金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

家族での繕い その3

2018-05-14 19:07:17 | 多種類の繕い例

繕い作業の最後です。

 
銀粉を蒔いた品物の仕上げの処理です。
 
漆が乾燥してきたら、その上から今度は生漆をテレピンで薄めたものを塗って。
粉固めの処理です。
これを2回繰り返して。

 

そのあと、木綿でしっかりと磨いて。

今回は超ミクロな水ヤスリ(4000番)でも処理して。

 

仕上げは鯛の牙で磨きます。

綺麗に輝いてきます。

 

終了です。

 

反対の外側の様子です。

 

繕いの完了です。

 

もう一つの銀粉を蒔いた小皿も。

 

完了です。

手法をすべてオープンにしています。いかがでしたか。


家族での繕い その2

2018-05-14 19:06:16 | 多種類の繕い例

家族での繕いの続きです。

 
娘の繕い品は白の「新うるし」で仕上げて完成です。
 
妻のものは接着剤だけで。
 
 

このコーヒーカップも接着剤のみで完成です。

 

この大鉢は、地の粉とアラルダイトでベース作りをして、その仕上げの様子です。

剃刀の刃で削って。

 

このあと、水ペーパーで仕上げて。

こんな感じでベース作り完了です。

 

次は黒艶漆を使っての装飾です。

ここからは私だけの作業となります。

テレピンで漆を少し薄めて使います。

 

その後、銀粉を蒔きます。

銀粉は丸粉3号を使っています。

何回か銀粉をしっかりと蒔いて。

 

小皿も同じ処理です。

 

そして、この後漆の乾燥の工程となります。

本漆を使っての繕いは少し日数が必要です。

乾燥はこんなものでいいのです。

濡れタオルとビニール袋で。

 

もう少し日数がかかります。

その3に。


家族での繕い その1

2018-05-14 18:40:49 | 多種類の繕い例

娘たちが帰ってきていた連休中に繕いです。

私は陶芸仲間から立杭で預かってきた2点です。
大きな鉢。




1箇所大きく欠けています。




もう1点は取っ手が取れてしまったコーヒーカップ




妻は欠けがある裁縫道具。




そして、次女が持ち帰った2点と、ほんの小さな欠けた部分がある我が家の小皿。



さあ、繕いスタートです。

コーヒーカップの取っ手はアラルダイトで接着するだけでいいようです。



その後の姿勢が大事。



大きな鉢の欠けた部分に先ずはアラルダイトをうっすらと塗って。



妻も割れた破片をきちんと取り置いていて、接着完了。




娘もスタートです。

この豆皿私の作品ですが、一度割って繕っていますが、また割ってしまって。

愛用してくれているのですね。



欠けがある部分にはアラルダイトと地の粉を混ぜたものを使って。

そして、ガムテープで固定。



このマグネットの品物、これも2回目の破損。

首の部分を接着して。



ついでにこの小皿の欠けた部分を埋めて。



さて、私の作業です。

大きな欠けた部分の復元にはプラスチック板が有効です。



地の粉を混ぜたアラルダイトで欠けた部分を盛り上げて。

セロテープでプラスチック板を寄せあげて。



接着剤が固まるまでの間の姿勢が大事です。

時々姿勢を変えていい具合に固めます。



その2に続く。


書道教室での繕いの依頼

2018-05-09 16:10:11 | 磁器の繕い例
書道教室の時に、書道仲間から依頼を受けた繕いです。
私の陶芸教室にも参加されたことがある方ですので、繕いができるとよくご存じですね。

こんな風に取っ手が壊れて。
紙バックの形の可愛い器ですね。



さあ、繕いスタートです。
アラルダイトのみでの接着からです。
ずれが良く出ますのでしっかりと見守って。



接着面をよく見ますと、内側の部分が少し無くなっていますね。
それで、アラルダイトと小麦粉を混ぜたもので盛り上げです。



そして、やはり白の「新うるし」を塗っておいた方が後々綺麗だろうと。



こんな仕上がりです。
とても簡単な繕いだと判断していたのですが、やはり手間がかかりますね。
今度の書道教室の時にお渡ししましょう。