金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

川西での「器再楽」の様子 その2

2022-08-27 17:33:06 | 金繕い教室「器再楽」

木曜日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子の続きです。

 

新しく参加された方の繕いはこんな風に欠けた部分の修復がほとんどでした。

 

そして、しばらく漆を乾燥させた後、金属粉を蒔く作業です。

これは知人から依頼されたというもの。ベースの修復はご自分でされて。

本金の消し粉を蒔いて。

まず内側から。

 

そして大きな繕いのある部分。

 

そして外側。

 

2点、きれいに出来上がりましたね。

 

さあ、次の蒔く作業です。

これは新しい金属粉です。

銀に金メッキを施したという金の消し粉。

これまで、知ることがなかったものをメンバーの世話役が入手してくれたものです。

最初にガラスの器でも使ったものです。

さあ、どんな仕上がりになるのでしょうね。

 

次の湯飲みも同様に。

 

こんな風に蒔き終わったものを、しばらくして真綿で金粉がよくつくようにきれいに処理してもらって。

 

こんな感じになりますね。

確かに金の消し粉っぽい。いい仕上がりになりそうです。

 

この日は新しい方二人が参加して下さったので、仕上げの作業を見てもらう場面が多かったですね。

ベテランのお一人は、勉強になると自分の作業をせずずっと観てくださいました。

 

楽しいメンバー(ほとんどが女性)の教室で、私も元気を頂いている3時間です。

次回は9月8日(PM1-4)です。参加費は1回500円+会場借り上げ費(頭割り)で、いつでも入会できますよ。

 


川西での「器再楽」の様子 その1

2022-08-26 17:14:59 | 金繕い教室「器再楽」

前回お休みにしていた川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子です。

いつもの参加者にはお休みの方が多かったのですが、新しくお二人の方が参加してくださいました。参加者は7名でした。
 
さて、この日の繕い品はどんなものでしょうか。

 

1箇所欠けたところのあるガラスの器の修復からです。

本透明の「新うるし」を塗って金粉を蒔いて。

次の段階で欠けた部分の修復をしますが、この処理をしておくと、内側から見ても金色でいいですと。

 

次はベースをきれいに仕上げられた器2点です。

知人から頼まれたもので、金粉を蒔いてほしいとのことで、弁柄漆を用意して。

 

テレピンで薄めて、塗っていきます。

 

金粉を蒔くまでしばらく乾燥です。

 

次は大きく割れたところを修復した湯のみです。

上手に直しておられますね。

 

漆を塗るのが難しいと、私に。

 

面相筆を使って、スタートです。

 

口の部分の欠けたところも。

 

この漆を塗る工程もご自分でできるようになってほしいものですね。

 

こんな漆器のお盆も。

立ち上がりの部分が、全体的に相当傷んでいます。

裏側もです。

 

この緑色の部分は「新うるし」の同じ色のものを選んで修復して下さいと、用意してあげて、ご自分でどこまでできるか頑張ってくださいと。

 

この日参加された新しいお二人は、少し欠けただけの品物が多かったですね。

その箇所を接着剤と強力粉を混ぜたもので形を整えてあげて、この後、持ち帰ってからもずっと固まるまで整形してあげてくださいねと。

忙しい主婦の方はそれが難しいのですよと。

 

この日はいつも写真を撮ってくださる方がお休みで、ほかの方がとても詳しくたくさんの写真を撮ってくださいました。

 

ということで続きます。


次の金繕いの依頼 その2

2022-08-14 16:59:27 | 多種類の繕い例
2点の徳利の繕いの続きです。
 
弁柄漆に金の丸粉(3号)を蒔いて、湿気のある容器の中で2、3日かけて漆をしっかりと乾燥させます。

その後、生漆をテレビンでうんと薄めたもので粉固めの処理です。
消し粉などでは、この処理は必要ありません。
 
この操作を3回繰り返して。

 

そして、いよいよ仕上げの処理です。

修復箇所の手入れをナイフで行って。

続いて、鯛の牙(たいき)で磨いて。

 

でも、作業をしながら修復したひびの部分に粉固めの漆が入って、ひびが目立っています。作業途中では全く目立たなかったところです。

これは面白くないなと、再補修です。

いろいろと勉強になりますね。

 

ひびの入った部分にきちんと漆を施して、今回は粉固め不要の

金の消し粉を蒔きました。

 

さあ、仕上がりました。

漆だけの仕上げの備前焼は手がかかりませんでしたね。

 

さあ、こちらの仕上がりはどうでしょう。

 

複雑な壊れ方をしていたのが判りますね。

こちらは電子レンジの使用不可です。


次の金繕いの依頼 その1

2022-08-14 16:41:11 | 多種類の繕い例
次の金繕いの依頼です。
ご近所の男性で一度繕ってあげたことがあります。
 
この2点です。
備前焼は電子レンジが使えるように漆だけで仕上げたものがまた壊れたようです。
磁器の方は、口のところが壊れて、その破片が紙の中に。

 

さあスタートです。

ヒビも下の方にまで。

 

続いては、備前焼の方です。

 

弁柄漆と備前焼の色合いはぴったり合っていますね。

 

続いて、壊れた部分を接着した後で、同じく弁柄漆で処理して。

 

金の丸粉(3号)を蒔いて。

丸粉はこの後の処理が続きます。

 

続く。