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金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

次の繕いの依頼 その1

2023-07-22 18:12:49 | 多種類の繕い例
阪急武庫之荘駅の北側にあるギャラリーのオーナーから、繕いの依頼がありました。
 
受け渡しが面倒なので、複数作品でとお願いしていたので、久しぶりの依頼でなんと5点も。
しかも、いつもそうですが、金の丸粉を使ってとの依頼です。
手間と金額、相当なものになりそうですね。

 

簡単なものからスタートです。

生漆を使う本格的な繕いは、とても大変なので、ベースの修復は2液混合のエポキシの接着剤です。

 

2点目はこんな皿ですが、表側には亀裂が見えません。

裏側を熱して、接着剤を浸透させます。

 

そして、次は1か所欠けた部分のあるカップの修復です。

 

だんだん厄介な品物に。

取っ手がたくさんに壊れていますが、幸い部品は揃っています。

 

テープで固定しながら作業を進めます。

 

こんな形で。ずれが生じないように気を付けて。

 

そして、一番厄介な品物です。

いいお皿ですね。

 

接着を終えて、こんな形で固定です。

 

5点の手入れを終えて、接着剤が固まるまで1日置きます。

続きます。


金繕いのPR

2023-04-26 15:51:05 | 多種類の繕い例

金繕いのPRポスターなどを一新しました。

 
私の陶芸のプレハブ工房の壁面です。
 
金繕いがとても人気が出ていると新聞などで報道されていますが、川西のパレットの教室はとても好評ですが、地元尼崎では、皆さんの反応はいまいちなんです。
 
最近、金繕いでいろいろと活躍してとても収入を得ている人が、脱税していて、億を超える金額を追徴されたとの新聞記事を読みました。
すごい人がおられるのですね。
 
私は、ほぼボランティアで、とても安価で修復してあげていますのですがね。
 
新しいポスターなどです。

 

右側のものは最近作り替えておいたものです。

陶板皿は、立杭の若手作家の丹文窯の大西雅文さんから頂いたものです。
「金繕いの例」の写真も相当傷んでいたので作り変えました。

 

そして、今回の新しいもの。

魚を貼り付けた私の時計作品の下に。

大きさは、A3サイズのものをラミネートして、4枚貼り付けたものですので、A1サイズになるのでしょうかね。

(写真をアップして読み込んでくださいね!)

これをご覧になった皆さんの反応を期待しましょう。


次の繕いの依頼

2023-01-18 12:45:13 | 多種類の繕い例

ご近所の方からの繕いの依頼です。

これまでもいくつか繕ってあげています。
 
今回はこの2点です。
ビアカップは口のあたりが割れてしまっています。
小皿も1カ所欠けていて、破片も少し無くなっていますね。

 

さあ、スタートです。

ベースの修復は簡易法で接着剤を利用して。

今回は30分で硬化開始のもので。

 

地の子や強力粉を混ぜて。

硬化するまでの面倒見が大切です。

 

そして、翌日以降に水ペーパーなどで整形して。

 

こんな仕上がりです。

この後もしっかり乾燥させて。

 

そして、黒艶漆の処理です。

 

金属粉は、錫紛(金色っぽいもの)を蒔いて。

 

その後、しっかりと漆の乾燥です。

底に水を含ませた新聞紙をひいています。

ホットカーペットの上で、3、4日かけて漆を乾燥させて。

 

さあ、出来上がりました。

仕上げは真綿で磨いています。

生漆でベースを修復するのはとても時間がかかりますので、簡易法で。
そして、金粉はとても高価なので、錫粉で。
特別に希望があれば別ですが、これで、安く修復してあげられます。

次の金繕いの依頼 その2

2022-08-14 16:59:27 | 多種類の繕い例
2点の徳利の繕いの続きです。
 
弁柄漆に金の丸粉(3号)を蒔いて、湿気のある容器の中で2、3日かけて漆をしっかりと乾燥させます。

その後、生漆をテレビンでうんと薄めたもので粉固めの処理です。
消し粉などでは、この処理は必要ありません。
 
この操作を3回繰り返して。

 

そして、いよいよ仕上げの処理です。

修復箇所の手入れをナイフで行って。

続いて、鯛の牙(たいき)で磨いて。

 

でも、作業をしながら修復したひびの部分に粉固めの漆が入って、ひびが目立っています。作業途中では全く目立たなかったところです。

これは面白くないなと、再補修です。

いろいろと勉強になりますね。

 

ひびの入った部分にきちんと漆を施して、今回は粉固め不要の

金の消し粉を蒔きました。

 

さあ、仕上がりました。

漆だけの仕上げの備前焼は手がかかりませんでしたね。

 

さあ、こちらの仕上がりはどうでしょう。

 

複雑な壊れ方をしていたのが判りますね。

こちらは電子レンジの使用不可です。


次の金繕いの依頼 その1

2022-08-14 16:41:11 | 多種類の繕い例
次の金繕いの依頼です。
ご近所の男性で一度繕ってあげたことがあります。
 
この2点です。
備前焼は電子レンジが使えるように漆だけで仕上げたものがまた壊れたようです。
磁器の方は、口のところが壊れて、その破片が紙の中に。

 

さあスタートです。

ヒビも下の方にまで。

 

続いては、備前焼の方です。

 

弁柄漆と備前焼の色合いはぴったり合っていますね。

 

続いて、壊れた部分を接着した後で、同じく弁柄漆で処理して。

 

金の丸粉(3号)を蒔いて。

丸粉はこの後の処理が続きます。

 

続く。