明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(2504)被爆(被曝)で身体にどんなことがもたらされるのか 被爆二世に起こってきたことから考えよう―三田茂医師講演を読み解く会第3回にご参加を(3月10日月)

2025年03月02日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250302 23:30)

被爆二世と新ヒバクシャと症状が重なっている

3月10日(月)に三田医師講演を読み解く会の3回目を行います。京都市西院のラボール京都とZOOMの併設。午後6時半から8時半までです。
ぜひご参加下さい。申し込みはこのアドレスからできます。https://forms.gle/oq4dv8tVkdUvN4e28

以下をクリックすると企画のFBページに飛べます。
三田茂医師講演を読み解く会第3回3月10日(月)FBページ


この企画をこだわって開催しているのは、全国の被爆二世・三世そして新ヒバクシャにエールを投げかけたいからです。

被爆二世・三世も新ヒバクシャもさまざまなトラブルを抱えています。とくに「能力減退症」とくくることのできる特異な症状を抱えているのですが、辛いのはそれらが医療の対象になったことがほとんどないことです。

そのため周りの人にも、なかなか苦しみが理解されない。それどころかサボっていたり、だらけているかのようにすら思われてしまうことがある。
それが内面にも影響を及ぼしてくる。自分が劣った、ダメな存在かのようにすら思え、惨めな悲しさに襲われる。それは孤独な苦みです。まさに病悩です。

でもそうではなくてそれらの症状が被爆二世・三世、そして新ヒバクシャに往々にして同じように起こっているのです。アンケートを続けてきて分かったのは、そのことを知るだけで心の救いにもなるということです。
「今まで認められてきた辛さがやっと認められた感じ」「自分だけじゃなかったんだ。孤独じゃなかったんだ。そう聞いていま身体が喜んでいる」「同じ苦しみと立ち向かっている仲間がいると知って救われた」

何度もそんな答えに接しました。そのつど感じたのは、まだまだ全国に、いや全世界に、このことを知らず、孤独に苦しみ、喘ぎ、悶えている人がいると言うこと。病悩に喘いでいる人がいるということ。
その人たちにアプローチしたい。エールを送りたい。それは今、この文を読んでいるあなたのことかも知れないし、あなたの大切な方のことかもしれない。だからまず被爆で何が起きているのか、知って欲しいのです。


アメリカのヒバクシャとの連帯を志し、1945年7月16日に人類初の核実験がアメリカで行われ、1979年7月16日にウラン精錬工場汚染水ダム決壊事故が起きたことを英語を交えてアピール(2024年7月16日) 京都市三条河原町にて


3回目で能力減退症発症の仕組みと治療の可能性を扱います

いよいよ発症の仕組みと治療の可能性に切り込みます!

端的に言います。能力減退症は、大脳視床下部からの生体にとって必須なホルモンの分泌に異常がきたされることで起きている。だったらそれを補充したら良いのではないのかというのが治療の方向性です。
そして実際に三田茂医師が臨床でこれを行い、大きな効果がもたらされているのです!今回はこの点を、具体例を参照しながらみんなでしっかり学びます。

これは相当に画期的なことです。これまで世界中のどこででも被爆(被曝)によって生じるこの能力減退症と呼ぶべきものへの医療はなされて来なかったからです。
この医療が広まれば救い上げられる人が膨大にいる。だからもっと広げたいのです。みなさんにお手伝いをして頂きたいとも思っています。ぜひそのために学んで下さい。

あなたを、あなたの大切な方を、助けられる可能性があります!


「能力減退症」の発症の仕組みを説明する三田さんのスライド


これまでの2回の動画をご覧下さい

企画は1月10日、2月17日と行って来ました。3回目の視聴にあたって、必ずしもこの2回を観ておかなければならないことはないですが、もちろん観て頂ければより理解が進みます。
それぞれの回の動画を公開しています。以下のバナーをクリックすると動画に飛べます。ぜひご覧下さい。

三田茂医師講演を読み解く会第1回1月20日(月)


三田茂医師講演を読み解く会第2回2月17日(月)


被爆二世・三世健康アンケート調査報告書をご覧下さい

以下をクリックすると無料ダウンロード先に飛べます。
『被爆二世三世健康調査アンケート結果報告書』申込フォーム

冊子版のお申し込みはこちらから
https://forms.gle/duXmFrHXh3z9WhY79


三田茂医師の講演動画そのものもご覧下さい

今回、読み解きの対象にしている2024年5月の三田医師の動画は以下から観れます。バナーをクリックして下さい。
三田茂医師講演 「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性、共通性ー被爆・被曝の新しい理解・病悩の解決の可能性

貴重な内容なので全文を文字起こししています。
これもご覧下さい。クリックすれば申込フォームに飛べます。
三田茂医師講演全文文字起こしファイル


投げ銭で支えて下さい

これらの活動、すべて手弁当で行っています。ぜひ投げ銭で支えて下さい。よろしくお願いします。

振込先 ゆうちょ銀行
なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は
なまえ モリタトシヤ 店名 四四八(ヨンヨンハチ)店番 448 預金種目 普通預金 口座番号 2266615

Paypalからも自由な金額設定でカンパしていただけます。
https://www.paypal.me/toshikyoto/1000

それではみなさん。3月10日にお会いしましょう!

#三田茂 #新ヒバクシャ #能力減退症 #京都被爆二世三世の会 #被曝二世三世健康調査アンケート #三田茂医師講演読み解き会 #被爆被爆の新しい理解 #病悩の解決の可能性 #被爆の遺伝的影響 #新たな治療の可能性

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明日に向けて(2503)原発は平和的な利用なんかできないしされていない―福島原発事故から14年 このことをしっかり広めよう

2025年02月27日 09時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250227 09:00)

福島原発事故の起きた3月11日から14年の日が迫ってきています。この前後であちこちでお話させて頂きますが、その一つ、7日の京丹後市の集会のチラシに「原発は本当に平和に利用されている?」という一文があります。
現在、パワポの準備中。この問いへのお答えを示すものを作ったのですが、先んじてこれをみなさんにお伝えしようと思います。

原発が平和利用できない理由その1 原発は核兵器製造装置として生まれた!

原発が平和的な利用などできないし、されてもいない根拠の一つ目は、もともと原子炉が核兵器製造装置として生まれてきていることにあります。
そもそもウランが核分裂することが発見されたのち、その連鎖反応が起こせるかが課題になりました。連鎖させると大きなエネルギーが得られるからです。その実験装置として生まれたのが原子炉でした。

ところが原子炉は連鎖反応を起こせることが確かめられるや否や、別の意味を持ちました。何かというとウランより核分裂性の高いプルトニウムの製造です。
核分裂するウラン(U235)は地中に埋まっているウラン全体のわずか0.7%しかない。これを濃縮することで連鎖反応が起こせるのですが、その時、核分裂しないウラン(U238)も炉内に入り、そこに中性子が当たるとプルトニウム(Pr239)が生まれるのです。

こうして米軍はウラン濃縮とプルトニウム製造で核爆弾を作り始めた。どちらが効率が良いか分からなかったので二つのタイプを作り、それぞれ広島・長崎で爆発させて大量虐殺を行いました。それでプルトニウムの方が効率的だと確かめた。
このためその後、原子炉がフル稼働していったわけですが、大事なポイントは兵器は人の命を奪うためのものですから、人命も環境も大事にしないことです。環境に優しい戦車とかないのと同じ。人殺し優先です。そんなもの、平和利用できるはずがない!


守田講演スライドより 以下も同じ


原発が平和利用できない理由その2 原発は放射能を閉じ込められず被爆(被曝)被害を作り続けている!

核兵器製造装置である原子炉が発電に使われるようになったのは、この装置が膨大な熱を発するためです。冷やすものが必要で、試行錯誤の中で水が使われるようになった。すると水は沸騰する。それをボイラーにつなげたら発電できたのです。
でもそれで最初に作られたのは原子力潜水艦のエンジンでした。核戦争になったら互いに核の発射装置を先に叩きたい。反対に言えばどう隠すかが大事で、長く海の奥底に沈んでいるのが一番だったわけです。

しかし核戦争に対する不安、核兵器に対する嫌悪感が高まりだす中で、アメリカは"Atoms for pease"の掛け声のもと、平和利用を言い出した。その時にうたわれたのは放射能は危険でも、閉じ込めれば安全だということでした。
このため原子炉を覆う格納容器が作られた。いざとなったら放射能を封じ込めるためのものですが、実際には何度も失敗した。それどころか過酷事故時に放射能を排出して格納容器を守る、ベントという装置まで作られた。封じ込めはできなかったのです。

さらに原発はたびたび点検しなければなりませんが、内部は放射能だらけ。そこに入り込む労働者を必須のものとしています。被曝労働なくして維持できないのです。格納容器があろうと、その中に入らねばなのだから絶対に被曝するのです。
この労働を世界のあちこちで、使い捨て労働者たちが担わされています。超高線量のもとで働く「特攻屋」と呼ばれる人たちまでいて、その被曝労働がなければ原発は成り立たない。そんなもの、平和的に利用されているなどととても言えません。



原発が平和利用できない理由その3 原発を動かして10万年以上管理しなければならない核廃棄物を生み続けている!

このように被曝労働によって支えられ、事故が起きたら大量の放射能を撒き散らす原発は、さらに10万年以上も管理しなければならない放射性廃棄物を作り続けています。
ウランを掘り出し加工して燃料にしたときの放射線量を1万ギガベクレルだとすると、運転して核分裂することで100万倍の放射線をだす放射能(死の灰)になってしまい、放射線量は100億ギガベクレルにもなってしまいます。

これが使用済み核燃料の実態ですが、核分裂でたくさん生まれてしまった放射性物質は、それぞれに放射線を出して半減を繰り返していきます。しかしなかなか掘り出した時のウランの放射線値に戻らない。1万年でもダメでおよそ10万年はかかってしまうのです。
そしてその間、人類はこの放射性廃棄物を管理し続けなければなりません。わずかほんの少しの間の発電で、10万年以上管理しなければならないなんて余りに酷い。原発の発電が安いなんて壮大なホラ話です。核廃棄物管理をコスト計算してないのです。

しかもこの管理を押し付けられるのは、発電の恩恵にまったく預かってない次世代、未来世代です。これはもう未来世代に対する暴力としか言えません。
危険な物質なので安全管理そのものもかなり危ぶまれる。そもそも1万年に満たない歴史しか確認できない人類が、10万年先にまで影響を及ぼすことなどしてはならないのです。だから原発は平和利用などとはとても言えない。即刻、終わらせるべきなのです。



311を前後してあらためて原子力の平和利用なんてできない 原発はオワコンだと訴えよう!

福島原発事故から14年。私たちはあらためて原発ゼロを訴えましょう。原発は平和利用なんてできない。原発はオワコンなのです。このことをお話する講演のチラシを掲載しておきます。なおそれぞれでfacebookLIVEも行います。






*****

今年は被爆80年。この年に原発ゼロの声を大きく発展させましょう。そのための活動をカンパで支えて下さい!

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#原子力の平和利用 #原子炉は核兵器製造装置 #ウラン #プルトニウム #原発は平和利用などできない #原発は放射能を閉じ込められない #10万年以上管理しなければならない放射性廃棄物 #原発再稼働反対 #核廃棄物 #原発はオワコン

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明日に向けて(2502)福島原発事故から14年 もはや原発はオワコンだ 今こそ原発ゼロに大きく進もう-関西の各地の企画に参加します!

2025年02月24日 14時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250224 14:30)

福島原発事故から14年経ってはっきりしたのは原発はオワコンだということ

来月3月11日で東日本大震災と福島原発事故から14年を迎えます。この3・11前後に全国各地でたくさんの催しが開かれます。僕も可能な限り参加します。
この一連の企画を通して、ぜひとも多くのみなさんと「原発はオワコン」であることを共有したいです。

日本の国内には事故前に54基の原発が稼働していましたが、私たちはそのうち21基をすでに廃炉に追い込みました。たくさんあった原発輸出計画も全て止めてしまった。さらに核燃サイクルの中軸だったもんじゅも廃炉に追い込みました。
世界的にみても電源構成にみる原発の位置は低下するばかり。1996年の17.5%がピークでしたが、2023年には9.15%、半分近くまで落ち込んでいます。
原発新規建設も1979年に234基であったものが2024年は59基と4分の1に。しかも突出して原発建設を続けている中国を除くと建設中のものは32基しかない。ピーク時の14%弱。エネルギー投資では、風力と太陽光力への投資の10分の1になってしまっています。

これらについては詳しくは以下に示した「明日に向けて(2497)世界的に見ても原発がいきづまっているのは明らか」をご覧下さい。
https://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/0298c893e04a1f882adf29cf006d0700

原発推進派の一見強気な宣伝に騙されてはいけません。確実に私たちは核なき未来をたぐり寄せつつあるのです。この3月にこの確信を大きく広げましょう!以下、僕が参加する各地の企画をご案内します。



● 3月1日(土)に京都市左京区でお話します

まずは3月1日京都市左京区あすかい病院3F多目的ホールにてお話します。午後1時半から3時まで。
「今こそ原発ゼロをめざして~日本被団協ノーベル平和賞受賞を機に考える~」のタイトル
主催は左京健康友の会 電話075-712-9088 FAX075-712-0518 zoom視聴も可能です。



3月5日(水)丹波篠山市原子力災害対策検討委員会に出席します。

5日午後に丹波篠山市原子力災害対策検討委員会に出席します。
この間の原発の動向に関するミニプレゼンを行い、ヨウ素剤配布などのその後の様子についての報告を受け、討論を行います。
傍聴可能です。詳しくは丹波篠山市にお問い合わせください。


なお丹波篠山市でつくった「原発災害にたくましく備えよう」のアドレスを示しておきます。
https://www.city.tambasasayama.lg.jp/material/files/group/12/handbook1.pdf
https://www.city.tambasasayama.lg.jp/material/files/group/12/handbook2.pdf


3月7日(金)京丹後市峰山でお話します

7日に京都府京丹後市の峰山地域公民館ホールにてお話します。午後6時35分より8時まで。
「原爆と原発~原発は本当に平和に利用されている?被団協ノーベル平和賞の意義~」のタイトル
主催は原発ゼロネット丹後 電話0772-62-0169(丹労連気付)

なお16時半よりJA峰山前で原発ゼロ金曜行動が行われ、18時から第9回総会も開かれるそうです。僕も金曜行動から参加し、金曜行動と講演のLIVE配信を行います。



3月8日(土)バイバイ原発きょうと集会に参加します

8日は呼びかけ人の一人として京都市の集会に参加します
13時開場14時開会 京都市円山講演音楽堂にてです。バイバイ原発きょうと実行委員会主催です。
僕は発言等はしませんが、京都被爆二世・三世の会の代表世話人でもある平信行さんが、京都原水禁事務局長として発言されます。
https://fb.me/e/8f4NbqYVm


3月9日(日)原発ゼロ・被災者支援奈良のつどいに参加します

9日は一参加者として奈良市の集会に参加します。
JR奈良駅前にてです。午後0時半から3時まで。
原発ゼロ・被災者支援奈良のつどい実行委員会主催です。

5月17日に奈良の放射能測定所「はかるなら」の設立12周年集会で講演するので、そのチラシなど撒かせていただきます。



3月10日(月) 三田茂医師講演読み解き会第3回を行います

この日は連続して行っている三田医師講演を読み解く会3回目を行います。
京都市西院のラボール京都とZOOMの併設。午後6時半から8時半までです。
Facebookのイベントページをご紹介しておきます。
https://fb.me/e/49fJdq5Cz


3月15日(土) さよなら原発三重パレードでお話します

15日は三重県津市の三重総合文化センター(フレンテみえ多目的ホール&広場)でお話します。午後1時から2時半までです。
「原発からの命の守り方 原発・核燃サイクル最新取材報告」のタイトル
さよなら原発三重パレード2025実行委員会主催です。連絡先090-7912-7434(若原)
https://www.facebook.com/people/%E3%81%95%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AA%E3%82%89%E5%8E%9F%E7%99%BA%E4%B8%89%E9%87%8D%E3%83%91%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89/100064500411243/


 
#原発はオワコン #あすかい病院 #丹波篠山市 #原発ゼロネット丹後 #バイバイ原発きょうと #原発ゼロ被災者支援奈良のつどい #三田茂 #さよなら原発三重パレード #福島原発事故 #東日本大震災 

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明日に向けて(2501)核なき未来に向けて!活動への支援をお願いします。~「明日に向けて」連載2500回越えに際して~

2025年02月22日 14時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250222 14:30)

カンパをお願いします!その力で『原発からの命の守り方』続編を出します!

みなさま。ブログ「明日に向けて」が今回の配信で2500回を越えました。正確にはその前に「太平洋東北沖地震について」と「地震続報」というタイトルで46本の記事を書いたので、今回で2547本目の配信になります。
初めに記事を書いた2011年3月12日から今日まで5079日となります。計算してみると2日に1本とほんのちょっとのペースで書いてきたことになり、感慨深いです。これもみなさまの大きな支えがあってのこと。心からの感謝を申し上げます。

「明日に向けて」の軸をなすのは福島原発事故のこと、そして放射能から命を守ることです。これを軸により広範にさまざまな社会問題へのアプローチを続けてきました。今後もなんとしてもこの活動を続けていきます。
そのために2500回越えに際し、みなさまにカンパ・ご寄付をお願いします。なんのためか。まずは2015年に上梓した僕の著書、『原発からの命の守り方』の続編を上梓をします。ぜひよろしくお願いします。以下に振り込み先を記しておきます。

振込先 ゆうちょ銀行
なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151
他の金融機関からのお振り込みの場合は
なまえ モリタトシヤ 店名 四四八(ヨンヨンハチ)店番 448 預金種目 普通預金 口座番号 2266615

Paypalからも自由な金額設定でカンパしていただけます。
https://www.paypal.me/toshikyoto/1000


原発推進策をひっくり返し核なき未来に向かうために

新本で何を目指すのか。もちろん核なき未来をたぐり寄せるための道筋を、みなさんと一緒に切り開くことです。
そのためにこの間の原発推進策をひっくり返せる論拠を出します。

ご存じのように日本政府は、福島原発事故以降、いったんは脱原発へと舵を切りました。ところが2023年2月に原発推進への転換をうたった基本方針を閣議決定してしまいました。
但しこの流れは日本政府だけでなく、スリーマイル島・チェルノブイリ・福島と連続した事故によって先細って来た原子力産業衰退の流れに抗わんとする人々が総体として作りだしているものです。
どういう組織が軸なのかというと、IAEA(国際原子力機関)、ICRP(国際放射線防護委員会)、UNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)などであり、その背後に原子力産業が控え、さらにはそれを核兵器産業が後押ししています。

しかしこの先、原発推進策に展望はあるのかというと全く否です。そもそもの原発推進の目的だった核燃料サイクル=核燃料を燃やしながらそれを上回る核燃料を作り続けるという「夢物語」はとっくに潰え去っています。
その上、いつまでたっても事故を起こさない「安全な原発」など作れない。さらに核のゴミの処理もまったくできておらず、この先、数万年も管理が必要なものを作り続けているだけです。

このため、きちんと原子力政策の愚かさ、無謀さ、展望のなさを明らかにしていけば、この計画は必ず潰すことができます。
実際、この間も、私たちは日本からの原発輸出計画をすべて止めたし、もんじゅも廃炉にして、核燃サイクルに大きく待ったをかけています。それだけではありません。他の原発ももう21基も廃炉に追い込んでいるのです。

原子力はオワコンです。同時に市民にはとても大きな力があるのです。だからこの力をもっと高め、核なき未来へと向かいましょう。
そのために原子力に関する正しい情報をみんなで出して広げることこそ大事。




守田講演スライドより


『原発からの命の守り方』の続編を出します!

このために、前述のように『原発からの命の守り方』の続編=最新版を書き、今年前半中に出版します。そこにこれまで書いてきたものを集中させます。

矢ヶ崎克馬さんとの共著『内部被曝』(2012)、単著『原発からの命の守り方』(2015)、にょきにょきプロジェクト『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』(2020)『命を守り育み伝えるために AFTER TEN YEARS』(2021)
パンフレット版『原発からの命の守り方』(2023)(2024)、京都「被爆二世・三世の会」『被爆二世・三世健康調査アンケート結果報告書』(2024)
さらに編集・執筆に加わった篠山市『原発災害にたくましく備えよう』(2017)、脱原発政策実現全国ネットワーク『再処理工場の核惨事』(2024)・・・これらに盛り込んできた内容を簡潔に入れ込みます。



ぜひ原発推進策をひっくり返し、核なき未来への流れを作り出すものとして、この事業にみなさんの浄財を投じられて下さい。確実に未来のためになるべく、大奮闘して良いものを仕上げることをお約束します。

この他にもまだまだ計画がありますが、続きは次号に書きます。
みなさま。ぜひご支援をよろしくお願いします!

#明日に向けて #連載2500越えに際して #原発からの命の守り方 #原発推進策をひっくり返す #核なき未来へ #放射線副読本すっきり読み解きBOOK #命を守り育み伝えるために #AFTERTENYEARS #被爆二世三世健康調査アンケート結果報告書 #京都被爆二世三世の会

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明日に向けて(2500)被爆(被曝)の新しい理解へ!三田茂医師講演を読み解く会2回目にご参加を(2月17日月曜日)

2025年02月13日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250213 23:30)

第2回目は2月17日月曜日午後6時半から ラボール京都とZOOM併設です!

好評の三田茂医師講演を読み解く会の2回目を行います!今回も会場とZOOMでのハイブリッド開催です。

お申し込みは以下から
https://forms.gle/oq4dv8tVkdUvN4e28

イベントページを示しておきます。以下のバナーをクリックすると飛べます!
三田茂医師講演を読み解く会第2回2月17日(月)


あらためて三田茂講演の概要をご紹介します!

なおこれまでも繰り返し紹介していますが、初めての方もおられるかもなので、あらためて三田医師をご紹介します。

三田さんは東京の小平市から岡山市に避難移住された内科医です。
福島原発事故後、小平市を中心に東京でさまざまな体調悪化が起きたことに対し、4000人の血液を測って白血球の中の好中球が軒並み減っていることを把握。福島事故の被災者を『新ヒバクシャ』と命名して治療に乗り出しました。
そしてさまざまに明らかになってきた「病悩」に『能力減退症』という名をつけ、さまざまな治療を試みる中で、大きく治癒の可能性を切り拓いてこられました。

一方、僕(守田)も参加する京都「被爆二世・三世の会」で、被爆の遺伝的影響に着目し、アンケート調査を行って100人を超える二世からの返答を受け、それらを報告書にまとめました。(昨年1月発行)
それを三田さんに読んで頂いたところ、大変、驚かれた。被爆二世に起きていることと新ヒバクシャに起きていることに、大きな共通性があるというのです。だから自分は「高い確率で治せる確信」があると・・・。

今回、読み解きの対象にしているのは、それで私たちが三田さんを京都にお呼びして行った京都「被爆二世・三世の会」年次総会の記念講演です。(昨年5月12日開催) 以下のタイトルでした。
「原爆ぶらぶら病」と『能力減退症』=被爆者と『新ヒバクシャ』その類似性、共通性ー被爆・被曝の新しい理解・病悩の解決の可能性

この講演動画を公開しています。以下をクリックして下さい。
三田茂医師講演

またこの講演の全文文字起こしも公開しています。
こちらから入手できます。
https://forms.gle/tokcVB9LLPDh2ME69

アンケート調査報告書は以下から入手を

講演の際に三田さんが読みあげて下さったアンケート結果報告書を無料公開しています。
有料の冊子版もお求めいただけます。それぞれ以下からアクセスして下さい。

『被爆二世・三世健康調査アンケート結果報告書』
無料ダウンロードフォーム
https://forms.gle/bi84prrb9c1YjFux6
冊子版お申し込みフォーム
https://forms.gle/vynPbJAc8rWHBZEb9


被爆(被曝)のリアリティと治癒の可能性に触れて欲しい

この読み解きを通じて、つかんで欲しいことは二つです。
一つに被爆(被曝)のリアリティについてです。とくに着目して頂きたいのは、被爆二世への調査で明らかになってきたさまざまな症状です。それが東京をはじめ、東日本各地で起きていることと大きくつながっています。
このため京都「被爆二世・三世の会」で行った調査で示されたことが、そのまま福島原発事故による被爆(被曝)でどんなことが起きているのかの目安になっています。だからこれを手引きに、ご自身や周りの方の身体のことをしっかり見てみて頂きたいのです。

もう一つは、その症状の多くを三田医師が治すことができていること。ここがとても重要です。
もちろんどれだけ深刻に被爆(被曝)したのか、またまたもともとのその方のあり方によって、被害の度合いは違ってくるのですべてが治せるとは言えません。でも辛さ=病悩を軽減することはできていることが多いです。
どんな症状が出ているかだけではなく、治せる展望が切り開かれていることを一緒につかみ、多くの人に伝えて頂きたいです。

このためこの三田医師講演を読み解く会の1回目の録画を公開することにしました。ぜひ以下をクリックしてご覧下さい。
三田医師講演を読み解く会1回目の録画

なお広く誰にも見れるように公開していますが、そもそもの被爆二世・三世健康調査アンケートの遂行を含めて、かなりの労力をつぎ込み、心を込めて作ってきました。
その点に共感して頂けた方に、任意の投げ銭をお願いしています。可能な方は以下に振り込みをお願いします。
振込先 ゆうちょ銀行 なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151

それではみなさま。ラボール京都にて、zoomにて、録画にて、お会いしましょう!

#三田茂 #新ヒバクシャ #能力減退症 #京都被爆二世三世の会 #被曝二世三世健康調査アンケート #三田茂医師講演読み解き会 #被爆被爆の新しい理解 #病悩の解決の可能性 #被爆の遺伝的影響 #新たな治療の可能性

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明日に向けて(2499)イギリスはプルトニウム100トン超の廃棄を決定!核燃サイクルにも原発にも展望はないのは明らかー11日川越市でお話します!

2025年02月10日 18時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250210 18:00)

東京駒込のカプセルホテルからの発信です。

 明日11日、ウエスタ川越 活動室2にて。午前10時からお話します

タイトルはこれです。
「ノーベル平和賞受賞を踏まえてその先に~いま現に進行している被爆(被曝)に立ち向かおう!」

詳しくはイベントページをご覧ください。
https://fb.me/e/2LBDM31CL

今回の記事で展開していることも盛り込みます。



イギリスがプルトニウム100トン超の廃棄を決定した

イギリスが再処理によってため込んだ100トン超のプルトニウムの地層処分を行うことを発表しました。
地層処分にはあまりに大きな問題があり、肯定できません。しかしイギリスが膨大なプルトニウムを廃棄物と判断せざるを得なくなったことには、核燃料サイクルも、原発もまったく展望がないことが顕著に現れています。今回はこの点を考察します。

記事によればイギリスが貯めているプルトニウムは140トン。そのうち24トンが他国分であり、うち21.7トンが日本のものだそうです。
イギリスはこのうち自国分の116トンについて、①MOX燃料にする②長期保管する③ごみとして処分すると三つの選択肢を検討し、ごみとしての処分を決めたというのです。


英、使い道ないプルトニウムを地中に廃棄方針 保管する日本分は未定
朝日新聞 2025年2月2日
https://www.asahi.com/articles/AST2100QVT21TIPE00LM.html


再処理工場THORP(ソープ)の破綻

これはイギリスによる「再処理ビジネス」と日本の原発政策の破綻を表すものでもあります。
イギリスはセラフィールドに民生用の再処理工場ソープとMOX燃料製造工場SMPを建設、ソープは1994年に試験運転を開始しました。まだ幾つかの国で核燃料サイクルの実現が夢見られているときの計画でした。
イギリスは各国で再処理工場の建設が進まないことから、海外の電力会社から再処理を受託することにウエイトを置き、建設費の大半もこれらの電力会社に担わせました。

なかでも突出していたのは日本でした。第一期委託分の38%と突出した支払いがなされて、ソープは「ジャパンプラント」とすら呼ばれました。
日本は国内での再処理が進まない中、各原発の燃料プールが使用済み核燃料で埋まってしまい、運転ができなくなることを恐れて、ソープに多大な出費を行ったのです。
ところがこの再処理工場、トラブル続きでした。処理量も当初の年間1200トンにおよばず400トンで、経費も上昇するばかり。しかも各国が核燃料サイクルを断念し、顧客がいなくなりつつありました。

そんな中で2011年に福島原発事故が発生。英国・原子力デコミッショニング機構(NDA)は同年8月3日に、日本でMOX燃料使用の展望が途絶えたとしてMOX燃料製造工場SMPの閉鎖方針を発表。ソープも2012年に廃止が決まり、その後2018年まで契約分の再処理を行ったのち、閉鎖されています。
日本が六ヶ所村再処理工場を稼働させるための使用済み核燃料の運び先として確保しようとした工場群の閉鎖であり、それそのものが日本の原子力政策の破綻を意味してもいます。参考記事を示しておきます。

破綻したイギリスの核燃料サイクル ―セラフィールド再処理工場の終焉と六ヶ所再処理工場の行方
NEW DIPLOMACY INITIATIVE 20220404 平野あつき
https://www.nd-initiative.org/research/10486/

ATOMICA掲載の図より
https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_14-05-01-17.html


核燃料サイクルは完全に破綻した。MOX燃料を作っても使い手がいない!

今回、イギリスがプルトニウムを「ごみ」と判断したのは、この先、核燃料サイクルなどまったく展望がないことがはっきりしているからです。
もともとウランの埋蔵量はけして多くないことが知られていました。しかも核分裂するウランは天然ウランの0.7%しかない。
しかし残りのウランに中性子を当てるとプルトニウムが生まれる。そしてそのプルトニウムを使ったMOX燃料で発電すると、燃やした以上のプルトニウムを作り出せる。エネルギー源を増殖させることができて、無限のエネルギーを得られるというのです。それが原子力の夢だったのでした。

しかし世界のどこでも増殖させるための「高速増殖炉」を作れなかった。技術的に無理だったのです。
だからもうMOX燃料を作っても意味などないのです。プルサーマルはため込みすぎたプルトニウムを無理やり消費するだけのもので、増殖の夢など果たせない。
それどころかMOX燃料はウラン燃料の10倍もするので、経済的にまったく不効率だし、冷却にも何倍もかかる。その上、そもそもウラン燃料よりさらに大きな危険性にも満ちている。

だからどう考えてもこれ以上MOX燃料を作っても使い手がないことは明らか。つまりもはやごみでしかないのです。だからごみとしての処理以外の道がないのです。
日本も確実にこの道を行くしかない。そもそも六ヶ所再処理工場を動かせる展望などないし、動かしても国内ではMOXへの加工ができない。
そのためMOX製造工場も作っていますが、それが完成してももんじゅは廃炉になってしまったから、もうMOX燃料も使い道などないのです。
ではプルサーマルを続けるのか。それもすぐに行き詰まる。コストが高すぎるし、熱量が高いのでプールをよりはやく埋めてしまうからです。


ANNニュース  20161228


原子力はオワコン

これらが示してるのは、もはや原子力になんの展望もないということです。原子力はオワコンなのです。
いま原発推進が叫ばれているのは、このままでは確実に終わってしまい、「資産」としているものが「ごみ」になってしまうので、そうならないようにと原子力に利権を持つ人々があがいているためが一つ。
同時にその何が何でも原子力を生き延びさせようとして次々に繰り出されるウソを利用して、利ザヤを稼ごうとする投機マネーが群がっていることが二つ。
主要にこれらによるものでしかありません。そんなウソに踊らされてはいけない。

原発政策を終わらせるために、この破綻の現実をより多くの人に伝えていきましょう!


#ノーベル賞のその先に #ウエスタ川越 #守田敏也講演 #イギリスがプルトニウムをごみと判断 #核燃料サイクル #MOX燃料 #高速増殖炉 #プルサーマル #原子力はオワコン #原発政策を終わらせよう

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明日に向けて(2498)被爆二世・三世に対する援護施策の実現を求めて2月7日に厚労省交渉を行います!オンライン署名の拡散でのバックアップをお願いします

2025年02月03日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250203 23:30)

被爆二世・三世全国連絡会の一員として行ってきます!署名を6日正午までに集中して下さい!

2月7日に衆議院第二議員会館にて、被爆二世・三世全国連絡会による被爆二世・三世に対する援護施策の実現を求めた対厚労省交渉が行われます。
この行動は2024年2月7日に行ったものを受け継ぐもの。「被爆二世・三世全国連絡会」による2回目の交渉です。
僕もこの連絡会に参加している京都「被爆二世・三世の会」世話人として参加します。朝一番の新幹線で向かいます。

みなさん。ぜひバックアップをお願いします。
具体的には私たちが行っている署名にサインをして頂くことと、これを可能な限り拡散することをお願いしたいです。以下のもの。URLとQRコードを貼っておきます。


https://x.gd/uqXAR


この署名は立ち上げたときに「明日に向けて」でお願いしているので、すでに署名して下さっている方も多いかと思います。
その場合はぜひ、それぞれのお持ちのSNS媒体でシェア・拡散をお願いしたいです。

7日に提出するので、前日6日のお昼までにお願いします。その後にプリントします。残り約60時間とちょっとで、署名数を大きく伸ばしたいです。
ぜひ力をお貸しください!


昨年2月7日の対政府交渉と参加団体・個人 守田撮影


署名の全文を貼り付けます!英文もあるのでぜひ世界中のご友人に署名を広げて下さい!

被爆二世に援護を
被爆者の子どもと生まれ、遺伝的影響への不安を抱えて生きる私たちの声を聞いてください

この署名で変えたいこと

発信者 被爆二世・三世 全国連絡会

Please scroll down for the English version.
Support the second-generation A-bomb survivors

広島・長崎への原爆投下から79年が経過するなか、被爆二世の高齢化も進み、平均年齢も60歳代後半にさしかかってきているかと思われます。

病気に苦しむ被爆二世に対する援護施策の実現に向けて、ぜひ皆さまの力を貸して下さい。

私たちは、被爆二世への援護を求める有志で集まった「被爆二世・三世全国連絡会」(世話人代表・森川聖詩)です。2024年2月、厚生労働省への要請活動をきっかけに集い、交流しながら活動を続けています。広島、長崎をはじめとする9団体に加え、全国の個人有志が参加しています。

被爆二世は、自身が幼少の頃、あるいは生まれる前に兄弟姉妹が病死している例も稀なことではないなか、その多くが生き延びながら多種多様の病気や症状に苦しんできました。

かかっている病気は、がん、白血病、悪性リンパ腫など細胞増殖機能障害、再生不良性貧血、血小板減少症、白血球減少症、鉄欠乏性貧血など造血機能障害、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、糖尿病など内分泌腺機能障害、心筋梗塞、高血圧性心疾患など循環器機能障害など多岐にわたっています。

ただその他に被爆二世・三世に特有と考えられるのが血液検査などによる数値・データなどに表れない、原因不明とされる症状や不定愁訴です。

疲れやすい。全身倦怠感。下痢しやすい。風邪をひきやすく、かかるとなかなか治りにくくこじれる。皮ふや粘膜が弱く、湿疹、じんましん、ただれ、かぶれなど皮ふ炎、歯ぐきからの出血、口内炎、副鼻腔炎などを発症しやすい。傷口が治りにくく、化膿しやすい、頭痛、非定型顔面痛、さまざまな疼痛などはそのなかの一例に過ぎません。

以下、被爆二世の生の声です。


「子どもの頃から何か病気を発症するとこじらせてばかり。風邪をひくと咳だけが2~3か月も残ったり気管支炎や副鼻腔炎を併発したりする。40代後半頃からは以前よりもさらに風邪をひきやすくなり、季節を問わず、1年のうち8~9か月もの間、次々と風邪をひくようになった」(60代・男性、神奈川県)

「私には本当は兄がいた(姉がいた、弟、妹がいた)。でも生まれてすぐに、あるいは生まれるまでもなく、この世の光を受けることなく亡くなった」

放射線が子孫に影響を及ぼすことは、動物実験では実証されています。人間に対する影響は「確定していない」というのが実情ですが、これまでに紹介した通り多くの被爆二世がその身をもって病気がちの人生を訴え、不安におびえながら暮らしているのです。

被爆者は、1956年日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)結成以降、国に対して被爆二世・三世への援護も含めた「原爆被害者援護法」、のち「被爆者等援護法」の制定を求めてきました。


ところが、1994年に制定された「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」(通称:「被爆者援護法」)は、戦争を遂行した国の戦争責任を認めるものではなく不十分な内容で、被爆二世・三世への適用条項(援護施策)も盛り込まれていませんでした。


その一方で、国は1979年度から「被爆二世健康診断調査」を実施しています。この調査では被爆二世が無料で健康診断を受けることができますが、先ほどにも述べた通り被爆二世に対する援護は行われていないので、仮に病気が見つかったとしてもなんの医療保障も受けることができません。しかも、単年度予算措置のためいつ打ち切られるかもわかりません。「健診を続けた結果、援護施策につながるのでは……」と期待する被爆二世もいますが、国自らが「保障施策につながるものではない」と繰り返し説明しています。つまり、調査をしてデータを収集するだけ。私たち被爆二世は、今も「モルモット」扱いを受けているのです。


私たちが被爆者に準じた保障施策を受けられるようにするためには、日本被団協の先達が運動していたように現行法に定められている被爆者(一世)への施策を被爆二世・三世に適用すること(現行法の制度改正)が必要です。

私たちの親である被爆者は平均年齢85歳を超え、「時間がない」とよく言われます。しかし、「時間がない」のは私たちも同じなのです。

マスコミで取り上げられる被爆二世の姿は、親の体験を受け継いで平和への思いを語るような、前向きで明るい様が多いとと思います。しかし、実態としては多くの被爆二世が病気と闘い、または原爆放射線による遺伝的影響におびえ、苦しみながら生きています。みなさんにはどうかその現実を知っていただき、私たちがよりよく生きられるようにお力を貸していただきたいのです。

 
さらに被爆二世に対する援護を実現させることは、私たちの子どもである被爆三世にもつながっていきます。あるいは、世界中に存在する核による被害者を救うことにも通じるでしょう。そういった意味で、被爆二世への援護を実現させることは、核に対抗し、廃絶するためにも不可欠なことであると私たちは考えています。

みなさんのご支援を心から呼びかけます。 どうぞよろしくお願いいたします。


【日本政府に求めること】
※集まった署名をもとに、以下のことを日本政府に要望します。


1.現行の「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」を被爆者の子と孫(被爆二世・三世)に適用(現行法に「子と孫への適用条項」を追加)してください。

※ただし、適用範囲は以下のとおりとする。

(1)健康診断の実施(年2回実施。うち1回はがん検査を実施)

(2)医療の給付

一般疾病に対する医療の給付

 (3)各種手当
① 健康管理手当…厚生労働省令で定める11障害のいずれかを伴う病気にかかっている人

② 介護手当(重度)…精神上または身体上の障害のために費用を支出して身のまわりの世話をする人を雇った場合

③ 介護手当(中度)…同上 

④ 家族介護手当…重度の障害のある人で、費用を出さずに身のまわりの世話を受けている場合

⑤ 葬祭料…被爆二世・三世が死亡した場合、葬祭を行う人に支給

2.(上記施行までの経過措置として)

現行の「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」で定められている健康管理手当の対象11障害(対象疾病)に被爆二世が罹患し、医療機関で治療を受ける場合には、自己負担額分を支給してください。


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Support the second-generation A-bomb survivors!

We, who were born as children of A-bomb survivors live with the fear of hereditary effects of radiation.
This is our voice.

Start date: June 9, 2024 

Addressee of signatures: Shigeru Ishiba (Prime Minister) and Takamaro Fukuoka (Minister of Health, Labour and Welfare)

What we would like to change with this petition 

Signature sender: National Association of Second and Third Generation Atomic Bomb Survivors in Japan

As 79 years have passed since the atomic bombings of Hiroshima and Nagasaki, the second-generation A-bomb survivors are aging, and the average age is probably approaching the late 60s. We ask for your help in realizing comprehensive physical examinations, subsidized medical coverage, allowances for health care and improving the quality of life. 

Our group is named the National Association of Second and Third Generation Atomic Bomb Survivors in Japan (Coordinator Representative: Seishi Morikawa). It consists of 9 groups of second and third generation survivors including Hiroshima and Nagasaki, and individual members from all over Japan. We negotiated with the Ministry of Health, Labour and Welfare to request  financial support in February, 2024 and have continued our activism to realize that.  


It is not uncommon for second-generation A-bomb survivors to have brothers or sisters who died of illness when they were young, or even before they were born. Second-generation survivors have suffered from multifarious diseases such as cancer, leukemia, malignant lymphoma, other cell proliferation disorders, aplastic anemia, thrombocytopenia, leukopenia, iron deficiency anemia, other hematopoietic disorders, hypothyroidism, hyperthyroidism, diabetes, and other endocrine gland dysfunctions, myocardial infarction, hypertensive heart disease and other cardiovascular dysfunctions. Other symptoms and complaints that are considered unique to the second and third generation A-bomb survivors are those that do not appear in blood tests or other numerical data, and for which the cause is unknown: tiredness, general malaise, prone to diarrhea, catching colds easily, and when these other symptoms appear, they are difficult to recover from and become complicated, with weak skin and weak mucous membranes, prone to eczema, hives, sores, rashes, and other skin infections, bleeding gums, mouth ulcers, sinusitis, etc.. Injuries are difficult to heal and easily become infected, headaches, atypical facial pain, and various types of pain are just some of the symptoms. The followings are firsthand accounts from second-generation A-bomb survivors. “Since I was a child, whenever I got sick, it always got complicated. When I caught a cold, I would cough for two to three months, or I would get bronchitis or sinusitis (male, 60s, Kanagawa, Japan).” “I had a sibling (or had siblings). However, they died soon after they were born, or even before they were born, without ever seeing the light of this world (Anonymous).”

Animal experiments have demonstrated that radiation exposure leads to hereditary effects for the descendants. Even though the effects on humans are "undetermined," as we have shown, many second-generation A-bomb survivors have complained of their sickly lives and live in fear and anxiety. Since the establishment of the Japan Confederation of A- and H-bomb Sufferers Organizations (Nihon Hidankyo) in 1956, atomic bomb survivors have demanded that the government enact the Atomic Bomb Victims Relief Law, which includes relief for second and third generation survivors. However, the "Law Concerning Relief for Atomic Bomb Victims" (commonly known as the "Atomic Bomb Victims Relief Law") enacted in 1994 was inadequate and did not acknowledge the responsibility of the government for the war, nor did it include provisions (financial support) for second and third-generation A-bomb survivors.

 On the other hand, the government has been conducting the "Physical Examination and Survey on the Health of the Second-Generation A-bomb Survivors" since April 1979. This study allows second-generation A-bomb survivors to receive physical examinations free of charge, but as mentioned earlier, no subsidized medical coverage nor financial support is provided to second-generation A-bomb survivors, so even if they are found to be ill, they will not receive any allowances for medical or health care. Moreover, the budget is for a single fiscal year, so there is no telling when it may be cut off. Although some second-generation A-bomb survivors are hoping that the continued health check might lead to a support program, the government itself has repeatedly announced that this physical examination and survey has nothing to do with subsidized medical coverage or allowances for health care. In other words, they only conduct surveys and collect data. We second-generation A-bomb survivors are still treated as “guinea pigs”.

In order for us to be able to receive the similar financial support as A-bomb survivors, it is necessary to apply the "Atomic Bomb Victims Relief Law" stipulated in the current law to the second and third generation A-bomb survivors by the revision of the current law, as our predecessors in the Japan Confederation of A- and H-Bomb Sufferers Organizations have been campaigning for.

The average age of our parents, the A-bomb survivors, is over 85 years old, and it is often said that they have no time. However, the same is true for us.
 

Many second-generation A-bomb survivors who are featured in the mass media appear positive and upbeat, as if they have inherited their parents' experiences and are speaking of their desire for peace. However, the reality is that many second-generation A-bomb survivors are still struggling with diseases or living in fear and suffering from the hereditary effects of A-bomb radiation. We hope that you will be aware of this reality and help us to improve our quality of life.
 

Furthermore, the realization of financial support for the second-generation A-bomb survivors will lead to the third generation A-bomb survivors who are our children. It will also lead to relieving nuclear victims of the world. In this sense, we believe this is an indispensable element for nuclear abolition to oppose nuclear armament and nuclear power.


We sincerely ask for your support.


Requests to the Japanese government

Based on the collected signatures, we request the following from the Japanese government

1. Please include the children and grandchildren of A-bomb survivors (second and third generation A-bomb survivors) in the current "Atomic Bomb Victims Relief Law".

We would like the law to be applied to the following:

(1) Physical examinations: conducted twice a year (One of these examinations is for cancer)

(2) Medical allowances: medical allowances for general illnesses

(3) Various allowances

① Health care allowance: persons suffering from any of the 11 categories of dysfunction (or diseases) of organs specified by an the Ministry of Health, Labour and Welfare

② Nursing care allowance (severe): persons who employ a person for personal care by paying expenses due to mental or physical disabilities

③ Nursing care allowance (medium level): same as above 

④ Family care allowance: for severely disabled persons who receive personal care from family members

⑤ Funeral allowance: for the relative who holds a funeral service for a second and third-generation A-bomb survivor who has passed away

2. (As a transitional support until the above comes into effect)

When a second-generation A-bomb survivor suffers from any of the 11 categories of dysfunction (or diseases) of organs covered by the “Health Care Allowance” stipulated in the current " Atomic Bomb Victims Relief Law " and receives treatment at a medical institution, please provide the amount of copayment.

Will you help us to make this petition a success?

より詳しく被爆二世に起きていることを知りたい方は私たちの調査報告書をご覧下さい

『被曝二世・三世健康調査アンケート結果報告書』ダウンロード申し込みフォーム
https://forms.gle/9Vo13JNGh43JmG7r8
冊子版申し込みフォーム
https://forms.gle/bSuMDGtkWuBN75KW7

“Report on the Results of the Health Study Questionnaire for the Second and Third Generation Atomic Bomb Survivors” Download form  
https://forms.gle/dA2tG3GiXUhan1vv7

#被爆二世 #原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律 #被爆二世三世への適用を #京都被爆二世三世の会 #被爆二世三世全国連絡会 #SupportthesecondgenerationAbombsurvivors #Abombsurvivors #hibakusha #secondgenerationAbombsurvivors

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明日に向けて(2497)世界的に見ても原発がいきづまっているのは明らか 一見強気の建設計画も投機(株での儲け)のためだけで破綻は必至 確信を強めて脱原発の道を歩もう

2025年01月31日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1501~1700)

守田です(20250131 23:30)

明日2月1日に『原発からの命の守り方2024』を読む会を行います。それに向けてさらに原発の世界的な行き詰まりについて考察しました。
なお読む会については記事の一番最後に紹介しています。

世界の電源構成における原発のシェア率は1996年以降、下がりっぱなし

昨年末、朝日新聞に極めて示唆的な記事が載りました。
「原発回帰の日本、世界は? 『もうひとつのノーベル賞』受賞者が解説」というタイトル
ライフ・LIVEリッド賞を1993年に高木仁三郎さんとともに受賞したマイケル・シュナイダーさんへのインタビュー記事です。
なおシュナイダーさんは「World Nuclear Industry Status Reports」を毎年発行しています。僕も直接、送って頂いています。

記事のアドレスを記しておきます。有料記事です。なお今回貼り付けた図・写真はみなこの記事から拝借しました。
https://digital.asahi.com/articles/ASSDK32YSSDKPLBJ002M.html?iref=ogimage_rek

大事なのは以下の図です。



これをみると原発のシェアは1996年の17.5%をピークに落ちるばかりで2023年は9.15%まで落ち込んでいるのが分かります。

発電量も2006年がピークで今もそれより少し下回っている状態ですが、これは特殊、中国だけが大きく伸びての数字。中国を除くと1990年代半ばの水準にすぎないのです。


● 原発の基数も減少 中国を除けば激減 新規建設もピーク時から激減

世界の原発の基数にも言及しています。ピークは2002年の438基。福島原発事故後に落ち込み、2018年から持ち直したものの頭打ち。2024年7月現在で408基です。
このうちわけでも中国だけが突出して伸びて、他の国々では減少していることが分かります。
世界の新規原発の運転開始は2004~2023年で102基ですが、同じ期間に104基が閉鎖。このうち中国は運転開始49基、閉鎖0基。それ以外では運転開始53基、閉鎖104基なのです。

これら原発の退潮傾向は以下の建設中の原発の数にもはっきりあらわれています。
ピークは1979年で234基でしたが、2024年7月現在で59基、4分の1に減っています。しかも59基のうち中国が半分の27基も占めていて、残りの国では32基しかない。ピーク時の14%弱です。



強気の建設姿勢を示しているのはなんと投機目的! 騙されてはいけない

この記事の中で僕が「なるほど!」と非常に納得したのは以下のシュナイダーさんの言葉です。
「原発への投資は、投機的なものと、戦略的な長期的なものとを、区別する必要がある。実際にSMRに長期的に取り組んでいる企業は限られており、投機的な投資が目立っている。
投機としては動きが激しく、短期で多くのお金を生み出すことができ、魅力的なのだろう。売るものがまだなく、認証された設計もない企業が、株式上の企業価値が数十億ドルとかあるのはまさに投機としか思えない。」

本当にもうまったく「なるほど!」です。実は僕はなぜさまざまな世界企業がこの間、原発に入れ込みだしたのか、十分にその意図が解けていませんでした。「なぜまったく技術的な展望がないのに強気なのだろう?」と疑問に思っていました。
答えは単純。投機のためなのです!要するに原発に展望があるようにみせかけて投資を募る。建設を歌う企業の株価を吊り上げる。それがバブルのように膨らんだら売り抜く!それで莫大な資金を稼ごうとしているのです。
悪徳です!クリントン政権以前はできなかった経済犯罪です。そのためにあたかも新世代原発に展望があるかのように振舞い、技術的な展望のないものがばんばん宣伝されている。こんなことにけして騙されてはいけない!


マイケル・シュナイダーさん


再生エネルギーが原発を完全に越えている

では投機ではなく、実際のエネルギーへの投資はどうなのかというと、すでに風力と太陽光力だけでも原発を大きく上回っています。ほぼ10倍でこの差は開くばかり。
さらに「革新軽水炉」は建設費が増大し、酷い場合には当初予算の4倍、5倍にもなっていますが、再生可能エネルギーはコストが大きく下がりつつあり、今後もさらに下がっていきます。
実は世界で唯一、原発を推進している中国でもエネルギー投資は再生エネルギーの方が大きくなっている。この傾向はやがて強まるばかりでしょう。

そんな中、日本ではすでに太陽光発電で昼間のピーク時の電力需要を上回る電気ができてしまっていて、なんとそれを捨ててさえいる状態です。しかしそれも蓄電池が発展してきているので、解決の道が見えつつあります。
つまりコスト面でもう原発は再生可能エネルギーに太刀打ちできないのです。だからまともにエネルギーを作ろうとする投資は、原発ではなく再生可能エネルギーに向かっているのです。
繰り返しますがそれでも原発に未来があるかのように叫んでいる人々は、投機で儲けようとしている人々だけ。かつまた核技術がなくなっては困る核兵器産業がそれを後押ししているだけです。そんな人々に騙されてはいけません。



原発はオワコン!これを学び宣伝し脱原発の力を強めよう

いま大事なのは原発が完全に行きづまり、オワコンであることをしっかり学び、宣伝し、脱原発の力を強めることです。
そのためにいま『原発からの命の守り方2024』を読む会を進めています。ぜひご参加下さい。次回は明日2月1日午前10時半から。ZOOMにてです。その次は4月5日(土)開催です。
リアルタイムで参加できなくても、アーカイブ配信を受けることもできます。ぜひご参加下さい。

詳しくはイベントページをご覧下さい。
https://fb.me/e/4XMJg8WvQ
申し込みフォームは以下に
https://forms.gle/m8sgasA8GmPVtJiJ7

『原発からの命の守り方2024』は無料でダウンロードできます。冊子版申し込みフォームも示しておきます。
https://forms.gle/h4cs7qjKyTAQn4837
https://forms.gle/T8EeCkJP4d1wW6Eb9

#原発からの命の守り方 #にょきにょきプロジェクト #マイケルシュナイダー #放射線防護 #原発はオワコン #原発のシェア率は探しっぱなし #原発推進を叫ぶのは投機が目的 #再生エネルギーが原発を越えている #原発新規建設も激減

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明日に向けて(2496)原発推進策は愚かで展望がなく危険なだけ!このことをしっかり学ぼう―『原発からの命の守り方2024』を読む会(2月1日土曜日10時半から)にご参加を

2025年01月24日 23時30分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250124 23:30)

● BOOKを読む会に参加し討論し脱原発の想いを強めていこう!

2月1日土曜日の午前10時半から『原発からの命の守り方2024』の4回目を行います。
今回扱うのは「5 原発推進策は愚かで展望がなく危険なだけ」「6 チェルノブイリ原発事故は終わっていない」です。
とくにこの間、無理で無謀で愚かで危険極まりない老朽炉の再稼働が強行されていることに対し、あらためてみんなでしっかりと、脱原発の想いを強めていきたいと思います。

主催はにょきにょきプロジェクト。ZOOMオンリーの開催です。
参加費は1回1000円。複数回参加の場合は安くなります。

詳しくはイベントページをご覧下さい。
https://fb.me/e/4XMJg8WvQ
申し込みフォームは以下に
https://forms.gle/m8sgasA8GmPVtJiJ7


島根原発再稼働に抗議する!

日本政府はいま、原発推進の道をひた走りだしています。その一環として1月10日に島根原発2号機が再度の営業運転を開始しました。
しかしこの原発は、破滅的な事故を起こした福島第一原発の各炉ととても近い形をしています。いずれも沸騰水型で、過酷事故を起こしたのはいずれもマークⅠ型、島根2号機はマークⅠ改良型です。

そのマークⅠでの大事故、未だにその全体像がつかめていません。それどころか昨2024年2月にNHKが出版した書、『福島第一原発事故の真実』によって衝撃の事実が明らかにされました。
当時、現場が取っていた対応がまったく間違っていたのです。例えば必死に水を入れようとしていたのですが、ある局面では水を入れるとかえって危険だったのです。

ではそのことは教訓として生かせるのかというと否です。水を入れる適切なタイミングを知るためには、水位を知ることが不可欠であるにも関わらず、過酷事故時に壊れない水位計が開発されてないからです。
その点を考えれば、島根原発が同じような過酷事故に至った時にも同じことが起こりうる。いざという時に安全に事故を収める手法など未開発なのです。


守田講演スライドより


原発推進策はまったく展望がない

この島根原発の再稼働に象徴的に表れているのは、今の原発が過酷事故を起こさない保障などないのに、無責任にも動かされている事実です。
実は政府もそれを知っているからこそ「次世代革新炉をつくる」などと言ってます。次世代こそ安全な原発になるというのです。それって「現世代は危ない」ってことです!

では次世代革新炉に展望はあるのか。まったくありません。唯一、現実味がありそうなのが「革新軽水炉」で、すでに世界で何基か作られていますが、当初予算の4倍、5倍もかかってしまってまったく経済的に成り立ってない。
しかもそのうちの一つが中国で深刻な事故を起こしています(全貌は隠されていますが)。つまり革新的でもなんでもないのです。相変わらず危ないのです。

他に可能性のあるものなどない。そもそもすべて古くからあるアイデア。安全性や経済性の観点から捨てられてきたものばかり。
その点では現在の軽水炉が最進化型なのです。そしてそれがメルトダウンしてしまうのです。要するに安全な原発は作れなかった。だから終えるべきなのです。


守田講演スライドより


チェルノブイリ原発事故は終わっていない

次に読み解くのはチェルノブイリ原発事故の今です。端的に言ってものすごい健康被害が起きています。
実はかつてウクライナ政府はこのことを世界に向けて発信したのでした。2011年4月に発刊された『ウクライナ政府報告書』によってでした。この時、NHKが実に丁寧にこの事実を追いかけ、NHKスペシャルで報じてもいます。

この報告書はその後、西側諸国によってさんざんに叩かれてしまいました。それだけでなく2014年2月に「マイダン政変」と言われるクーデターが起こり、この報告書を出した政府そのものが倒されてしまいました。
これに東部の諸州の人々が反発したことに対し、ウクライナ新政権は軍隊を派遣。するとロシアが東部の人々への軍事支援を開始し、事態は内戦へと発展してしまいました。現在のウクライナ戦争はその先で起きたものです。

背景にあるのはチェルノブイリ原発事故による健康被害の蔓延、深いダメージ。その癒しが必要なのです。これらの点をみんなでしっかり学びたいです。



『原発からの命の守り方2024』をゲットして下さい

パンフレットは無料でダウンロードできます。冊子版申し込みフォームも示しておきます。
https://forms.gle/h4cs7qjKyTAQn4837
https://forms.gle/T8EeCkJP4d1wW6Eb9

それではみなさん。
2月1日(土)午前10時半にZOOMでお会いしましょう。

#原発からの命の守り方 #にょきにょきプロジェクト #放射線副読本すっきり読み解きBOOK #放射線防護 #原発はオワコン #福島第一原発事故の真実 #注水がメルトダウンを促進させていた #13年経ってようやくわかった真実 #過酷事故になったら安全など確保できない

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明日に向けて(2495)核と戦争のない未来にどう歩むのか 各地で講演します(25日高梁市、26日米子市、2月1日zoom企画、2月2日伏見歴史散歩)

2025年01月21日 17時00分00秒 | 明日に向けて(2401~2600)

守田です(20250121 17:00)

1月25日岡山県高梁市 ノーベル賞のその先をいかに目指すのか

この日のタイトルは「日本被団協のノーベル賞のその先に歩みを進めるために」です。
この間、述べてきたように、私たちは広島・長崎の被爆体験を大きな礎としつつ、さらに前に進む必要があります。
ウラン鉱を掘らされてきた世界の先住民の方たち、ビキニ環礁をはじめ核実験の被害者、スリーマイル島やチェルノブイリ原発事故など、各国の核施設事故被災者、そして福島原発事故で生まれた新ヒバクシャ。

私たちはこの地球上に生きている限り、このどれかの被害、被爆(被曝)を必ず受けています。複合的に幾つも受けてしまっている場合もある。
そんな中でどう核なき未来を目指すのかを語ります。

1月25日(土)14時から16時
高梁市文化交流館3階講座室にて 参加費無料

お問い合わせ
県労高梁 0866-22-5360
高梁平和・人権・環境労組会議 0866-22-4467


1月26日鳥取県米子市 100ミリシーベルト安全論のウソを暴く 

タイトルは「屋内退避も避難もできない・・・原発からのいのちの守り方 100ミリシーベルト安全論は本当ですか?」です。
鳥取県のお隣の島根県では、長い間止められていた島根原発が再稼働したばかり。
その際、「100ミリシーベルトまでは安全だ」などの暴論が打ち出されました。

今回の講演では、実際にはものすごく危険な原発を「安全だ」と騙すために流されているさまざまな言説へのきちんとした批判を行います。
このことなどを軸に被爆(被曝)と健康影響についてじっくりとお話します。

1月26日(日)14時から16時
鳥取県立武道館2階会議室にて 資料代500円
主催 原子力防災を考える県民の会 お問い合わせ 080-6173-1318(山中)


2月1日(土)zoom開催 「原発からの命の守り方2024」を読む

守田作成のパンフレット『原発からの命の守り方2024』の「5 原発推進策は愚かで展望がなく危険なだけ」「6 チェルノブイリ原発事故は終わっていない」を読んで討論してみんなで内容を深めます。
とくにいま進められている原発推進策がいかに愚かで展望がない道なのかをお話します。これを聴いていただければ、この道が破綻必至であることが分かります。
だからいつか必ず行き詰るのですが、問題はこのままでは過酷事故が再び起きてしまう可能性がきわめて高いこと。止めなくてはいけない。

これらの点を実際の各原発に関する分析と、チェルノブイリ原発事故の教訓などをおさえることで学びます。

2月1日(土)午前10時半から午後1時
ZOOMにて開催
主催 にょきにょきプロジェクト

イベントページと申し込みフォームは以下に
https://fb.me/e/4XMJg8WvQ
https://forms.gle/m8sgasA8GmPVtJiJ7


2月2日京都市伏見 京都市歴史散歩4回目 軍都だった京都を歩きます!

講演でなく京都を散歩をしながら学ぶ企画です。
今回は「京都と戦争 旧陸軍第16師団を訪ねる」―守田敏也さんと歩く京都の隠れた歴史散歩➃というタイトル

第二次世界大戦の終結まで、京都は軍都であり、伏見一帯に陸軍の大きな基地、演習場などがありました。かなり広大でした。この一端を歩いて周ります。
集合は、いまも第一軍道、師団街道などが近くにある京阪電車「龍谷大前深草」駅改札前。
2月2日(日)午前10時30分スタートです。
参加費無料ですが、ガイド料として1000円程度のおひねりをお願いしています。(任意です)

悪天候などでの開催可否のお問い合わせは以下に
竹内 090-1912-8849 (当日8時~9時)

主催は京都文連
お問い合わせ、お申し込みは電話075-231-3730 FAX075-211-7855 当日ギリギリまで受け付けます。
メールの場合は守田morita_sccrc@yahoo.co.jpまで

みなさま。お近くでの企画やzoom企画にぜひご参加下さい。

#ノーベル平和賞のその先に #100ミリシーベルト安全論のウソを暴く #原発からの命の守り方2024 #京都歴史散歩 #陸軍第16師団 #歩兵第9連隊 #高梁 #米子 #伏見 #戦争と平和

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