明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(2129)「原発・核燃サイクルの即時中止を!省庁・全国市民・議員の院内集会」に参加します!

2021年12月07日 17時00分00秒 | 明日に向けて(2101~2200)

守田です(20211207 17:00)

● 院内集会に参加します(8日午後)

明日8日に東京の霞が関・衆議院第二議員会館で行われる院内集会に参加します。
幾つかの市民側からの質問項目の中で、Ⅱ原発事故 避難はできるか というパートで池島芙紀子さん(ストップ・ザ・もんじゅ)の発言を補佐させていただきます。
以下、集会の概要をお伝えします。なお参加にあたっては「必ず予約して下さい」とのことです!

原発・核燃サイクルの即時中止を!省庁・全国市民・議員の院内集会 
2021年12月8日(水)12:30開場
衆議院第2議員会館・第1会議室(地下1階)
★必ず予約して下さい★
資料代・上映料800円

第1部・前段集会 13:00~14:00
        13:00~13:05    あいさつ
        13:05~14:00    映画「カタストロフィ」上映
        14:00~14:10    休憩(10分)

第2部・ヒアリング集会  14:10~16:30   
        14:10  Ⅰ再処理工場の大事故は防げるのか
            Ⅱ原発事故 避難はできるのか

Ⅲプルトニウム利用をなぜ止めないのか
        15:50   会場質疑(20分)
        16:10   全国各地からの要請(20分) 
                    北海道、新潟、静岡、九州、東京

        【省庁】内閣府 原子力規制庁 文科省 経産省(要請中)
        【パネラー】以下、両院とも予定
        衆議院  阿部知子 近藤昭一 菅直人 逢坂誠二 笠井亮 山本太郎
        参議院  福島みずほ 川田龍平 福山哲郎 岩渕友
        市 民  山田清彦(青森) 永田文夫(岩手)大石光伸(茨城) 伴英幸(東京)中嶌哲演(福井)池島芙紀子(大阪)

第3部・政党との懇談    16:30~17:00   
               
主催   脱原発政策実現全国ネットワーク
          連絡先:ストップ・ザ・もんじゅ ℡072-843-1904/Fax072-843-6807
         メール:stopthemonju@r.sannet.ne.jp
協力    超党派国会議員連盟「原発ゼロの会」(事務局 阿部知子)原子力資料情報室

2018年11月30日に行われた院内集会の様子をIWJさんが報じているのでご紹介しておきます。
ストップ・ザ・もんじゅの 宮崎寛さんが、核燃料サイクルの矛盾を鋭く追及されているシーンが写っています。写真も添付します。
https://youtu.be/cdnf1DmsuTo


映画「カタストロフィ -破滅を防ぐためにー」も上映

第一部で 映画「カタストロフィ」上映も行われます。
上映のための技術的なアシスタントもしますが、核燃料再処理工場の事故について描いたぜひご覧いただきたい映画です。
詳しくはストップ・ザ・もんじゅにご連絡ください。

脚本・監督 池島美紀子
制作 ストップ・ザ・もんじゅ
http://stopthemonju.la.coocan.jp
音楽 坂本龍一「Anger」 さだまさし「防人の詩」
詩の朗読 吉永小百合
第一章 地震・津波・火山と原発 学者の警告
第二章 福島原発の事故の教訓
第三章 核燃サイクル政策の破綻
第四章 再処理工場の大事故


こうしたさまざまな活動を振り返って年末にお話します。

院内集会、これまでの開催もたびたび共感して見ていましたが、参加するのはこれが初めて!頑張ってきます。
これが本年の核と原発をめぐる最後の旅になるかと思います。こうしたあちこちを駆け巡った経験をまとめて、12月19日日曜日午後6時半からお話します!ひとまち交流館京都3F第5会議室にてです。
ぜひご参加・ご視聴下さい。

チラシのアドレス、Facebookイベントページ、ZOOM参加お申し込みフォームを貼り付けます。
https://toshikyoto.com/press/6956.html
https://fb.me/e/echn0l63S
https://forms.gle/SAy8QjWav77sNXuo9

#原発核燃サイクルの即時中止を #省庁全国市民議員の院内集会 #ストップ・ザ・もんじゅ #映画カタストロフィ #再処理工場 #原子力災害対策 #原発事故避難 #原発ゼロの会

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明日に向けて(2128)連合ー電力総連・電機連合による脱原発つぶしが野党共闘を失速させた最大の要因!いまいちど脱原発の声を響かせよう

2021年12月06日 22時30分00秒 | 明日に向けて(2101~2200)

守田です(20211206 22:30)

総選挙において野党共闘は大きな前進を遂げることがず、立憲民主党は議席を減らし、枝野代表が責任をとって辞任されました。
この一連の流れの中で非常にはっきりしてきたことがあります。これが脱原発をめぐる激しい攻防だったこと、そして残念ながら野党共闘が脱原発のトーンを弱めてしまったことで現在の状態が作られていることです。

大きな危機の前に立っていた原発推進勢力

私たちがおさえておかなければならないことは、総選挙の前、原発推進派は大きな危機の前にあったことです。
まず前提としてあるのは、この国の世論は、福島原発事故以降、一貫して脱原発の方が多数だということです。
このため、安倍政権は、徹底して選挙で原発が争点になることを避ける戦略を採り続けました。

ところが菅政権後に自民党総裁選が行われる中で、原発に批判的な河野太郎氏が登場し、原発の是非が問わる事態となりました。
総裁選で原発のことが論議されるのはこれが初めて。安倍政権が避け続けた原発問題が、選挙の前に論議に上ってしまいました。
しかも電力会社はどこもひどい不祥事続き。東電のモラル低下があまりひどく原発運転禁止命令すら受けていました。他方で黒い雨裁判が勝訴したり、原発運転停止判決も続いていた。民衆の側の勝利がここだけは重なっていたのです。

この点で総選挙で原発の是非を問える条件が幾つも重なっており、脱原発派が伸長する大きな可能性がありました。
連合ー電力総連・電機連合は、自民・公明の原発支持勢力とともに、この苦境からの脱出を画策していました。これらの組合は、東電や関電などの電力会社や日立などの原発メーカーらの組合で、原発推進の立場にあるからです。
だからこれまでの慣例を破った手段に出てきました。

総裁選で原発が論点の一つとなっていることを詳しく報じた産経新聞


危機の中で連合は女性会長を登場させ立憲に揺さぶりをかけ脱原発をトーンダウンさせた!

連合が選んだのは、慣例を破って女性会長を登場させたことでした。しかも旧来のように電力・電機・鉄鋼大手の組合トップではなく、中小の産別労働組合(JAM)から芳野友子氏を抜擢しました。
そもそも連合内は、さまざまな産別の利害が衝突していて「誰もが連合会長という『火中の栗』を拾いたくない中で、初の女性会長という話題性で乗り切る案が急浮上した」(連合関係者)という分析もあります。(毎日新聞 10月6日)
しかし彼女は就任するいなや、エキセントリックに立憲と共産党の共闘を批判、両者の離反を画策しました。「火中の栗」を拾うより、このミッションのもとに選出されたのです。

なぜかとういと、この時、新たな会長が電力・電機関係出身だったら「共闘批判は原発反対をおさえるためだ」と気付いた方が多かっただろうからです。
ところが原発とは関係ない産業の場から出てきて、なおかつ女性である新会長が「共産の閣外協力などもってのほか」と叫んだので、脱原発つぶしの意図が見えにくかった。
そうであるがゆえに脱原発の面で野党連合の人々の忖度がおきてしまった。「大切な主張を譲ってでも共闘を成立させる」との思いに溢れていたからですが、それが逆手に取られ、連合ー電力総連・電機連合の罠にはめられてしまいました。

悔しいし腹立たしいですが、これはその後の流れからも見て取れることです。芳野友子氏が、立憲と共産との共闘を選挙後のいまなおエキセントリックに批判し続けているからです。
その中で立憲の代表選が行われると、早速4人の候補のうちの半分、泉健太氏と小川淳也氏が、「原発ゼロは理想」「最小限の稼働は必要」と言い出しました。まさに芳野友子氏抜擢の狙い通りです。
野党共闘支持者のみなさん。原子力ムラ(マフィア)の意図をしっかり読み解きましょう。そして脱原発こそ、現政権が一番言って欲しくないことであること、いやそもそもこの国の存亡がかかる道であることを再度、思い起こしましょう。


芳野友子連合会長のかたくなな姿勢を報じる時事通信


脱原発運動を再度、盛り上げるために、年末19日の講演をお聴き下さい。

この点を踏まえて、必要なのは脱原発運動の再度の高揚です。これに向けて、12月19日日曜日午後6時半から講演を行います!ひとまち交流館京都3F第5会議室にてです。
この一年間、いやここ数年、全国全世界を駆けまわって見えてきたことのエッセンスをスカッとお話します。これを踏まえてみんなで新たな歩みを進めましょう。ぜひご参加・ご視聴下さい。

チラシのアドレス、Facebookイベントページ、ZOOM参加お申し込みフォームを貼り付けます。
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#野党共闘 #河野太郎 #連合 #芳野友子 #電力総連 #電機連合 #脱原発つぶし #立憲共産共闘 #脱原発運動の高揚を 

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明日に向けて(2127)あまりにも危険で愚かな伊方原発3号機再稼働(2日)に強く抗議します!

2021年12月05日 17時00分00秒 | 明日に向けて(2101~2200)

守田です(20211205 17:00)



多くの人の批判の中、伊方3号機が再稼働されたことを報じる朝日新聞

伊方原発はすぐにも止めるべきだ!

四国電力が12月2日に伊方原発3号機を再稼働させました。23カ月ぶりのことです。
伊方3号機はこの間、トラブルが続出。定期検査が中断したり、保安規定違反が発覚するなど「不祥事」も繰り返していました。その抜本的な対処、捉え返し、再発防止策もおざなりにしたままの再稼働に強く抗議します。


多くの人の批判の中、伊方3号機が再稼働されたことを報じる朝日新聞

そもそも伊方原発は南海トラフ地震(西日本大震災)で甚大な被害を受けうる愛媛県佐田岬半島に立地しています。四国電力自身、伊方原発直下が震源となる可能性にすら言及しています。
しかも原発の直近を巨大な断層である中央構造線が走ってもいます。危険極まりない。この原発を動かすのはあまりに愚かです。危機感や倫理的責任感がマヒしているといわざるを得ません。

だからこそ現場での不祥事もたびたび起こっている。この間、とくに目立った不祥事は、非常事態に備えているはずの待機要員が、繰り返し原発の外に出ていたことです。勝手にです。
しかもなんと自家用車に社用のガソリンを入れに外出していました。同社員は事実上の解雇となりましたが、問題はこの不正がたびたびなされ、周りが見過ごしていたことです。気付いていなかったはずがない。不正が常態化していたのです。

どうしてそうなるのか。四国電力が起こりうる危機に対して責任をもった対応をしようとせず、実際には不具合や不正が構造化されているからです。そうでなければ、どう考えたっていつかは露見するに決まっているこんな不正は横行しません。
またそもそもこうしたことが常態化するのは、電力会社が過酷事故が起きる可能性も、一度起きた時にとめられなくなる可能性も十分に分かっているからです。分かっていながらごまかしを続けているため、モラル崩壊が起きているのです。

あまりにもひどい!私たちの命を守るために、伊方3号機の運転停止を何度でも求めていきましょう。


前日に再稼働反対の声をあげる伊方原発をとめる会のみなさん。毎日新聞より


伊方原発をとめる会の抗議文をシェアします

この再稼働の強行に対し、松山市を中心に精力的な反対運動を重ねてきた「伊方原発をとめる会」が、前日に四国電力に抗議文を提出しました。
とても共感したので全文を転載させていただきます。なお同文書が掲載されているホームページもご紹介しておきます。
http://www.ikata-tomeru.jp/?p=13822

四国電力株式会社 社長 長井啓介 様
伊方原発をとめる会 2021年12月1日


伊方原発をとめる会ホームページより

抗 議 文
貴社は、伊方原発3号機を明日(2日)にも再稼働させようとしています。しかしながら、2020年 1 月の一連のトラブルや本年発覚した保安規定違反などから、安全文化不在の貴社に原発運転の資格はないと言わざるを得ません。
にもかかわらず、伊方町長や愛媛県知事の承認を得た直後の、強引で性急な3号機の再稼働計画の発表に対し、満腔の怒りを持って抗議します。

「未来は変えられる 目指すは人と自然にやさしい社会 幸せが循環する街」。これは、テレビから流れて来る貴社のCMです。素敵なフレーズです。未来の子どもたちに安全安心な暮らしと環境を残すことは、今を生きる私たちの責任です。
しかし、原発を稼働すれば「人と自然にやさしい社会」の実現は遠のくばかりです。原発は存在する限り、誰かが被ばくのリスクを負って働かなければなりません。地域住民は事故の危険と隣り合わせで暮らさなければなりません。
こんな不条理はもうやめにしましょう。今からでも遅くはありません。3号機の再稼働は断念して下さい。

東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生して10年半が過ぎました。原発事故は、生きる場を奪い、家族を引き裂き、人々の営みを破壊しました。被害は今も続いています。
いまも故郷に戻ることができない何万人もの避難者、原発事故関連死も止まりません。その上、汚染水を海に放出しようとしています。福島の現状を見れば、再稼働などはあり得ません。

原発は事故の危険と常に隣り合わせですが、伊方では、万一の時には避難できません。私たちはこの夏、30キロ圏内の方々からお話をうかがいました。
地震や土砂災害で道路やトンネルは通行不能となる恐れがあり、津波が来れば船での避難もできない。避難路は渋滞して大混乱となる。実効性のない避難計画に、どなたも不安を訴えていました。

また、原発を動かすと必ず出てくる「核のごみ」(高レベル放射性廃棄物)は、数万年も隔離する必要がありますが、その処理方法も場所も決まっていません。
ましてプルサーマル発電で生じる使用済みMOX燃料は、乾式貯蔵施設に移せるようになるまででも100年以上かかると言われています。こんな「負の遺産」を未来の世代に遺すことに、心苦しさを感じませんか。

この10年で、電力需要は減少しています。人口減少、企業や個人の節電による需要の縮小、省エネが進み、再生可能エネルギーも大幅に拡大普及しています。危険な原発を動かす必要性はありません。

コスト面で原発に優位性がないことは、今では明らかです。地球温暖化・脱炭素対策で「環境に配慮した発電」ができるというのはウソです。
核反応の段階ではCO2を出さないでしょうが、ウランの採掘、精製、加工、運搬、発電所設備の建設、解体、使用済み核燃料の処理・処分などの各段階で、膨大なCO2を出します。
原発から出る「温排水」は海水温を上昇させ、排水口付近の生態系に影響を与えます。にもかかわらず、二酸化炭素削減を口実に原発を動かすことで、かえって省エネと持続可能で安全な自然エネルギーの拡大の足を引っ張ることになりかねません。

「未来は変えられる 目指すは人と自然にやさしい社会 幸せが循環する街」という貴社のCMは、単なる宣伝文句でなく、本気で追求するべきです。今からでも遅くない。直ちに3号機の再稼働を断念することを断固求めます。

~転載はここまで~

原発をとめるために思想的発展をとげよう!

危険極まりない上に、現場のモラルも崩壊している原発の稼働を認めてしまう・・・こんな愚かなことを止めるために、私たちは私たちの視点、観点、考え方をさらにブラッシュアップしていく必要があります。
その点からこの一年間、いやこの10年間、全国全世界の現場を走り回って見えてきたことを、平易にまとめてお話することにしました。「福島の今、復興の今、被爆問題の今、2021年の原発・放射線被曝問題を振り返る」というタイトルでスカッとお話します!
12月19日日曜日、午後6時半から京都市のひと・まち交流館京都 3F第五会議室にてです。zoomも併設しますのでぜひ全国、全世界からご視聴いただきたいです。

チラシ、Facebookイベントページをご紹介します。

チラシのアドレスです。
https://toshikyoto.com/press/6956.html

Facebookイベントページです。
https://fb.me/e/echn0l63S

Zoom参加お申し込みフォームです。 
https://forms.gle/SAy8QjWav77sNXuo9

主催は、ウチら困ってんねん@京都と ヨウ素剤を配ってよ@京都
連絡先 090-5015-5862(守田)

#伊方原発3号機再稼働反対 #南海トラフ地震 #西日本大震災 #中央構造線 #伊方原発をとめる会 #原発は地震に弱い #ウチら困ってんねん京都 #ヨウ素剤を配ってよ京都 #守田敏也講演会

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明日に向けて(2126)中村哲先生の平和への思いをみんなで受け継ごう!クナール川に作られた用水をめぐる秘話をご紹介します・・・。

2021年12月04日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2101~2200)

守田です(20211204 23:30)

12月4日はペシャワール会の中村哲先生のご命日でした。
中村先生が身体をはって示して下さった平和への思い、ご遺志をみんなで引き継ぎたいです。そんな思いを込めて、動画をご紹介します。


中村哲先生とともに 京都市蓮華寺にて


 めざすのは戦乱のない平和で豊かな世の中

中村哲さんが亡くなられた時、僕は京都で中村先生を何度もお呼びしたピースウォーク京都の仲間たちと、追悼のビジルに立つとともに、福岡市で行われた葬儀にも参加しました。
葬儀は本当に心に残る形で行われ、最後に、献花を終えた参加者が外に出た後に、アフガンの方やペシャワール会の方たちが担いだ先生の棺が会場からで出て霊柩車に納められ、ホーンを鳴らして立ち去りました。拍手が起こりました・・・。

あの日は京都から訪れた仲間たちと火葬場にも向かい、中村先生のお骨を納める場にも立ち会わせていただくことができました。
火葬のあと、ご遺族のみなさんが骨を拾われたあとに、その場に通していただき、まだ残っていた先生の太い、しっかりしたお骨も拝見することができました。

アフガンの方が「ぜひ先生のお骨を分けてください。先生はもう半分はアフガン人です。アフガンに埋めなくてはいけない」と言われ、その場で分骨が決まりました。
でもお骨をくるむものがない。それでとっさに同行していた仲間が、京都の若いお母さんたちが作った”I hope peace"と書いた青いフラッグを差し出し、それに先生のお骨がくるまれました。
お骨は海を渡り、アフガンに届き、大地に眠っていることでしょう。

あれから2年、アフガンも政情も大きく変わっていますが、目指すことは一つ、「戦乱のない平和で豊かな世の中」です。
それを紡ぎ出そうとした中村哲先生の平和への思いを、2年経った今、あらためてみんなで受け継ぎたいです。


何度も京都で講演してくださった中村哲先生 守田撮影


ペシャワール会とクナール河と筑後川山田堰

そのためにも2020年2月に行った講演動画をご紹介します。
京都市長選の直後に、京都府木津川市にお招きいただき、「Olipoli くらしのあれこれを話す会」主催で話したものの記録です。

ここで僕は中村哲さんの活動の概要を話すとともに、中村先生とペシャワール会が、クナール河に作ったマルワリード(真珠)用水路についての「秘話」をお話ししました。
中身はこの用水路が、福岡県朝倉市にある筑後川の山田堰の工法を応用していることです。しかも単に技術を応用しただけではなく、人々の争いを収める知恵もが応用されたのです。

というのは「用水路」というと、「渇きを癒して幸せを広めるもの」というイメージだけが沸きます。
しかし実際には、あるものが潤う一方で、あるものは不利益を被る面もあり、それがまた争いの火種になることもあるのです。中村先生はそのことも古文書を読んで把握され、争いを納める大切な知恵も携えて用水路を作られたのでした。

このことを僕は、中村先生が京都に講演に来られた時にお連れした、蓮華寺の境内でお聞きしました。その後に福岡県に赴き、自分で筑後川にある山田堰周辺を歩いて見分もしました。
貴重な話ですので、みなさんに伝えなくてはと、この時、お話しましたので、今宵、その動画をご紹介します。

平和を紡ぎ出すのは難しい。なぜ人々が争うのか、火種はなにかを抽出し、一つひとつ丁寧に「火消」していく作業が必要なのです。
その中でこそ平和は広がっていく。そのための活動には、たくさんの辛いもの、悲しいものもあるけれども、でもその道を歩いた先人たちはたくさんいた。中村先生もその足跡を辿られました。
だとするならば僕もその道を辿りたいです。ただ僕一人辿っても大きな成果につながる自信はさらさらない。だからみんなで、たくさんで歩みたい。そして願わくば、その道を歩いた人もすごく幸せになることを僕は見届けたいです。

みなさま。ともに中村哲先生の平和への思いを受け継ぎましょう。平和に向かって逞しく歩み続けましょう!

#中村哲 #ペシャワール会 #クナール河 #マルワリード用水路 #山田堰 #Olipoliくらしのあれこれを話す会 #平和の道 #平和への遺志 

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明日に向けて(2125)福島の今、復興の今、被爆問題の今、2021年の原発・放射線被曝問題を振り返る(12月19日(日)京都でお話しました)

2021年12月03日 14時00分00秒 | 明日に向けて(2101~2200)

守田です(20211203 14:00 1225 13:00改訂)

12月19日(日)に「ウチら困ってんねん@京都」「ヨウ素剤を配ってよ@京都」共催で僕の講演会が行われました。
「守田さんの核と原発についてのこの一年の集大成を話してください」と仲間に言っていただき、練りに練って考えた内容です。
録画をご紹介します。ご視聴ください。



原爆と原発がつながっていることをはっきりさせることが大事(チラシ掲載の呼びかけから)

2021年、核問題で大きな前進がありました。核兵器禁止条約発効、黒い雨裁判控訴審勝訴、原発再稼働を認めない判決や、避難者への東電と国の責任を認める判決が続きました。
一方で美浜3号機再稼働や原発差止訴訟敗訴もありました。さらに前に進むためには何があれば良いのでしょう?

この一年、あちこち駆け巡りながら考えました。東京第五福竜丸展示館、福島県各地、広島を訪れ、見えたのは原爆と原発が太くつながっていることをもっとはっきりさせることが大事だということでした。
原子炉は原爆製造のために生み出されたもの。発電にも使われましたが、殺りくをいとわず、多くの人が被爆で苦しんでも一部のものに良ければいいという発想に立っています。
だから原爆使用も核実験も危険な発電も行われた。核廃棄物管理を未来世代に押しつけながらです。

このあんまりな流れと立ち向かうためには、被爆被害や遺伝的影響を正面から受け止めることが大事。
そのためにはその痛み、苦しみ、悲しみに触れなければなりませんが、ここを掘り下げると、柔らかく力強い優しさが生まれてきます。そこに現代社会の矛盾を越える可能性があります。

今の社会は資本主義ですが、それは暴力の体系でもある。市場はたびたび戦争によって切り開かれました。最も大きく育ったのも兵器産業、その真ん中に核兵器と原発があります。
だから被爆問題と立ち向かうことの中に、現代社会の矛盾を越えていく道がある。愛と優しさを胸にこの矛盾を越えていきたい。
こうした目で2021年を一緒に振り返りたいです。ぜひご参加、ご視聴ください。


12月19日(日)午後6時半から ご参加を!

企画の詳細をご紹介します。
12月19日(日) 18時30分~21時00分  資料代500円
ひと・まち交流館京都3F第5会議室(京都市下京区) にてです。

Zoom参加お申し込みフォーム 
https://forms.gle/SAy8QjWav77sNXuo9

主催 ウチら困ってんねん@京都と ヨウ素剤を配ってよ@京都
連絡先 090-5015-5862(守田)

チラシは以下から入手できます。
https://toshikyoto.com/press/6956.html

Facebookイベントページもご紹介しておきます。
https://fb.me/e/echn0l63S

19日午後6時半にお待ちしています!

#福島の今 #復興の今 #被爆問題の今 #2021年の原発放射線被曝問題を振り返る #原爆と原発はつながっている #被曝と正面から向かい合おう #原発反対 #核兵器反対

*****

にょきにょきプロジェクト新BOOK 『AFTER TEN YEARS 命を守り育むために 福島原発事故から10年を振り返る』を以下からゲットして下さい!
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明日に向けて(2124)あらためて黒い雨訴訟勝利の意義を学ぼう(12月8日水曜日午後7時よりzoomにて)

2021年12月01日 14時30分00秒 | 明日に向けて(2101~2200)

守田です(20211201 14:30 20220101 02:00改訂)

黒い雨裁判を深く取材してきた小山美砂記者の話を聞いてください!

黒い雨裁判をめぐるzoom企画を行います。
毎日新聞広島支局の小山美砂記者は、原告の方たちと深く交流しながら、この裁判を深く取材してきました。
その彼女に、この裁判のこと、取材過程で観てきたものをお聴きします。

★この講演はすでに終わりました。録画をご紹介しますのでご覧下さい。

 

主催は京都「被爆二世三世の会」と核兵器廃絶ネットワーク京都。守田がコーディネートを務めます。
12月8日(水)午後7時から。zoomにて。チラシではすでに参加申し込み切れとなっていますが、ぜひいまからでもお申し込みください。
https://forms.gle/ar9wm3csxmo9aVmS6

連絡先 京都府保険医協会(浜松) hamamatu@hokeni.jp

企画のFacebookページもご紹介しておきます。
https://fb.me/e/23CLGuPBk


隠された被曝の真実の一端が明らかにされた

いま日本社会の中で一番大きな問題は原発と核の問題です。
なぜ一番大きいのか。あらゆる社会問題の基盤である社会そのものの存続がかかっているからです。
原発は一つのサイトの事故だけで日本の半分を壊滅させうる危険性を宿しています。六ヶ所村の再処理工場の事故では日本どころか、北東アジア全体が大変な危機に陥る可能性があります。


福島原発事故時、最悪の場合半径170キロ圏内の強制移転、250キロ圏内の任意移転が必要と考えらえていた FNNより

にも関わらず危険を承知で原発を動かし続けているのは、自分たちだけが大儲けし、後の人々はどんな目にあってもいいという価値観をもった人々がいるからです。「原子力マフィア」の人々です。
ちなみに「原子力ムラ」と言われることがありますが、尊敬する小出裕章さんが「そんな生易しい人々ではありません。正しくマフィアと呼びましょう」とおっしゃられていたことに共感して僕も「原子力マフィア」と呼んでいます。
そして今、その原子力マフィアの人々は、次の核事故を想定し、その時に、あるいはその時までに人々を騙し、あらたな被曝を「受け入れさせる」ためのさまざまな策をめぐらしています。

もちろん被曝強制は今に始まったことではありません。広島・長崎での大量虐殺後、アメリカは被害実態を徹底して隠しました。そのもとで原水爆核実験を何度も行い、マーシャル諸島やネバタ砂漠の風下の人々などを猛烈に被曝させました。
大気中にばらまかれた放射性物質は地球全体を覆い、何度も降下してきました。それを考えれば私たちもみな核実験によるヒバクシャです。犯人はアメリカの他、旧ソ連・イギリス・フランス・中国、そして核保有国の全てです。
これに対して、原爆での大量虐殺後、75年もかけて勝訴を実現した黒い雨訴訟は、隠されてきた被曝の真実の一端を明るみに出したものです。画期的です。だからこそ、この裁判の意義を、みんなでおさえておく必要があります。


アメリカ軍がビキニ環礁で行った連続核実験、クロスロード作戦の中のベーカー実験
1946年7月25日 実験に使用された艦船が水柱に吸い上げられている この実験も膨大な放射性物質を撒き散らした


小山さんの話を通して原告の方たちに触れて下さい!

この画期的な判決を引き出したのは、黒い雨被爆者、原告団の方たちです。その多くの方が「福島の方たちのためにも」と頑張られたと聞いています。
いやこの努力は、福島原発事故の新ヒバクシャのみならず、他の多くの核被災者に明るい光をもたらすものです。実は私たちの誰もが被爆(被曝)していますから、これは私の、そしてあなたのためのものでもあります。
だからこそ、一審をより内容的に凌駕した二審勝訴判決が出たとき、田村憲久厚労大臣 (当時)は正直にこう語ったのです。

「(放射線に関する)他のいろいろな事象に影響する内容とすれば、われわれとしては容認しづらい面がある」・・・。
にもかかわらず国は、このまでは「菅政権が倒れるから」と判決を受け入れました。これは決定的です。この判決の意義をまだまだ隠されている原爆被害や、核実験、原爆事故被害にも適用させていく必要があります。


田村厚労相(当時)が政府の本音を吐露 東京新聞より

このためにもぜひ原告のみなさんの頑張りをシェアして欲しいです。
より身近に感じていただけるように、本年7月14日の高裁判決後の報告集会で、原告のみなさんが「頑張ろう」と声をあげている動画をご紹介しておきます。ぜひご覧下さい。

12月8日(水)午後7時、ぜひzoomでご参加下さい!

黒い雨訴訟 #広島高裁勝訴 #小山美砂 #京都被爆二世三世の会 #核兵器廃絶ネットワーク京都 #核実験 #原水爆禁止 #福島原発事故 #新ヒバクシャ #隠された被曝の真実

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