金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

繕いの最後の処理の粉固め

2020-11-29 14:58:44 | 陶器の繕い例
川西パレットでの金繕い教室「器再楽」から持ち帰った作品の手入れです。
 
銀の丸粉を蒔いた後の粉固めの処理です。
とても簡単な作業ですが、3回ほど実施します。
 
生漆をテレピンでうんと薄めたものを塗ります。
筆を使うと後の手入れが要りますので、綿棒を使って。

 

裏側も。

このあと、すぐにキムワイプで拭き取るだけです。

次回の教室の場では、ご本人に鯛の牙を使って、磨きの処理をしてもらいます。


川西での「器再楽」の様子

2020-11-27 15:35:27 | 金繕い教室「器再楽」

昨日の川西パレットでの金繕い教室「器再楽」の様子です。

 
今回は会場が狭く6名の参加でした。

 

この日の繕いの品物は。

 

久しぶりに参加してくれた若い女性の作品。

子育てに忙しいとのこと。

銀の丸粉を蒔いていたので、その後が気になっていたのでしたが。

この日は粉固めですね。

 

次々と同じ品物を持ってこられる方、黒艶漆を塗って終了ですね。

4枚目だったかな。

 

欠けた部分とひびの入った部分のある品物。

先ずはひびの補修をして。

そして、欠けた部分の補修です。

とてもいい品物のようですね。

 

陶芸教室に行っている方。

教室の先生の作品の繕いを引き受けられて。

割れた部分をご自分で接着していますが、そのベースの仕上げをきれいにしてあげました。

 

そして、黒艶漆を塗って、銀の丸粉(3号)を蒔いてあげました。

丸粉は粉固めの処理が何回か必要なので、この品物は私が持ち帰って。

次回に仕上げをしてもらいましょう。

 

他の方の品物は、黒艶漆を塗って、すべて錫紛を蒔いて完了ですね。

2日ほどして真綿できれいにするだけですね。

 

この日の始まりの時に、3個の油滴天目の茶碗に金粉で装飾をしてあげた品物を引き取りに来られる方がおられて、皆さん、出来上がりを見て素敵だと言ってくれました。

 

この教室の悩みは、繕う品物がなくなってしまうことですね。

そろそろ丹文窯さんに、頂けるトラブル品物があるかを確認しないといけませんね。


「器再楽」で依頼された金粉の装飾

2020-11-23 12:41:03 | 陶器の繕い例

前回の川西の「器再楽」で依頼された天目茶碗の口周りの装飾です。

 
ご本人は漆は苦手だと教室の場で依頼されたのですが、これは轆轤がないと難しいと持ち帰ったものです。
 
取り掛かりました。
弁柄漆を使って。
茶碗の口周り、丸いように見えていても、少し歪みがあって、なかなか線引きは難しいですね。

 

本人から金の丸粉(1gの包み)を預かったのですが、丸粉だと足らなくなりそうで、私の消粉を使うことにしました。

後の処理も消粉だと容易ですし。

 

預かった3点、蒔き終えました。

初めての作業、綺麗な線を引くのはとても難しいですね。

消粉、半分ほど残りましたね。

 

そして、二日ほど置いて、真綿できれいに磨いて。

 

そして、余分なところをカッターナイフで取り除いてきれいな線に仕上げて。

 

出来上がりました。

 

1点、アップで。

今度の木曜日にお渡しする予定です。

こんな仕上がりで良かったのかな。


次の繕いの依頼

2020-11-16 14:20:02 | 多種類の繕い例

地元の中学校へ妻は週2回ボランティアに行っています。

特別支援学級のサポートなんです。
 
そこの先生から、私のことをブログで知ったと依頼があったのです。
 
依頼品はこの2点。
どちらもひびが入った状態のもの。

 

ひび(にゅう)には、補修箇所を温めてアラルダイトをしみ込ませます。

 

そして、すぐに余分なアラルダイトはきれいにふき取って。

 

ほぼ一日テープを張って。

 

さあ、次のステップです。

ほとんどひびの部分が分からないこのお皿。

呂色漆を面相筆で塗るだけにしました。

 

そして、こちらの湯飲みも。

 

いい品物だということで、今回は銀の消粉を蒔きました。

 

2日ほど置いてから、真綿できれいにして。

 

2品とも完成ですね。

 

すでに、依頼者のもとに届けています。

大変喜んでもらえたそうで、嬉しいですね。


川西での「器再楽」の様子

2020-11-13 10:42:54 | 金繕い教室「器再楽」

昨日は川西パレットでの金繕い教室「器再楽」でした。

参加者は8名。
 
この日の修復する品物を出してもらって。

 

この日久しぶりに参加された男性。

自作の天目茶碗の口の周りに金紛を施したいと。

自分では漆にかぶれやすいので、私にやってほしいと。

「ろくろ」がないときれいな線は引けないからと私が持ち帰って作業をすることに。

 

最初に、私が持ち帰った銀の丸粉を蒔いて粉固めをしてきた品物の鯛の牙(たいき)での磨きの工程を皆さんに見てもらって。

 

これは金粉を蒔いたものに生漆を使っての粉固めの処理です。

 

続いては、亀裂の入った品物の処理。

 

そして、アラルダイトに地の子や強力粉を混ぜたものでのベースの繕い。

出来るだけ自分でやっていただいて。

 

金継ぎセットを購入された方、セットに入ってた金紛を使ってほしいと。

消粉ですね。

金彩を施した酒器ですので、やはり金粉ですね。

 

この方の器、毎回持ってこられて。

これは色合いからして黒艶漆だけでいいです。

 

この大破した花入れ、部品がどこに行ったか分からなかったのですが、見つかったそうで、ラピッドタイプのアラルダイトを使って、10分ぐらいですぐに固まります。

 

そして、他の品物は、すべて艶黒漆を塗って、錫粉を蒔いて。

 

この「細いラインを引くのが難しいですね」と。

でも、慣れればできますよ。

 

あっという間に3時間近くが過ぎて。

皆さん片付けですね。

次回は2週間後ですね。