14日(火).昨日,渋谷のユーロスペースでアンドレイ・タルコフスキー監督「惑星ソラリス」を観ました1972年,カラー,165分の作品です
プログラムの解説によると,この作品は「世界SF映画史上に金字塔を打ち立て,今でも世界中で多くの映画ファンを魅了してやまない作品」です
映画は第1部「プロローグ(地上の現実)」と第2部「エピローグ(惑星での未来)」から成ります
惑星ソラリスは,海と雲に覆われ,生物の生存が確認されていません.しかし,ソラリスの有機体と推測されるプラズマ状の海は理性を持つと科学者たちは考え,何度も海と接触しようと試みましたが失敗します ソラリスの軌道上にある観測宇宙ステーションは原因不明の混乱に陥り,地上との交信が途絶えてしまいます.その調査のために心理学者クリスが派遣されますが,目の前に現われたのは異常な静寂と荒廃でした クリスの友人物理学者ギバリャンは謎の自殺を遂げ,残された2人の科学者は何者かに怯えています そして,クリスの前に10年前に自殺した妻ハリーが現われます.それはソラリスの海が作った幻でした.クリスはその幻の妻を愛するようになりますが,地球から課せられた使命と個人の感情との間で悩みます.結局,ハリーは自ら置手紙をおいて,クリスのもとを去って行きます
タルコフスキー特有の,音やセリフの少ない静かな映画で,ワンカットが長く続きます この映画で面白いと思ったのは,未来都市として映されていたのが赤坂見附の立体交差点や都内の高速道路だったということです 72年当時,ソ連から見た東京の景色は未来都市の象徴と見えたのでしょう
映画が始まってしばらくすると,右隣りの若者がイビキをかき始めました 多分この青年の頭の中では,空をリスが飛んでいたのでしょう 一方,左サイドの女性は足を組み直すたびにペットボトルを落として周囲のヒンシュクをかっていました 足が長い人にはそれなりにご苦労があるのですね.ペットボトルを落とさなくなれば長足の進歩だと思いますが それにしても,この人たちはいったい何をしに来たのでしょうか
この映画で使われている唯一のクラシック音楽は,J.S.バッハのコラール前奏曲BWV.639です 映画の冒頭やクリスとハリーが空中浮遊するシーンなど4つのシーンで使われています.この曲はパイプオルガンによって演奏されることを前提に作られていますが,タルコフスキーはシンセサイザーを使っているようです.それがかえって神秘的な雰囲気を醸し出しています
でも映画館やコンサートホールでのイビキは困りますよね。居眠りはまだ仕方ないとしても、静かに寝てくれないと…足を組み換える度にペットボトル落とす人って…(-_-;)普通一回落としちゃったらその後気をつけるもんじゃ…(・・;)))
ところで新日本フィルの室内楽シリーズですが、来シーズンは通し券購入したんです。お仲間たちは一緒ではなく一人なので、ワンコインパーティーでは遊んでやってください(^-^)/こちらはワインがありますよ。なかなかおいしいらしいです。
またどんどん座布団が溜まりそうですね(笑)
ええ、私はほとんどお酒飲めないのですが、パーティーにはコーヒーやジュースもありますから(^-^)v
tora様が飲み過ぎて翌朝のブログアップに支障をきたさないよう監督させていただきます(笑)