金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

簡易な繕いの依頼品

2014-10-10 12:11:33 | 磁器の繕い例
水堂総合センターの陶芸教室「おとめ」のメンバーからの依頼の繕い品。

ノリタケのコーヒーカップ。
これには、欠けた部分の欠片がある。


他にマイセンの皿も。
いいものを使っていますね。
簡単な繕いでいいというので。
この写真は、アラルダイトと小麦粉でベースを整えた段階です。


はい、仕上がりました。
金や銀で蒔かずに、色合わせで仕上げです。


アップで。
繕った箇所、分かりますか。うまくいきましたでしょ。
この写真では、繕った箇所にピントがうまく合っていませんでしたね。
でも、良かったら拡大して見て下さい。
今日の午後の陶芸教室で早速届けましょう。


たくさんの繕いの作品 その2

2014-10-07 11:54:55 | 陶器の繕い例
陶芸仲間の西野さんから預かったたくさんの作品の繕い。
その続きです。

4個の志野茶碗。
外側だけですが、亀裂が入っています。


まずは、赤呂の漆を面相筆で入れて。
周りをふき取って。
このあと、ビニール袋にぬれタオルを入れた環境で2、3日おいて乾燥。


続いて、黒漆。


そして、金の丸粉を蒔いていきます。
金粉は高価なので、精密なはかりで重さを量って、どれだけ使ったかを確認します。


4つの茶碗で、使った金粉は約0.3g。


再度2、3日湿気のある環境で乾燥させた後、粉固めの作業です。
わずかな生漆をテレピンで薄めて、繕いの箇所に塗ります。


そして、最終の磨きは「器再楽」の会で。


完成です。
高台の部分の金もちょっとした見込みになりますね。


4個の繕い完成。
たっぷりの金の丸粉ですから、消粉とは違って、どれだけ長期間使っても大丈夫です。
陶芸仲間の西野さんからは、いろいろと作品を頂いているので、たくさんの繕いでしたが、金粉代として3000円だけ頂きました。

たくさんの繕いの作品 その1

2014-10-04 01:11:24 | 陶器の繕い例
亀岡の陶芸仲間の西野さんの窖窯焼成作品。

作品がたくさんなので、その分繕いの品物も多数。
個展までに間に合うように繕いましようとということで、たくさん持ち帰りました。
その時の繕いの様子を順次紹介します。

先ずは、高台にバリがついた抹茶茶わん。
主にミニルーターを使ってのバリ取りです。
丁寧にしないと高台に傷がついてしまいます。
この3点は、西野さんの気に入った留保分です。


こちらは要らないからと私が頂いたもの2点。
すでにバリを綺麗に取り除いた段階。
高台に黒い部分と、白い部分ができてしまいます。


表側の様子。
なかなかいい作品ですね。
釉薬は鉄赤というものらしいです。


さて、裏の処理です。
「新うるし」を使って色合わせです。


大体いい色になりますね。


さあどうでしょう。
少しテカリがありますが、使っているうちになじむでしょう。


こちらが西野さんの取り置きのもの。
バリがついていた最初の写真のものです。
完了です。