人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

砂田愛梨 ソプラノ リサイタルを聴く ~ ベッリーニ、ドニゼッティ、メルカダンテのベルカントを堪能:アンコールに「ジャン二・スキッキ」の「私のお父さん」

2025年02月20日 00時06分43秒 | 日記

20日(木)。昨日午前、20年以上使用していない娘の電気ピアノ(ローランド・演奏可)と本棚(2段式)を粗大ごみに出しました 区による回収は21日になります。両方とも業者を通じて有料での買い取りを目指した(本音を言えばタダでもいいから持って行って欲しいと思っていた)のですが、どこにも売れませんでした 私が腰痛で重い物が運べないので、マンション管理会社 Tコミュニティーの「家族力・プラス」というサービスを利用しました    これはマンションの区分所有者であれば、1年に1回 ちょっとした困りごとに対応してくれるサービスです   30分程度は無料で それを超えると有料になります 今回は①レコード・ラック1本を隣の部屋に移す、②電気ピアノと本棚を9階の自室から1階の粗大ごみ置き場まで運ぶという作業で、それぞれの作業が各30分以内であれば無料になるというサービスです 管理会社の提携している業者が2人で来て、両方の作業を20分もかからずに手際よく終了させました。本当に助かりました このほか、照明器具の本体を交換・取付したい場合などは、別のサービスになるので30分程度なら無料で利用できます 十数年前、私が管理組合の理事長をしている時に、管理費が高すぎるということで、定期総会に諮って管理会社をC社からTコミュニティーに変更した経緯があるので、あの時変えておいて良かったと思っています

     

     

ということで、わが家に来てから今日で3691日目を迎え、トランプ米大統領は18日、ウクライナのゼレンスキー大統領の支持率が低下していると指摘したうえで、大統領選挙を実施すべきだと主張し、「戒厳令下で任期が切れているゼレンスキー大統領には停戦合意に署名する資格がない」とするロシアのプーチン大統領の主張に同調した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     トランプが ロシアに有利になるように考えていることが 明らかになった発言だな

         

昨日、夕食に「カキとキノコの味噌煮」「生野菜とアボカドのサラダ」「白菜の味噌汁」を作りました 「カキと~」は新聞の「料理メモ」に載っていたのを見て 初めて作りましたが、カキとキノコの味が味噌スープに溶け込んでとても美味しかったです

     

         

昨夜、紀尾井ホールで「砂田愛梨ソプラノリサイタル」を聴きました これは「第31回五島記念文化賞オペラ新人賞」受賞を記念して開かれたコンサートです ピアノは篠宮久徳です

「五島記念文化賞」は故・五島昇東急グループ代表の事績を記念し、芸術文化の分野における優秀な新人を顕彰することを目的に1990年に創設された賞制度です

砂田愛理は東京音楽大学及び大学院を首席修了。新国立オペラ研修所第18期修了 同研修所ANAスカラシップとしてミラノ座アカデミー、バイエルン州立歌劇場オペラ研修所で研鑽を積む 平成30年度文化庁新進芸術家海外研修制度研修員、第31回五島記念文化賞オペラ新人賞受賞 イタリア声楽コンコルソ・ミラノ大賞第1位をはじめ数々のコンクールで入賞を果たす

     

プログラムは①メルカダンテ「星」「春」、②ドニゼッティ「永遠の愛と誠を」「不幸な愛」「ジプシーの女」「舟人」「愛と死」「私は家を作りたい」「一粒の涙」「ベッリーニの死を嘆く」、③ベッリーニ:歌劇「夢遊病の女」より「ああ、信じられない」、④ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」より「あたりは静けさに包まれ」、⑤同:歌劇「連隊の娘」より「誰もが知っている」「望みはない ~ フランスに敬礼!」、⑥同:歌劇「サン・ドミンゴ島の狂人」より「ああ、離してください」「もし憐れみ、私の過ちを忘却で覆ってくださるのなら」、⑦同:歌劇「ドン・パスクワーレ」より「あの騎士の眼差しは」です

     

私が砂田愛梨のリサイタルを聴こうと思ったのは、今月2日に上演された新国立オペラ「ジャン二・スキッキ」初日公演で彼女が歌ったラウレッタのアリアに感動したからです その日のうちにチケットを予約しました

自席は1階16列19番、右ブロック左から2つ目です。客席は1階席の8割くらい埋まっているでしょうか

この日のプログラムは「ベルカント・オペラ」と歌曲です 「ベルカント・オペラ」は、一般的には19世紀前半のロッシーニ、ベッリーニ、ドニゼッティと、同世代のメルカダンテなどの作曲家が書いたオペラを指します プログラム冊子に掲載の砂田愛梨さんの「研修を振り返って」という文章によると、「『ベルカント』とは、声を用いてクリアで繊細な言葉の表現、遠くの客席まで無理なく届く呼吸法を使ってフレージングを丁寧に紡ぎ、より自然でシンプルに、ダイレクトに前に表出される歌唱法および様式」です この日に聴いた彼女の歌唱は、まさにその言葉通りの「ベルカント唱法」でした 彼女がイタリアで師事したルチアーナ・セッラ女史がプログラム冊子に寄せたメッセージには「彼女は非常に素晴らしい声質を持っており、今後の有望なキャリアの前兆であると信じています。解釈能力、機敏性の高さ、完璧なイントネーション、そして充分な声量のすべての点で顕著な発展を遂げました」と書かれていますが、これ以上的確な表現はないでしょう

前半ではベッリーニ「夢遊病の女」より「ああ、信じられない」の静から動への鮮やかな歌い分けによるドラマティックな歌唱が特に印象に残りました 後半のドニゼッティはどの曲も熱唱で甲乙付けがたいパフォーマンスでした 「ランメルモールのルチア」より「あたりは静けさに包まれ」では息の長いベルカントが素晴らしかった 「連隊の娘」より「誰もが知っている」と「望みはない ~ フランスに敬礼!」では、コミカルな動きを伴う歌唱でコメディエンヌぶりを発揮しました 彼女の仕草を見ながら、METライブ「連隊の娘」でマリーを歌ったナタリー・デセイを思い出しました ナタリー・デセイはコミカルな役もルチアのようなシリアスな役も自然にこなせるので、砂田愛梨も彼女と同じような方向に行くのかな、と思いました なお、この曲は砂田が2024年秋の日生劇場「連隊の娘」マリー役で日本での本格デビューを果たした作品で、大きな反響を呼びました また、最後の歌劇「ドン・パスクワーレ」より「あの騎士の眼差しは」でも魅力的なベルカントを披露しました

会場いっぱいの拍手とブラボーが飛び交うなかカーテンコールが繰り返されました アンコールに新国立オペラで主役を張ったプッチーニ「ジャン二・スキッキ」よりラウレッタのアリア「私のお父さん」を歌ってくれました もう感激です 鳴りやまない拍手とブラボーに、ドニゼッティ「連隊の娘」より「行かなければならないの」を、息の長い旋律にも関わらず見事なベルカントで歌い上げました アンコールまできて全く崩れず完璧なベルカントで歌い上げる・・・もう、凄いとしか言いようがありません

この日の公演は、ピアノ伴奏の篠宮久徳によるソツのない伴奏と相まって、とても印象深いコンサートになりました

砂田愛梨は間違いなく世界レヴェルのソプラノ歌手です これからどんどん主役級の役柄を歌って、日本のみならず世界中のオペラハウスで活躍していくことを確信します

         

今日はトリフォニーホールに都民芸術フェスティバル参加公演「東京シティ・フィル」を聴きに行きます

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅田俊明 ✕ 中川優芽花 ✕ 東京都交響楽団でモーツアルト「ピアノ協奏曲第17番」、シューマン「交響曲第1番」他を聴く ~ 2025都民芸術フェスティバル参加公演

2025年02月19日 00時43分58秒 | 日記

19日(水)。わが家に来てから今日で3690日目を迎え、ロシアによる進攻が続くウクライナ情勢をめぐって、トランプ米政権がロシアとの停戦交渉からウクライナを含め欧州を締め出す動きを見せる中、欧州主要国の首脳らは17日、パリで非公式の緊急会合を開き欧州としての対応を協議した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     戦争の当事国ウクライナと 地続きの欧州を抜きに 停戦交渉を進めるなどあり得ない

         

昨日、夕食に「ビーフシチュー」と「生野菜とモッツアレラチーズのサラダ」を作りました 寒い日はシチューやカレー、鍋料理が食べたくなります

     

         

昨日、すみだトリフォニーホールで2025都民芸術フェスティバル参加公演「東京都交響楽団」のコンサートを聴きました プログラムは①芥川也寸志「弦楽のためのトリプティーク」(芥川也寸志生誕100年記念)、②モーツアルト「ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K.453」、③シューマン「交響曲第1番 変ロ長調 作品38 ”春”」です 演奏は②のピアノ独奏=中川優芽花、指揮=梅田俊明です

     

オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの都響の並び。コンマスは矢部達哉です    弦楽各セクションのトップを見渡すと、第2vn=双紙、遠藤、Vc=江口、古川、Va=鈴木、篠崎、Kb=池松といった万全の態勢を敷いています このフェスティバルに東京都が関係していることから、都響としても力を入れることになるのでしょう 私がトリフォニーホールで都響の演奏を聴くのは初めてです

1曲目は芥川也寸志「弦楽のためのトリプティーク」(芥川也寸志生誕100年記念)です この曲は芥川也寸志(1925-1989)がN響の常任指揮者クルト・ヴェスの依頼により1953年に作曲、同年12月にヴェス指揮ニューヨーク・フィルにより初演されました 「トリプティーク」は「三連画」を意味しますが、芥川が愛聴していたアレクサンドル・タンスマンの「トリプティーク」(1930年)に因んで付けられました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「子守歌:アンダンテ」、第3楽章「プレスト」の3楽章から成ります

以外にも私はこの曲を生で初めて聴きました 1950年代の作品とは思えないスタイリッシュな曲だと感じる一方、オスティナートの部分では芥川の師匠である伊福部昭の影響をもろに受けているな、と思いました 第1楽章の矢部コンマスのソロが印象に残り、第3楽章のプレストは爽快な演奏でした

2曲目はモーツアルト「ピアノ協奏曲第17番 ト長調 K.453」です この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1784年にピアノの愛弟子のバルバラ・フォン・プロイヤー嬢のために作曲しました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグレット ~ プレスト」の3楽章から成ります

ピアノ独奏の中川優芽花は2001年ドイツのデュッセルドルフ生まれの24歳 2021年からワイマールのフランツ・リスト音楽大学で研鑽を積み、2021年クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールで優勝、聴衆賞も受賞しました

黒のパンツルック、眼鏡着用で登場した彼女の姿を見て思い出しました 彼女は2023年10月22日に開かれたヴァイグレ ✕ 読売日響によるコンサートでグリーグ「ピアノ協奏曲」を弾きましたが、その時と全く同じスタイルでした 「まるで図書館の司書みたいだな」という印象はその時と変わりません 「自分は黒子に徹するので、モーツアルトの音楽を感じてください」というメッセージなのかな、と思いました

梅田の指揮で第1楽章が開始されますが、最初はオーケストラだけで主題が演奏され、満を持して中川の独奏ピアノが軽快に入ってきます 彼女のピアノは粒立ちが美しくどこまでもクリアです 何より「モーツアルトを弾くのが楽しくてしょうがない」という表情を見ていると、こちらもウキウキしてきます 鮮やかなカデンツァは聴きごたえがありました 第2楽章ではオーボエ、フルートが、そこはかとない哀しみを湛えたピアノ・ソロに華を添えます 第3楽章は一転、まるでパパゲーノのアリアが聴こえてきそうな楽しい音楽が展開します 後半のプレストにおけるピアノとオケが一体となった演奏は見事でした

満場の拍手に、中川はショパン「プレリュード 作品28-3」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

     

プログラム後半はシューマン「交響曲第1番 変ロ長調 作品38 ”春”」です この曲はロベルト・シューマン(1810-1856)が1841年に作曲、同年ライプツィヒで初演されました 第1楽章「アンダンテ・ウン・ポーコ・マエストーソ ~ アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「スケルツォ:モルト・ヴィヴァーチェ」、第4楽章「アレグロ・アニマート・エ・グラツィオーソ」の4楽章から成ります   この曲は詩人アドルフ・ベトガーによる春の詩の一節に着想を得て書かれ、当初は第1楽章「春のはじめ」、第2楽章「夕べ」、第3楽章「楽しい遊び」、第4楽章「春らんまん」というタイトルが付いていましたが、最終的には削除されました   これは演奏を聴く上で参考になります

梅田の指揮で第1楽章が金管のファンファーレで開始されます ホルンが高らかに奏でる序奏は「春のはじめ」を印象付けます 第2楽章では、深みのある弦楽アンサンブルの美しい響きが印象的です 第3楽章ではクラリネット、フルート、オーボエ、ファゴットといった木管楽器がよく歌い、弦楽セクションが渾身の演奏を繰り広げます 第4楽章で印象的だったのは再現部直前のホルン独奏とその後のフルート独奏によるカデンツァです まさに「春らんまん」を感じさせる素晴らしい演奏でした オーケストラの総力を挙げてのアグレッシブな演奏で力強いフィナーレを飾りました

梅田は的確な棒捌きによって都響の持てる力を最大限に引き出しました   梅田と言えば、2023年5月の「モーツアルト・マチネ」で東京交響楽団を振ったモーツァルト「セレナータ・ノットゥルナ」の名演を思い出します 地味な指揮者ですが、私にとっては大好きな指揮者の一人です

         

今日は紀尾井ホールに「砂田愛梨  ソプラノ リサイタル」を聴きに行きます

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新日本フィル室内楽シリーズでブラームス「クラリネット三重奏曲(ヴィオラ版)」他を聴く ~ 桂田光理プロデュース編 / 東京シティ・フィルから新シーズンのチケット届く

2025年02月18日 00時03分57秒 | 日記

18日(火)。東京シティ・フィルから2025年度の年間チケット(「定期演奏会」と「ティアラこうとう定期」)が、公開リハーサルの案内、会員特典グッズ(ポーチ)とともに届きました これで会員になっているオケの年間会員券が出揃いました あとは秋から新シーズンを迎える新国立オペラとN響の正式案内が届くのを待つだけとなりました

     

ということで、わが家に来てから今日で3689日目を迎え、調査機関ピュー・リサーチ・センターが14日に公表した世論調査によると、米国民の65%がトランプ大統領に より大きな権限を与えるのは「非常に危険」だと捉えていることが分かった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     連発した大統領令のいくつかは 違法として裁判所の差し止め命令を受けてるからね

  昨日は諸般の事情により夕食作りはお休みしました   

          

昨夜、すみだトリフォニーホール(小)で「新日本フィル室内楽シリーズ 真冬に聴くアツイ室内楽! ~ 桂田光理プロデュース編」を聴きました プログラムは①マイケル・コルグラス「4つのドラムとヴィオラのための変奏曲」、②ジャン・クラ「ハープ、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための五重奏曲」、③ブラームス「クラリネット三重奏曲 イ短調 作品114」(ヴィオラ版)です 演奏はヴァイオリン=玉井元(つかさ)、ヴィオラ=桂田光理(ひかり)、チェロ=飯島哲蔵、フルート=野口みお、パーカッション=山内創一朗、ピアノ=高橋ドレミ、ハープ=小嶋玲奈です

桂田光理は兵庫県出身。東京藝大・大学院修士課程修了。第16回日本演奏家コンクール弦楽部門第1位。第24回日本クラシック音楽コンクールヴィオラ部門第3位(最高位)受賞

開演前に本公演の仕掛け人・桂田によるプレトークがありました 入団2年目であること、このシリーズのプロデューサーとして出演することが夢だったことを語り、この日のプログラムの意図を簡単に説明しました カンペを見ながらのトークでしたが、要領よくまとまっていて聞きやすかったです ただ、5分は短すぎるので、次回の時は10分程度にして作品との関り等を掘り下げるといいと思いました

     

1曲目はマイケル・コルグラス「4つのドラムとヴィオラのための変奏曲」です この曲はフランスの作曲家ミヨーに師事したコルグラス(1932-2019)が1957年に作曲した作品です 彼は打楽器奏者として関わったストラヴィンスキーやケージに強い影響を受けたとのことです 曲は「序奏」と「第1変奏」~「第5変奏」、そして「終曲」から成ります

幕間の山内氏の解説によると、使用するドラムは「ロート・トム」という名前の打楽器で、1950年代から使われているそうです 透明な小さな鍋の蓋をひっくり返したような形で、音程が変えられるのが特徴とのことです

演奏に入りますが、時にバッハのような、また別の変奏ではバルトークのような響きが聴こえてきます 基本的にはヴィオラとロート・トムとの対話の形で演奏が繰り広げられますが、メロディーを弾く弦楽器とリズムを刻む打楽器とのコラボが新鮮でした 桂田は よくこういう組み合わせの作品を”発見”したものだと感心します 2人とも素晴らしい演奏でした

2曲目はジャン・クラ「ハープ、フルート、ヴァイオリン、ヴィオラとチェロのための五重奏曲」です この曲はフランスの官軍士官でもあった作曲家ジャン・クラ(1879-1932)が、パリ五重奏団の委嘱により1926年に作曲した作品で、4つの楽章から成ります

5人が登場し第1楽章に入りますが、ドビュッシー風の音楽が展開します 特に印象に残ったのは第3楽章です 弦楽器群とフルートとハープによる流麗なアンサンブルがとても美しく響きました 全体的にメロディーが美しく、分かりやすい作品でした 「ハープが巧いな」と思って小嶋玲奈のプロフィールを見たら、東京藝大で高野麗音に師事しています どうりで巧いわけです

     

プログラム後半はブラームス「クラリネット三重奏曲 イ短調 作品114」(ヴィオラ版)です この曲はヨハネス・ブラームス(1833-1897)がクラリネット奏者ミュールフェルトに触発されて1891年に作曲、同年ベルリンで初演されました 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「アンダンティーノ」、第4楽章「アレグロ」の4楽章から成ります ヴィオラ版はブラームス自身によりオリジナルとほぼ同じ時期に編まれています

桂田は、前半は赤系統の衣装でしたが、後半のブラームスでは黒のシックな衣装にお色直しをしての登場です ブラームスに赤は似合わない。黒で正解だと思います

3人の演奏で第1楽章に入ります 冒頭、飯島のチェロが哀愁に満ちたメロディーを奏で、桂田のヴィオラが哀しみを歌い上げ、高橋のピアノがしっかり支えます ブラームス特有の寂寥感に満ちた演奏が繰り広げられます 第2楽章では冒頭から桂田のヴィオラがよく歌い、飯島のチェロと高橋のピアノがそっと寄り添います 第3楽章に入ると、”ほの暗い情熱”の発露とでも言うべき音楽が疾走します こういうところがブラームス好きには堪りません 3人は情熱的な演奏を繰り広げ、聴衆を魅了しました ブラームスの魅力が前面に出た素晴らしい演奏でした

会場いっぱいの拍手にカーテンコールが繰り返されました

桂田はアンコールにヴァイオリンの玉井を呼んで、ピアノの髙橋と3人でショスタコーヴィチ「5つの小品」から「ワルツ」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました

     

最後は出演者全員が登場してカーテンコールに応えました

     

新日本フィルに入団2年目の桂田が室内楽シリーズのプロデューサーに立候補し、自ら選曲・人選を行い、リハーサルを経て本番で演奏するのですから、凄いものだと感心します この日、ヴァイオリンを弾いた玉井は4月の室内楽シリーズのプロデューサーを務めますが、彼も昨年6月に正団員になったばかりの若手です 今の若い奏者は積極性があって素晴らしいと思います 新日本フィルは少しずつ変わっていくのかな、と期待が高まります

         

今日はトリフォニーホールで東京都交響楽団のコンサートを聴きます

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最近とくに「時間の経つのが速い」と感じる・・・その理由は? ~ 日経の記事から / 「ザ・シックスセンス(木管五重奏+ピアノ)」のチケットを取る

2025年02月17日 00時01分14秒 | 日記

17日(月)。昨年10月から続いていたマンションの大規模修繕工事が竣工(完了)し、昨日 工事施行会社からマンション管理組合に引き渡し(書類上)が行われました この間、建物全体の壁面に沿って足場が組まれたため 太陽光が遮られ、1日中暗い中での生活となりました また バルコニーの防水工事の際にはエアコンが使用できないなど厳しい生活を強いられました それも 何年か後には懐かしい出来事として思い出すことでしょう それは良いとして、大規模工事のために「修繕積立金」をほとんど使い切ってしまったため、次回の理事会から「管理費・修繕積立金」の値上げを検討しなければなりません 物価高騰のなか、どの家庭も負担増は苦しいものですが、十数年後の第3回大規模修繕工事の際に「臨時徴収」することは避けたいので、値上げしかないのかなと思っています

ということで、わが家に来てから今日で3688日目を迎え、米NBCテレビは14日、トランプ政権が、ウクライナに求めている希少な鉱物資源(レアアース)の供与についてアメリカ側が50%の所有権を要求したと報道したが、ゼレンスキー大統領は15日、「安全保障の面で我々の利益を守る準備が出来ていない」として署名を拒否したことが明らかになった  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     トランプの目的は 商取引で実利を得ながら 戦争を終わらせて世界の賞賛を得ること

         

最近とくに「時間の経つのが速い」と感じます つい先日、日曜日だと思っていたら、もう次の日曜日になっているーという感覚です そんな折、一昨日の日本経済新聞の別冊「NIKKEI プラス1」の「くらしの数字考」コーナーに「大人になると時間は『速い』?」という見出しの記事が載っていました リード記事には次のように書かれています

「子どものころはあんなに長く感じられた1年が、大人になるとあっという間に過ぎていくのはなぜだろう 大人と子どもの時間感覚が異なる理由や、1日の中でも時間が『速い』『遅い』と感じる理由を探った

本文を超略すると次の通りです

「大人になると時間が速くなったように感じる現象は、フランスの心理学者が19世紀に提唱した『ジャーネーの法則』が有名だ 同法則は時間の『心理学的な長さ』は年齢に反比例すると説明している。1歳の子どもが体感する1年を365日分だとすると、2歳の子どもではその半分、10歳では10分の1に感じられる 50歳の1年は7日間程度、80代を超えると4日程度にしか感じないことになる 日本時間学会会長の一川誠・千葉大学文学部教授と東北大学薬学部・佐々木拓哉教授の話を総合すると次のようになる

1.体感時間を左右するもの

①代謝=体温が低いと代謝が下がっているため、体感時間がゆっくり進む

②体験するイベントの数=体験するイベントの数が多いと、体感時間が長く感じられる。ルーティンをこなすだけだと、体感時間は短い

③刺激の総量=音や光、広さなどから受け取る刺激の量が多いと、体感時間が延びる。野外での活動、営業職の外回りをしている人は時間の経過を長く感じやすい

④感情=ドキドキするなど、感情の動きが大きいときは体感が長くなる

2.時間にゆとりを感じるためにできること

①日々の出来事を記録してみる

②代謝が活発な時間帯に作業を進める

③初めてのことに挑戦する機会を増やす

佐々木拓哉教授の説明によると、「脳の働きが促されるような体験は記憶につながりやすく、体感時間は長くなる 新しい場所へ旅行したり、語学や資格の勉強などをしたりすることのほか、通勤経路を普段と変えてみるだけでも、1日の充実感が変わる可能性がある」とのこと

私はこの記事を読んで、はたと困惑しました 「体験するイベントの数が多いと、体感時間が長く感じられる。ルーティンをこなすだけだと、体感時間は短い」「音や光、広さなどから受け取る刺激の量が多いと、体感時間が延びる」「ドキドキするなど、感情の動きが大きいときは体感が長くなる」という要素を自分の生活に当てはめるとどうなるか、と考えたからです 私の場合、1年の半分以上はコンサートに出かけ、普段とは異なる音(ライブ音楽)を 時にドキドキしながら聴いています 映画を観たり様々なジャンルの本を読んで感銘を受けています それでも「1年があっという間に過ぎ去る」と感じるのは、コンサート通いや読書等が「ルーティン化」しているということだろうか つまり、「非日常的な行動」が「日常的な行動」になっているから体感時間が短くなっているのだろうか

いったい私は どうすれば体感時間が長くなるのか  旅行にでも出かければよいのだろうか 「地下鉄はどこから入れるんでしょうねぇ?」と同じような難問に直面した気分です

         

9月7日(日)14時から第一生命ホールで開かれる「ごほうびクラシック ザ・シックスセンス(木管五重奏+ピアノ)」のチケットを取りました

プログラムと出演者は下のチラシの通りです 楽しいコンサートになりそうです

     

     

         

今週は今日から23日(日)まで、21日(金)を除く6日間、マチネ(昼公演)とソワレ(夜公演)が3日間ずつ予定されています さらに、昨年12月下旬に亡くなった義父の納骨式があり、確定申告もしなければならないので、超多忙な1週間となります 腰痛ベルト着用で何とか乗り越えたいと思います

     

     

     

     

     

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2025」プログラム発表 ~ 先行抽選販売は24日まで、先行先着販売は3月1日から / 新日本フィル「室内楽シリーズ」のチケットを2枚取る

2025年02月16日 00時05分40秒 | 日記

16日(日)。「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2025」の公式サイトでプログラムが発表されました 毎年5月の連休に開催されている 「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO」ですが、今年は5月3日(土・祝)、4日(日)、5日(月・祝)の3日間、有楽町の東京国際フォーラムを中心に開催されます 今年のテーマは「メモワール ~ 音楽の時空旅行」で、音楽の歴史の中で文化・創造の中心地となったいくつかの大都市で活躍した作曲家の作品を中心に取り上げます その大都市とは、ヴェネツィア(1600年から1750年まで、西洋音楽の発展の中心地)、ロンドン(ヘンデルが活躍)、ウィーン(ハイドン、モーツアルト、ベートーヴェンが活躍)、パリ(ドビュッシーなどが活躍)、ニューヨーク(ジャズ、ミュージカル発祥の地)が中心で、サンクトペテルブルク、ライプツィヒ、プラハ、ブタペストが加わります 公式サイトに掲載の3日間のプログラムは以下の通りです

     

     

     

この音楽祭は1995年にフランスの港町ナントで始まりました 日本では2005年から(コロナ禍のため中止となった2020~2022年を除く)毎年5月に開催されてきました 私は2006年の第2回「モーツアルト」から毎年聴き続けてきました コロナ禍前までは毎年3日間で15公演くらいハシゴしていましたが、今ではその気力も体力もありません

3日間のプログラムをざっと見ると、「これだけは聴き逃せない」というコンサートが数えるほどしかありまえせん また、毎年のように出演していた大好きなピアニスト、アンヌ・ケフェレックの名前がないのも寂しい限りです したがって、今年は公演数を絞って聴くことにしたいと思います

5月3日(土・祝)はミューザ川崎での「モーツアルト・マチネ」の予定が入っているので、この日は無理にLFJの予定を入れないことにしました

4日(日)は16時からホールCで開かれる「交響曲?協奏曲?それとも室内楽? ~ パリ生まれの破格な名曲を聴く」に興味を惹かれます    プログラムはショーソン「ピアノ、ヴァイオリンと弦楽四重奏のためのコンセール」です    演奏はレミ・ジュ二エ(P)、オリヴィエ・シャルリエ(Vn)、ハンソン四重奏団です     また、18時からホールAで開かれる「ウィーンを席巻した作曲家が聴かせる豪壮な破天荒」が面白そうです    プログラムはベートーヴェン①ピアノ協奏曲第5番”皇帝”、②合唱幻想曲です    演奏はピアノ=フレデリック・ギイ、鈴木秀美指揮横浜シンフォニエッタ、東京混声合唱団です

5日(月・祝)は10時15分からホールCで開かれる「世紀末の天才たちの官能的室内楽二題」が魅力です   プログラムは①マーラー「ピアノ四重奏曲断章」、②コルンゴルト「ピアノ三重奏曲ニ長調」です    演奏はヴァイオリン=神尾真由子、チェロ=横坂源ほかです    また、12時半からホールAで開かれる「パリに生まれた精妙なる幻想世界」のラヴェル・チクルスが期待できそうです プログラムはラヴェル①組曲「ラ・メール・ロワ」、②左手のためのピアノ協奏曲(P:福間洸太朗)、③ピアノ協奏曲ト長調(P:アリエル・ベック)で、バックを務めるのはリオ・クオクマン指揮東京シティ・フィルです この日は18時からホールAで「競演!シューマン夫妻による愛のコンチェルト」でロベルトとクララの「ピアノ協奏曲」が小林愛実の独奏で演奏されます すごく魅力的ですが、上記2公演から時間が空いてしまい、体力的にも辛いので諦めることにします

したがって、今年は上記4公演のチケットを取ることにします

チケットの販売は次の3段階で行われます

①先行抽選販売=2月15日(土)11:00から2月24日(月・祝)23:59まで。

②先行先着販売=3月1日(土)11:00から3月14日(金)17:00まで。

③一般販売=3月15日(土)10:00から。

①の「先行抽選販売」で注意しなければならないのは、座席指定が出来ないことです 私は昨年、いくつかの公演で当選しましたが、その半分くらいは会場の端っこの席でガッカリしました したがって 今回は申し込まず、3月1日の先行先着販売(座席指定可能)を待つことにします

なお、ホールD7(221席)やホールG409(153席)の公演を聴きたい方は、「先行抽選販売」の時点で売り切れてしまう可能性が高いので、申し込んでおいた方がよいと思います

ということで、わが家に来てから今日で3687日目を迎え、バンス米副大統領は14日、ドイツ南部ミュンヘンで開催中のミュンヘン安全保障会議で演説し、「欧州が最も懸念すべき脅威はロシアでも中国でもない。欧州内部だ」と述べ、欧州連合(EU)などによるSNSの虚情報対策を「言論の自由の弾圧」と糾弾し、「最も基本的な価値観が後退している」と主張した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     欧米間の断絶を内外にアピールする演説だ 最も喜ぶのはプーチンと習近平だろうな

         

新日本フィル「室内楽シリーズ」のチケットを2枚取りました

1枚は5月19日(月)開催の「『膜~膜から鼓膜へ、音から音楽へ~』:腰野真那(パーカッション奏者)プロデュース編」です プログラムにジョン・ケージ「4分33秒」が入っていますが、生まれて初めて”聴く”曲です いったいどうやって”演奏”するのか、楽しみです

2枚目は6月30日(月)開催の「『木管室内楽の頂点』:神農広樹(首席オーボエ奏者)プロデュース編」です オール・フランセ・プログラムです

なお、4月21日開催の公演のチケットも取りたかったのですが、読響定期演奏会の予定が入っているので諦めました

     

     

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする