13日(日)。わが家に来てから今日で3561日目を迎え、北朝鮮の金正恩総書記が朝鮮労働党の創建79年にあわせて発表した談話で、「不正蓄財を根絶する取り組みを強力に繰り広げる」と強調した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
-
国民を酷使して搾取している金正恩こそ 手本となって不正蓄財を根絶すべきだろ!
昨夜、サントリーホールで東京交響楽団「第725回定期演奏会」を聴きました プログラムは①ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18」、②ショスタコーヴィチ「交響曲第6番 ロ短調 作品54」です
演奏は①のピアノ独奏=デヤン・ラツィック、指揮=クシシュトフ・ウルバンスキ です
クシシュトフ・ウルバンスキは1982年ポーランド生まれ。米・インディアナポリス響音楽監督、ノルウェー・トロンハイム響名誉客演指揮者、NDRエルプフィル管首席客演指揮者を経て、現在スイス・イタリアーナ管首席客演指揮者、ワルシャワ国立フィル音楽・芸術監督、ベルン響首席指揮者を務める
満員御礼が出ています 良く入りました
オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという いつもの東響の並び コンマスは小林壱成です
1曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 作品18」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)が1900年から01年にかけて作曲、1901年にモスクワで初演されました
髙橋健一郎氏の「プログラム・ノート」によると、「1897年に『交響曲第1番』初演の大失敗により大きな精神的痛手を受けたラフマニノフは、しばらく作曲活動に身が入らなかった
一般にニコライ・ダーリ博士の暗示療法が功を奏して作曲の意欲を取り戻したとされるが、当時、博士の家に滞在していた女性エレーナにラフマニノフが恋心を抱いたとされ、むしろそれが曲のインスピレーションの源になったという説も存在する
」とのことです
ただ、この作品はダーリ博士に献呈されているので、彼の貢献度が高かったことは間違いないようです
第1楽章「モデラート」、第2楽章「アダージョ・ソステヌート」、第3楽章「アレグロ・スケルツァンド」の3楽章から成ります
ピアノ独奏のデヤン・ラツィックはクロアチア・ザグレブ出身です。世界の主要オーケストラと共演を重ね、作曲家としても活躍しています
独奏ピアノによる教会の鐘を模した和音が次第に響きを増していき、オケとのコラボによりロマンティシズムの極致をいく音楽が朗々と奏でられます ラツィックのピアノは一音一音が明瞭で、粒立ちが綺麗です
上間善之のホルンが素晴らしい
「おやっ?」と思ったのは、第1楽章の最後の音が鳴り続け、そのまま第2楽章冒頭の音楽に繋げられたことです
まるでワーグナーの無限旋律のように、ひと続きの音楽のように第2楽章に移行しました
この曲は何度も聴きましたが、こういうアプローチに接したのは初めてです
第2楽章では、独奏ピアノがロマン溢れる演奏を繰り広げ、竹山愛のフルート、エマニュエル・ヌヴーのクラリネットがソリストの演奏に華を添えました
第3楽章へはアタッカ気味に入りましたが、ラツィックは速いテンポにより技巧的な演奏を展開し、オケとの丁々発止のやり取りにより熱狂的なフィナーレを飾りました
全体を聴き終わって、ラツィックの演奏は端正で理知的であるという印象を持ちました
満場の拍手とブラボーが繰り広げられる中、カーテンコールが繰り返され、ラツィックはショスタコーヴィチ「3つの幻想的舞曲」より「アレグレット」を軽妙洒脱に演奏、後半の作曲家に繋げ、再び大きな拍手を浴びました
プログラム後半はショスタコーヴィチ「交響曲第6番 ロ短調 作品54」です この曲はドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975)が1939年に作曲、同年11月5日にレニングラードで初演されました
「交響曲第5番」の大成功を受け、ショスタコーヴィチは「第6番」を合唱付きの壮大な「レーニン交響曲」として構想しましたが、なぜか完成したのは純器楽作品となりました
本人はこの曲の曲想を「春、喜び、若さ、叙情性といった雰囲気」と語ったそうです
第1楽章「ラルゴ」、第2楽章「アレグロ」、第3楽章「プレスト」の3楽章から成ります
オケは14型に拡大し、管・打楽器が増員され、ステージ下手にはハープがスタンバイします
ウルバンスキの指揮で第1楽章に入りますが、冒頭のヴィオラとコントラバスによる重心の低い演奏が印象的です 竹山愛のフルート、濱崎麻里子のピッコロ、荒絵理子のオーボエ、最上峰行のイングリッシュ・ホルンが冴えています
この楽章は総じて「嵐の前の静けさ」という印象を受けました
第2楽章は木管楽器と弦楽器群を中心に諧謔的で躍動感あふれる演奏が繰り広げられます
第3楽章はロッシーニの「ウィリアム・テル」序曲のような軽快でスピード感溢れる演奏の中、木管楽器が良く歌います
この曲の白眉はロンド風のコーダでしょう
オーケストラ総力を挙げてのエネルギーに満ちたアグレッシブな演奏は圧巻でした
満場の拍手とブラボーの嵐がステージに押し寄せる中、カーテンコールが繰り返されました ウルバンスキは、いつものように2曲とも暗譜で指揮をとりました
ウルバンスキは東響と初めて共演したときのリハーサルで、最初から最後まで暗譜で通したことから、東響の面々は度肝を抜かれたというエピソードは有名です
この日も暗譜によるタクトが冴え渡りました
今日は東京都交響楽団「第1009回定期演奏会Aシリーズ」を聴くため、サントリーホールに行きます
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます