金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

いい作品を壊してしまって

2014-12-10 11:36:35 | 陶器の繕い例
蓬川学習館(旧蓬川公民館)に展示してあった作品を入れ替え、持ち帰るときにいい加減な扱いをして大切な作品を壊してしまった。

車の座席に置いて、そのまま運んでも大丈夫だと思ってしまったのだ。
ブレーキを懸けた途端ガツンと。
口の部分が欠けてしまった。

丁寧に車の中を点検して部品を回収。


破片を置くとこんな感じ。
これなら繕いは容易かな。


いつもの通りアラルダイトと地の粉でベースの繕い完了です。


そして、「新うるし」を使って色合わせで完了です。
ようく見ないと、欠けていたとは全くわかりません。
こんな場合、金や銀粉で蒔く必要はありません。


この作品の姿です。
丹波立杭焼の昨年秋の登り窯ワークショップでの作品です。

最近の繕い その4

2014-12-07 12:16:08 | 陶器の繕い例
そして、最後に紹介するのはきのこ展のときの私の盃の作品。

きのこ展では、アラルダイト処理をしてトラブル品として安い値段で出していたのですが、やはりヒビが気になるのか、この盃だけ売れ残ってしまいましたね。

変わったキノコが描かれているので、京都薬科大学の橋本先生も手にしたのでしたが。


こんなヒビが見えます。


やはり、繕ったのが判る方がいいので漆と銀の丸粉を蒔きました。


磨き終えて完了したもの。
やはりこの方が良かったですね。

最近の繕い その3

2014-12-07 12:00:34 | 陶器の繕い例
今回の繕い作品、立杭の陶器まつりの時に丹文窯でとても安く買い求めた大西雅文さんの4作品だ。

大きな亀裂が入ったもの、欠けた部分のあるものだ。


いつものようにアラルダイトと地の粉を使って充填。
欠けた部分の復元にはプラスチックシートを使って。


そして、整形終了の段階。


その後、艶黒の本漆に金と銀の丸粉を蒔いて。
漆を2、3日乾燥させてからいよいよ最終の磨きの工程。


鯛の牙で磨きます。


処理した部分はピカっと輝きだします。


3作品の完了です。


もう一つは艶黒の本漆をひびの部分に入れただけです。
赤いラインのようなきれいなラインとなるようにもう少し修正しましょうか。