が近畿を駆け抜け、関空の連絡橋に船が衝突して不通になったのをはじめ、各地で木々や電信柱をなぎ倒していき、広域で停電被害が起こりました。
2018年台風21号被害 守田の講演用スライドより
2019年にはやはり台風で千葉県を中心に甚大な被害が出ました。ゴルフ場のネットや送電塔が倒壊したり、屋根瓦があちこちで飛び散りました。
その被害からの復旧もままならないうちに、この年の10月にはやはり台風で、関東・甲信越・東北に甚大な水害が起こりました。
なんといっても脅威だったのは、71河川140カ所もの堤防が決壊したこと。300河川が氾濫したこと。これだけの数の川、しかもたくさんの一級河川が、次々と決壊したのは初めてのことです。
その後、各地で復旧工事がなされましたが、そもそも決壊は「これを上回る水はこないだろう」という「計画降雨」という想定が突破されて起こったので、また再び起こる可能性が十分にあります。
7つの一級河川で「想定」が破られた。同じことが起こりうる! 守田の講演用スライドより
その点でぜひとも指摘しておかねばならないのは、安倍政権が一貫して災害対策をないがしろにしてきていることです。2018年の7月豪雨や台風での暴風被害に対し、抜本的な対策を重ねていれば、2019年の暴風も大水害ももう少しは防げた可能性が高い。
しかし毎回、災害を教訓にせず、防備が薄いままです。その点ではもともと新型コロナがなくても、この国は東京オリンピックなど行える状態ではありませんでした。水害の規模が年を追って大きくなっているからです。
私たちはいまこそここに着目し、それぞれの行政に働きかけて災害対策を強化すべきです。そもそも日本の避難所は国際基準のはるか下。感染症対策のためにも、いまからホテル使用を含めて、大幅に改善する必要があります。
避難所を抜本的に変えていく必要がある! 守田の講演用スライドより
感染症・地震・豪雨・台風などへの備えをそれぞれの足元から強化していきましょう!
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