守田です。(20140701 15:00)
今日はもう一つ、投稿します!台湾のおばあさんたちのドキュメンタリー映画を7月4日(東京)と7月6日(京都)に上映します!それぞれのお近くのみなさま。ぜひお越しください。
映画の名は「蘆葦(あし)の歌」。日本軍の性奴隷被害にあったおばあさんたちが、カムアウトして以降、心の痛みを乗り越え、尊厳を回復していく過程を追ったものです。絶対にお勧めです!ぜひご覧になって欲しい映画です。
出てくるおばあさんたち6名のうち上映までに4名が亡くなったため、おばあさんたちの最晩年を写したものにもなりました。「慰安婦」という「言葉」にとどまらない、実際のおばあさんたちの豊かで、お茶目で、素敵な横顔が溢れています。
人間はあれほどの被害をうけながらも、ここまで豊かに回復できるのかと心に強く、温かい風を吹き込んでくれる優しい映画でもあります。
当日は台湾から監督の呉秀菁(ウシュウチン)さんも参加されます。監督さんとおばあさんたちのサポーターの台北市婦女援助会の康淑華(カンシュウフア)さんも参加されます。お二人に発言してもらう予定です。
実は僕もほんの少しですがコメンターの一人として映画に出演しています。インタビューに応えたものです。30秒ぐらいでしょうか?
でも「日本人はこんな風に考えているのかと台湾で評判になった」と監督さんに教えてもらいました。ありがたいことです!
台湾の支援組織=婦援会の素晴らしいところは、もともと女性をケアしてきた団体であっため、性暴力被害者を癒し、痛みからの回復を助けるプログラムを持っていたことです。
それをおばあさんたちに提供し、おばあさんたちもそれを受け入れて、だんだんと自分の尊厳を取り戻してきました。映画はそのためのワークショップの舞台を中心に、おばあさんたちの回復の過程をおいかけています。
この問題、どうしても最初はおばあさんたちの辛い過去を聞くことから始まります。性暴力の場面であり、聴く側も辛く悲しいことが多い。おばあさんたちから少しでも痛みをとるために、みんなで分け持つ場面でもあります。
でもそれが前半だとすると、後半はそこから起ちあがってきたおばあさんたちとの交流の場であり、おばあさんたちが尊厳を取り戻していく場への立ち合いなのです。
とても感動が多い。おばあさんたちの優しさ、温かさ、そしてまた気高さと一方でのかわいさなど、刻々と変化していく中での、おばあさんたちのいろいろな顔を見ることができる場であり、また、おばあさんたちの心の回復力に感嘆する場でもありました。
性奴隷問題を扱った映画の中で、この後半部分に大きく焦点をあてた映画やシーンはあまり多くはないのではないかと思います。
実はそのため、監督さんは映画の感想をとても聞きたがっています。前半があまり登場してなくてある意味では異色でもあるからだと思います。
参加した皆さんに感想を聞きたいそうです。そのためにわざわざカメラマンも台湾からついてきます!ぜひ映画を観て感動された方はその内容を監督さんに伝えて下さい。
実は映画に出てくるワークショップ、もともとはクローズドな場でとくに男性の立ち入りを認めてこなかった場でした。
ところが婦援会と長らく一緒に活動してきた東京の柴洋子さんがおばあさんたちと紡いできた信頼関係の中から、私たち京都の支援グループも参加を認めていただき、やがて僕も何度か参加させてもらいました。
そのころはおばあさんたちの心の回復がずいぶん進んでいたこともあって、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
中でも予告編の最初の映像に出てくる呉秀妹(ウーシュウメイ)アマととても親しくなり、僕ら夫妻は「日本の娘とその婿」みたいな感じで呼ばれていました。
でもそのシュウメイアマはもういません。映画の完成を待たずに2012年秋に亡くなってしまいました・・・。
そんなおばあさんたちの願いと祈りは「二度と若い人たちが自分たちのような思いをしないこと」です。わざわざ日本に出向いて辛い過去を話してくださったのもそのためでした。
おばあさんたちはそうして、私たち日本の人々、とくに若い人々をこよなく愛してくれました。
ぜひ映画館でそんなおばあさんたちの姿に触れ、おばあさんたちの思いをシェアして、この国の戦争への暴走を食い止める力をくみ取っていただければと思います。
以下、予告編のアドレスと、企画案内を貼り付けておきます。東京、京都の順番で掲載します。
(なお僕自身は京都会場のみに参加します。一言、感想を述べるつもりです)
【 蘆葦之歌 】慰安婦阿嬤的光影紀實 ☆電影首波預告☆
https://www.youtube.com/watch?v=V2lpKsdZi0g
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7月4日(東京上映)
台湾の日本軍「慰安婦」被害者たちの回復への道のり
「蘆葦(あし)の歌」Song of the Reed
沈黙し続けた女性たちが語り、笑顔を見せるようになった。
「慰安婦」にされた女性たちが家族に支えられ、台湾・日本の支援者との交流を通しながら歩んできた最晩年の日々を丁寧につづったドキュメンタリー。
■映画とお話■
内容:映画「蘆葦の歌」上映(婦援会制作、上映時間76 分)
トーク
呉秀菁さん(監督)
康淑華さん(婦援会執行長)
渡辺信夫さん(牧師・台湾の元「慰安婦」裁判を支援する会代表)
今回のドキュメンタリー映画でも、元「慰安婦」の実際だけではなく、それに関わるヴォランティアの働きぶりが考察できる。
被害者家族の間にも問題を理解させる婦援会の活動は進み、被害者の家族が、家族であることを隠さないように変化がかなり進んだ。( 渡辺信夫)
■開催日時と場所
日時:7月4日(金)
場所:明治学院大学白金校舎本館1253教室
〒108-8636 港区白金台1-2-37
■主催:明治学院大学キリスト教研究所/ 台湾の元「慰安婦」裁判を支援する会
■後援:明治学院大学国際平和研究所
〈問い合わせ先〉 明治学院大学キリスト教研究所
〒108-8636 東京都港区白金台1-2-37
電話03-5421-5210 FAX03-5421-5214 メールkiriken@chr.meijigakuin.ac.jp
申込不要 参加無料
地下鉄南北線&三田線
白金台駅 2 番出口 徒歩7 分
白金高輪駅 1 番出口 徒歩7 分
高輪台駅 A2 番出口 徒歩7 分
JR 品川駅 高輪口 徒歩17 分/
都営バス「目黒駅前」行き「明治学院前」下車
JR 目黒駅 東口 徒歩20 分/
都営バス「大井競馬場前」行き「明治学院前」下車
こちらからチラシが見れます。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10203095673531054&set=pcb.10203095677731159&type=1&theater
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7月6日(京都上映)
台湾の日本軍性奴隷被害女性たちのドキュメンタリー
蘆葦(あし)の歌」 Song of the Reed 京都上映会
(台湾映画/呉秀菁監督/76分/2013年/婦援会制作)
【台湾の日本軍「慰安婦」被害者たちの道のり】
台湾ではおばあさんのことを親しみをこめて阿媽(アマー)と呼びます。
長い沈黙を破って語りだした阿媽たちの心の変化には、どんなかかわりがあったのでしょうか。
この映画は監督が、3年がかりで撮影した台湾の日本軍「慰安婦」被害女性6人のドキュメンタリーです。映画に登場する6名の阿媽のうち、上映までに既に4名が亡くなりました。
台北市婦女社会福利事業基金会(通称・婦援会)は1996年から被害女性を支えるプログラムとしてセラピー・ワークショップを行ってきました。
ヨガや絵画、料理、演劇など、年に数回開催され、阿媽たちは1泊旅行も兼ねたワークショップに行くのがが楽しみでした。
そのワークショップの貴重な最後の3年間の様子、阿媽たちを支えた家族との関係、台湾や日本の支援者との交流などが記録されています。
私たち京都実行委は2006年より、阿媽たちとの交流を重ねてきました。尊厳あふれる阿媽たちの姿を、ぜひ多くの人に見てほしいと思います。
2014年 7月6日(日曜日) 18:00開場 18:20開始
ひと・まち交流館 京都 第5会議室 (河原町五条下ル)
京阪電車「清水五条」下車 徒歩8分/市バス4,17,205号系統「河原町正面」下車
参加費 1000円
※台湾より婦援会、監督も参加予定です。
主催 旧日本軍性奴隷問題の解決を求める全国同時企画・京都実行委
welcomeharumoni@hotmail.com
こちらからチラシが見れます。
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10203095675091093&set=pcb.10203095677731159&type=1&theater
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