8月1日(月)。月日の流れは速いもので今日から8月です 2022年も残り153日になってしまいました 5か月なんてあっという間に過ぎ去っていきます
ということで、わが家に来てから今日で2759日目を迎え、ジョー・バイデン米大統領の主治医は30日、新型ウイルスの感染から回復したばかりの大統領が検査で再び陽性になったと発表した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
検査結果がコロコロ変わるね これから名称をコロコロコロナと変更してはどうよ?
昨日、神楽坂のギンレイホールに行って、会員更新手続きをしてきました 8月12日に1年間の有効期限が切れてしまうので、その前にと思い、暑い中を出かけました ついでに2本立ての映画を観ても良かったのですが、現在上映中の作品が「ウエスト・サイド・ストーリー」と「ナイトメア・アリー」で、いずれも早稲田松竹で観たばかりだったので、手続きだけを済ませました ギンレイ・シネマクラブの会員はシングルが11,000円、ペアが19,800円、グループが33,000円です 上映作品は2週間ごとに2本ずつ入れ替わりとなるので、単純計算でいけば年間52本が定額料金で観られることになります 一般料金が1,500円なので、シングル会員なら2本立てを8回観れば元が取れてしまう計算です
あまりにも暑かったので、帰りがけにコーラとバニラ・アイスを買ってきて、「コーラフロート」を作りました グラスの模様がクリスマスツリーみたいに見えますか? 気のせいです
METライブビューイングのホームページによると、「METライブビューイング アンコール2022」が9月2日から同29日まで東銀座「東劇」で上映されます
上演作品と日程は以下の通りで、1日に2~3本が上映されます
個人的には、まだ観ていない作品のうち是非観たいと思うのはアンジェラ・ゲオルギューが出演する①プッチーニ「つばめ」と②ルネ・パーペが出演するムソルグスキー「ボリス・ゴドゥノフ」です すでに観たけれどもう一度観たいと思うのは、フアン・ディエゴ・フローレスが出演する①ドニゼッティ「連帯の娘」、②ロッシーニ「オリー伯爵」と③同「湖上の美人」、エリーナ・ガランチャが出演する④サン=サーンス「サムソンとデリラ」と⑤ドニゼッティ「ロベルト・デヴェリュー」、ジョイス・ディドナートが出演する⑥ベッリーニ「ノルマ」、クリスティーヌ・オポライスがヒロインを歌う⑦ドヴォルザーク「ルサルカ」といった作品です これらの作品に限らず、いずれもMETがアンコール上映するほどのレヴェルが高い作品揃いです
チケット代は当日一般@3,200円、学生2,100円です。ただしワーグナーの「パルシファル」と「トリスタンとイゾルデ」のみ一般4,200円、学生3,100円となっています
なお、東劇限定特別鑑賞コンビニ券4枚セットが10,800円(2,700円✕4枚)で販売されます 取り扱いはイープラス、セブンチケットです。全席指定のため、東劇窓口で座席指定券に引き替える必要があります
ブレイディ・みかこ著「花の命はノー・フューチャー」(ちくま文芸文庫)を読み終わりました ブレイディ・みかこは1965年福岡市生まれ。ライター、コラムニスト。1996年から英国ブライトン在住。2007年から保育士。著書に「アナキズム・イン・ザ・UK」、「ヨーロッパ・コーリング」、「ヨーロッパ・コーリング・リターンズ」、「THIS IS JAPAN」、「子どもたちの階級闘争」、「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」などがある
本書は2005年7月に刊行された単行本「花の命はノー・フューチャー」に、大幅に加筆、増補したもので、1990年代後半以降の英国における移民、パンク、LGBT、貧困層などについて、社会の底辺からの視点で描いたエッセイ集です
著者は「文庫版まえがき」(2017年6月・第1版)の中で次のように書いています
「若書き。という表現が世の中には存在する。四十路で若書きっていうのもどうかと思うが、それがわたしの執筆活動初期だった たいへんな遅咲きだったのである。そりゃノー・フューチャーなのも当たり前だ。時間はあまり残されとらんのだから。で、年齢は行ってるのに若書きしている十数年前の文章をいま読みかえすと、これが我ながらそっくり返る」
これは、エッセイを読んでみるとよく分かります トラック運転手をしているアイルランド系の連れ合いと日々の生活を送り、毎日お酒を欠かさず、パンクロックを聴き、鋭いエッセイを書き綴っています
最初のエッセイはこれです
「クソの連続のような最低最悪の人生を清算するため」一発奮起して海外に羽ばたこうとしている娘を前に、父親がメモを渡す そこには父親の稚拙な筆跡で次のように書かれていた
「花の命は短くて、苦しきことのみ多かりき。林フミ子」
彼女はこれを見て「いきなり気取ってこんな言葉をしたためてみたのはいいが、作者の名前さえ漢字で表記できていないではないか 何を考えとるのだ、あの親父は そもそも、きゃつはこの不吉な言葉の意味を正確に理解しとるのか。こんな陰気な文句を、人の旅立ちの日に読ませるな。けったくその悪い」と書き倒します
父親を「きゃつ」と呼び、「けったくその悪い」と憤ります この怒りが、英国の階級社会、政治的不合理などに向けられます
彼女は次のように人生哲学を語っています
「わたしのフィロソフィーは、あくまでもノー・フューチャーだ。わたしのような者の人生に、そんなにいいことがあるわけがない と言うと、『そんなに未来に希望が持てないのなら、生きる甲斐がないじゃないか』と言われることがよくある。だが、生きる甲斐がなくても生きているからこそ、人間ってのは偉いんじゃないだろうか 最後には各人が自業自得の十字架にかかって惨死するだけの人生。それを知っていながら、そこに1日1日近づいていることを知っていながら、それでも酒を飲んだり、エルヴィスで腰を振ったりしながら生きようとするからこそ、人間の生には意味がある。そういう意味だったら、わたしもまだ信じられる気がする」
英国の「底辺託児所(無料託児所)」や保育園で保育士として務め、様々な背景を持った子供たちやその親たちに接し、数々の経験を積んで生きてきた著者の言葉には重みがあります
「遅咲き」と自称するブレイディみかこさんですが、若き日の勢いのあるロックな文章に惹かれます お薦めします