金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

たくさんの繕い その4

2018-07-11 15:06:05 | 多種類の繕い例

依頼されている作品の仕上げです。 

金粉や銀粉を漆を塗った部分に蒔いた後です。
2日ぐらい後に、生漆をテレピンで薄めたものを塗る粉固めの作業です。
1日ぐらい置いて、乾いた後、この作業を2、3回繰り返して。 

 

次は、木綿でしっかりと磨いて。

 

その後、鯛の牙で磨く最後の工程です。

銀粉を蒔いたものも。

 

金粉を蒔いたものも、しっかりと輝き出します。

 

さあ、仕上がりです。

 

金粉を蒔いたもの。

 

金粉は高価ですので、内側は銀粉にしました。

 

私の大皿作品も。

 

そして、この龍の置物は、金の消粉を蒔きましたので、他の繕い品とは違って、金粉を蒔いた後に真綿で軽く磨くだけでした。

 ようやく終了です。


たくさんの繕い その3

2018-07-09 11:34:22 | 多種類の繕い例
続いての繕いは依頼品です。
 
新しい依頼品。
下駄さんが知人から預かって持ってきてくれました。
 
今回の地震で壊れたようです。
お猪口。
破片を先に接着してあります。

 

そして、この龍の置物は一度繕ったものですが、不安定な形ゆえか、また同じところが破損してしまっています。

 

先ずはアラルダイトだけでの接着です。

 

完全に固まるまでの途中で、ずれを点検して修正します。

 

接着面が少しずれてしまっていますね。

 

再度接着面の隙間にアラルダイトを足して修正です。

 

続いての作業は、艶黒漆を塗ります。

 

少し前に依頼のあった品物と一緒に。

 

この後、金粉や銀粉を蒔いていきます。

この龍の置物は金の消粉で。

 

この猪口は金の丸粉で。

 

そして、内側は銀の丸粉にしました。

 

その他のものは銀の丸粉です。

 

そして、もう一点はついでに私の登り窯作品です。

1箇所欠けた部分があって。

長くなりましたが、続きます。


たくさんの繕い その2

2018-07-06 20:27:39 | 多種類の繕い例

たくさんの繕いの続きです。

 
私の作品を簡易法での繕いです。
 
この花器、こんな風にほとんど目立たないので、「新うるし」での色合わせをして。
割れていたのが、ほとんど判りません。
写真には写っていませんが、昔むかし、金粉を使って修理した部分があります。
金繕いに取り組むきっかけとなった作品なんです。

 

これは白の「新うるし」で。

 

このガラスのものも、普段使いなのでこんなのでいいや。

 

さて、このシリーズはどんなふうにしようかと。

白化粧をしているので先ずは白で。

これも白で。

この後、いろんな色を混ぜたものを施して。

 

この花器、割れた部分を復元して。

周りと会うように少し盛り上げて。

この後、茶色の「新うるし」で仕上げて。

 

こんなにたくさんですが、簡易法で終了しますか。

続いては、依頼されている品物を本格的な修理で、続きます。

仕上がり具合、写真をアップして観てやってください。


たくさんの繕い その1

2018-07-06 20:26:36 | 多種類の繕い例

繕いの依頼があったのを機会に、先日の地震の時に壊れた私の作品の繕いをスタートさせています。 

前回まだ取り組んでいなかった少し厄介なもの。
この3点です。
欠片を集めて。
この片口はひどい状態です。

 

欠片があるものは貼りつけて。

無い部分は何回かに分けて、ベースを復元しないといけません。

 

この部分、欠片を見つけていい具合です。

 

欠片が無い部分はこんな具合に何時間か、見守りながら姿勢を入れ替えて。

アラルダイトと地の粉を混ぜたものです。

 
前回ベース作りを終えたこの花器、もう一方を復元します。

 

作業をしていると、これも直してと妻が。

 

この日はここまでで。

品物が多いのと工程がいろいろとありますので、まだまだ続きます。


繕いの依頼があって

2018-07-06 20:25:31 | 多種類の繕い例

繕いの依頼があって、先日の地震で壊れた私の作品とあわせて繕いスタートです。

 
先ず依頼品。
こんな風に割れて。

 

亀裂もかなり深く入っていますね。

 

もう1箇所欠けた部分も。

 

先ずは亀裂の入った部分にアラルダイトを浸みこませます。

この手法は、ドライヤーか電子レンジで温めて処理しますと、アラルダイトが水のようにさらりとして割れ目に入ってくれます。

亀裂の部分を少し広げて。

後は余分なアラルダイトをすぐにふき取ります。

簡単ですが、優れ技です。すべてオープンで。

 

次の段階は割れたものをはめ込みます。

アラルダイトを接着剤のように薄く塗ってから、地の子を混ぜたものをのせてです。

段差ができないようにしっかりと。

この後、しばらく見守りが必要なんです。

 

そして、もう1箇所の欠けた部分です。

この部分は少し乾燥してから、指に水を付けて成形します。

全部手法をオープンですね。

 

この後は我が家の食器から。

よく欠けさせますね。

 

ここからが地震で壊れたものです。

この花器、両サイドが壊れてしまっています。

 

木端微塵になった小皿。

捨ててしまった方が早いのにね。

判りますか。プラスチック板がとても有効なんです。

 

おしぼり置きもかなり壊れて。

 

他にも2点ほど欠けたものがあって、この日はこれだけの数です。

 

まだ、色々とあって。

さあ、次のステップに進みましょうかね。