22日(土)。わが家に来てから今日で3721日目を迎え、ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、トランプ米大統領がウクライナのゼレンスキー大統領と19日に電話で協議した際、トランプ氏がウクライナの原子力発電所を米国が所有することを提案した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ガザやアイスランドを米国が所有するとも言ったな トランプは強欲プーチンと変わらないな
昨日は、娘が外食で私がコンサートだったため、夕食作りはお休みしました
昨夜、すみだトリフォニーホール(小)で新日本フィル「第172回 室内楽シリーズ from "Empire" 山川永太郎(Tp)プロデュース編」を聴きました プログラム前半はモーツアルトの作品で①歌劇「劇場支配人 K.486」より序曲(金管五重奏版)、②「4つのコントルダンスK.101」より第3番ニ長調(同)、③「ホルン五重奏曲 変ホ長調 K.407」より第3楽章「ロンド:アレグロ」(同)、③「ピアノ・ソナタ第16番 ハ長調 K.545」より第1楽章「アレグロ」(同)、④「アダージョ 変ロ長調 K.411」(同)で、後半はヴィクトル・エヴァルド「金管五重奏曲第2番 変ホ長調 作品6」です
演奏はトランペット=山川永太郎(首席)、市川和彦(副首席)、杉本淳一郎、ホルン=日高剛(首席)、トロンボーン=山口尚人(元・副首席)、テューバ=佐藤和彦(首席)です
公演タイトルにある「 from "Empire" 」というのは、1972年にアメリカで結成され、世界を席巻した金管五重奏団「Empire Brass」から執ったもので、この日の公演は彼らのレパートリーである「Mozart for Brass」から選曲されています
演奏前に本公演の仕掛け人・山川永太郎のプレトークがありました ボストン交響楽団のトランペット奏者で Empire Brass のメンバーでもあるデレクの演奏をCDで繰り返し聴いた話や、演奏曲目の簡単な解説等を中心に、カンペなしで約7分ほど話しましたが、話し上手で分かりやすく好感が持てました
前半のモーツアルトの作品の演奏者は山川、市川、日高、山口、佐藤の5人です
1曲目は歌劇「劇場支配人 K.486」より序曲(金管五重奏版)です 「劇場支配人」はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が皇帝ヨーゼフ2世の依頼により1786年に作曲したドイツ語による全1幕の音楽劇で、同年ウィーンで初演されました
2曲目は「4つのコントルダンスK.101」より第3番 ニ長調(金管五重奏版)です この曲はモーツアルトがザルツブルクの宮廷作曲家として1776年に作曲した作品です
3曲目は「ホルン五重奏曲 変ホ長調 K.407」より第3楽章「ロンド:アレグロ」(金管五重奏版)です この曲は1782年頃に親友のホルン奏者ヨーゼフ・ロイトゲープのために書かれましたが、元々はホルン、ヴァイオリン、2つのヴィオラ、チェロのために作曲されました
4曲目は「ピアノ・ソナタ第16番 ハ長調 K.545」より第1楽章「アレグロ」(金管五重奏版)です この曲は1788年に「初心者のための小ソナタ」として作曲されました
5曲目は「アダージョ 変ロ長調 K.411」(金管五重奏版)です この曲はクラリネット2本、バセットホルン3本のために1782年か83年に作曲されました
「劇場支配人」序曲、「コントルダンス」第3番、「ピアノ・ソナタ第16番」アレグロのような比較的速いパッセージの曲では、2本のトランペットの鋭角的な演奏が全体を支配します また、「ホルン五重奏曲」アレグロでは、ホルンの独奏が鮮やかでした
一方、「アダージョ 変ロ長調」のような緩やかなテンポの曲では、それぞれの金管楽器同士のアンサンブルの美しさが際立ちました
ところで、18世紀後半のモーツアルトの時代にはテューバは存在しませんでした 佐藤氏の話によるとテューバが世に出たのは1835年頃だといいます
5曲のアレンジは仕掛け人の山川氏が担いましたが、すべてにテューバを採用しています
そこが本公演の大きな特徴ですが、佐藤氏の演奏はとても素晴らしく、高・中音域の演奏を重低音でしっかり支え、大きな存在感を示しました
仕掛け人・山川氏は曲と曲の合間に他の出演者へのインタビューを行い、本公演に対するそれぞれの想いを語らせるなど、プロデューサーとしての役割をしっかりと発揮していて、とても良かったと思います 各自のトークを通して、それぞれの”人と成り”がよく分かりました
プログラム後半はエヴァルド「金管五重奏曲第2番 変ホ長調 作品6」です この曲はロシアのヴィクトル・エヴァルド(1860-1935)が1905年頃に作曲しました
山川氏によると、金管楽器の演奏者でこの人を知らない人はいないほど有名な作曲家とのことです
鈴村優氏のプログラム・ノートによると、「金管楽器は1800年代後半にピストンやヴァルブが搭載され、自然倍音や半音階が演奏できるようになった
当時は金管楽器の設計と製造が改良の途上にあり、金管五重奏曲自体も黎明期だった
」ということです
この曲の演奏は、トランペットの市川の代わりに杉木淳一朗が入ります この曲は3楽章から構成されていますが、大雑把に言って 急 ~ 緩 ~ 急 の流れで演奏されます
初めて聴く曲でしたが 分かりやすい曲想で、金管楽器特有の輝かしい音色で シンフォニックな演奏が繰り広げられました
大きな拍手のなか、カーテンコールが繰り返され、アンコールに 出演者全員でモーツアルト「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」から第1楽章「アレグロ」を 輝くアンサンブルで演奏し、再び大きな拍手を浴びました プレトークからアンコールまで、充実した楽しいコンサートでした