人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

高関健 ✕ 森麻季 ✕ 藤木大地 ✕ 萩原潤 ✕ 東京シティ・フィルコーア ✕ 東京シティ・フィルでオルフ「カルミナ・ブラーナ」他を聴く / エリーナ・ガランチャ来日公演の日程決まる

2024年07月21日 00時12分56秒 | 日記

21日(日)。「エリーナ・ガランチャ メゾソプラノ リサイタル2025」の日程が決まりました テイト・コーポレーションの公式サイトによると、日程は次の通りとなっています

①2025年6月17日(火)18時30分 東京オペラシティコンサートホール(ピアノ伴奏)

②2025年6月21日(土)18時30分 サントリーホール(新日本フィルによる伴奏)

なお、演奏曲目・チケット代は未定で、チケットは2024年10月にテイトチケットセンター(主催者)先行発売の予定、詳細は随時HPで発表するとしています

     

ということで、わが家に来てから今日で3477日目を迎え、ロシア法務省は19日、ロシアのウクライナ侵攻に反対したなどとして、世界的に著名なロシアのピアニスト、エフゲニー・キーシン氏(52)をスパイとほぼ同義の「外国のエージェント(代理人)」に指定したと発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     文化を理解しない野蛮国家プーチン・ロシアに チャイコフスキーも嘆いているぜ

         

昨日、15時からティアラこうとう大ホールで東京シティ・フィル「第77回 ティアラこうとう定期演奏会」を、18時半からサントリーホールで東京交響楽団「第722回定期演奏会」聴きました ここではシティ・フィルのコンサートについて書きます

プログラムは①ニールセン「アラジン組曲 作品34」、②オルフ:世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」です 演奏は②のソプラノ独唱=森麻季、カウンターテナー独唱=藤木大地、バリトン独唱=萩原潤、児童合唱=江東少年少女合唱団、①②の合唱=東京シティ・フィルコーア、管弦楽=東京シティ・フィル、指揮=高関健です

     

完売御礼が出ている通り、会場は文字通り満席です

オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対抗配置 オケの後方には女声合唱がスタンバイします コンマスは戸澤哲夫です

1曲目はニールセン「アラジン組曲 作品34」です この曲はカール・ニールセン(1865-1931)がデンマークの戯曲作家アダム・エーレンシュレーヤーの同名の戯曲のために1918年から19年にかけて作曲、1919年2月にコペンハーゲンで初演されました 1940年に全体から次の7曲が抜粋されました 第1曲「祝祭行進曲」、第2曲「アラジンの夢と朝霧の踊り」、第3曲「ヒンズーの踊り」、第4曲「中国の踊り」、第5曲「イスパハンの市場」、第6曲「囚人の踊り」、第7曲「黒人の踊り」です

この曲は、プレトークの通り、高関氏は昨年10月のN響定期公演でヘルベルト・ブロムシュテットの代役で4曲を指揮しています その時は合唱が入らなかったので、今回は完全バージョンとのことです

高関の指揮で演奏に入りますが、第1曲「祝祭行進曲」は勇壮な音楽です 第2曲「アラジンの夢と朝霧の踊り」は後半で木管楽器群の活躍が目立ちました 面白かったのは第5曲「イスパハンの市場」です オケが4つのパートに分かれて演奏を仕掛け合い、合唱が加わって進行していくので油断できません 全パートが揃った時はまさにカオスです 最後の第7曲「黒人の踊り」は合唱も加わり異国情緒豊かな音楽が熱狂的に演奏されます 初めて聴く曲でしたが、後半の「カルミナ・ブラーナ」との組み合わせが絶妙だと思いました

     

プログラム後半はオルフ:世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ」です この曲はカール・オルフ(1895-1982)が19世紀末に南ドイツのベネディクトボイエルン派修道院で発見された10~13世紀の放浪僧、吟遊詩人らの詩を集めた写本をもとに1935年から36年にかけて作曲、1937年7月8日にフランクフルト歌劇場で初演されました

この作品は次のように構成されています

冒頭部「運命の女神フォルトゥナ、世界の女帝よ」:第1曲、第2曲

第1部「はじめての春」:第3曲~第10曲

第2部「酒場にて」:第11曲~第14曲

第3部「愛の宮廷」:第15曲~第23曲

冒頭部「ブランツィフロールよ、ヘレナよ」:第24曲、第25曲

指揮台の正面にピアノが2台縦に並べられ、下手にチェレスタがスタンバイします オケの後方には男女混声合唱が所せましと並びます

藤木大地と萩原潤が入場し、コーラスのセンター手前にスタンバイし、高関の指揮で演奏に入ります 第1曲「おお、フォルトナよ」がオーケストラの力強い演奏に乗せて混声合唱で歌われますが、この合唱が大迫力で素晴らしかった この曲に限らず、東京シティ・フィルコーアの合唱は力強く頼もしさがありました 第1部の後、チューニングがありました 第2部に入ると、藤木大地が第12曲「私はかつて湖に住んでいた」をカウンターテナーで歌いますが、焼き鳥にされた白鳥の嘆きを”お涙頂戴”的に哀れっぽく歌い上げシニカルな笑いを誘いました 続く第13曲「私は悦楽郷の大修道院院長さまだ」を萩原潤が歌いますが、いかにも権威を振りかざすのに行儀が悪い聖職者のように、威張り散らして歌ったので、思わずクスリと笑ってしまいました さすがはオペラ歌手だと思います 第2部が酔っ払いのどんちゃん騒ぎで終了すると、ステージ上手から森麻季と児童合唱団が入場し、コントラバスの後方辺りでスタンバイします さっそく森麻季の出番ですが、いつもの通り、透明感のある美しいソプラノで息の長いアリアを歌い上げました 特に第23曲「この上なく素敵なあなた」のソロは素晴らしかった 児童合唱との掛け合いによるアリアも良かったです そして、最後に冒頭部の「おお、フォルトナよ」の旋律が戻ってきます オケと合唱が混然一体となった大迫力の演奏がもたらす高揚感を何に例えれば良いだろうか 「カルミナ・ブラーナ」への長い旅から戻ってきたような錯覚に陥ります 類まれな統率力と集中力で全体を束ねた高関健をはじめ、ソリストも合唱もオーケストラも、文句なしの素晴らしい演奏を繰り広げました

満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されました

この時、時計の針は17時03分を指していました 普段は最後まで見届けてから席を立つのですが、この日はそうも言ってられません 18時にはサントリーホールで東響定期演奏会が開演するので、それに間に合わせなくてはなりません カーテンコール中でしたが、会場を後にして地下鉄 住吉駅に向かいました 東響定期の模様は次のブログにアップします

     


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